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2009

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研究室ダイアリー

2009年11月26日(木)

宮城第一高等学校SPP授業

去る11/21(土)、宮城第一高等学校SPPの一環で4名の生物部員と小松原先生がいらしゃいました。SPPとは、Science Partnership Projectの略。科学館や大学等との連携との元、生徒の理科への興味育成をも助成するプロジェクトです。理数系教員指導強化研修も併設、様々な研修を通して先生方の授業力強化も図られているようです。(詳しくはこちら

当日はスタッフも一緒に楽しませて頂きました!ありがとうございました!

担当したスタッフからコメントです。

D2藤岡です。
シーケンサーや器具の説明を担当しました。皆器用で、どんどん実験が進んでいく様子が素晴らしかったです。自分が高校の時はこんなに出来なかったよな。。。これからも科学への興味を大事に、学生生活を楽しんでください。興味を持ったら、ぜひ当ラボに(笑)それでは、ありがとうございました!

顕微鏡関連をやってました増子です。
当日はありがとうございました!私自身、宮城県第一高等学校が”宮一女”と呼ばれていた時の卒業生なので、感慨深かったです。実体顕微鏡を使ったキクの花の観察では、顕微鏡を使いこなして写真をたくさん撮っていたのが印象的でした。切片作成体験も難なく全員成功。自分の仕事の危機を感じました(爆)何かの仕組みを知りたいという興味、これからも大事にしていってほしいと思います。また機会があったら、ぜひ研究室を訪れてください!

M1の大坂です。
基本的な器具の取り扱い方及び、PCRについての説明を担当させていただきました。感想はとういうと宮一の子達には心底驚かされました。高校2年生でPCRの基本的な原理を理解しており、専門的な知識を高校生のころから学べる環境にあることを正直羨ましくも思いました。これからも宮城トップ高としてのプライドをもって勉学にいそしんでいただけたらと思っております。
最後に、私が高校時代の時には宮一女さんにはいろいろな面でお世話になりました。この場を借りて御礼申し上げます。




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2009年11月25日(水)

アルバイトさんからのお得な情報

こんにちは。アルバイトをさせてもらっております小林です。

早いものでもうすぐ師走。学部の三年生は研究室配属です。現在のバイトのみんなは一斉にいなくなってしまう模様なので、早いとこ後継者を見つけねばならぬのですが、現在1名くらいしか見つかっていないようなのでどうなるのやら…

ともう一人バイトの古川さんは学友会吹奏学部に所属しています。

先日は渡辺教授の紹介で「科学者の卵養成講座」の席で、音響工学の講義のあとに演奏を披露する機会をいただきました。演奏を聴いて吹奏楽に興味を持ったり、将来入学した暁には入部してくれたらうれしいと思います。ところでこの研究室には増子さんとか高田さんとか結構な数の吹奏楽経験者が在籍しています。なんか不思議ですね。

さて、12月6日の日曜日に吹奏学部の第31回定期演奏会が行われます。場所は川内キャンパスにある萩ホール。先ほどの「科学者の卵」の時もここでやりました。音響工学の権威が設計に携わり、日本有数の音響効果を誇るという萩ホールを体感してください。なかなか国立大学に音楽ホールはありません。

曲目は、
『のだめカンタービレ』でおなじみ「ラプソディ・イン・ブルー」
各地域にまつわる曲を集めた当部オリジナル「ご当地ソングメドレー」
吹奏楽コンクールでの定番曲「三つのジャポニスム」
など、ほかにもたくさん演奏します。そう、つまりこれは日記にかこつけた宣伝だったわけです(笑)みなさんぜひ来てくださいね!!!

詳細
http://www.tohoku-wind.org/31st-regular/index.html

書いた人・小林

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2009年11月24日(火)

秋のアブラナの交配

仙台にも木枯らしが吹く季節になりました。冬の到来を感じます。アブラナたちは、温室に差し込む秋の光を吸い込んでは、黄色い可憐な花を精一杯咲かせてくれています。秋のアブラナの交配も、いよいよ終盤です。

アブラナの花は、花序の下部から順番に花を開いていくということですが、このような小さな花にもまだ解明されていない自然の理がたくさんあって、それらにのっとって日々美しく咲き続けているのだなと、ひそかに感心してしまいます。

きっとどんな小さな生き物も、生命の神秘に満ちていて、知れば知るほど不思議と感動の大海が眼の前に広がっていくのでしょう。。。なんてことをぼんやり考えながら、がんばって(?)咲いてくれているアブラナたちに感謝し、まだ咲いていないアブラナたちも、本格的に寒くなる前に何とか花を咲かせてくれることを願いつつ、実験にいそしむこの頃でした (^o^)

(I)

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2009年11月18日(水)

キャベツ・多様性・人のつながり。。。。

も随分と寒くなり、あっという間に、11月も半分以上終わったことに気がつき、今年書き残した論文をなんとか今年中にと思って、日々、こうしたことに追われています。「もったいない」というのは、国際語のようで、ご飯粒を残すのは、作ってくれた農家の人に申し訳ないと教えられました。というわけではないですが、やはり、実験をしてくれた人、協力してくれた人に、感謝する意味でも、積み残しをしないで、たくさんの論文を書きたいと思うのでした。

今年もずいぶんたくさんの出前講義などに出かけました。また、日本各地で、アブラナの多様性、ダイコンの多様性の研究のお手伝いもしております。そんな折、そんな出前講義を大きく発展させるきっかけを頂いたJSTのとある方から、とても興味深いHPのURLを教えていただきました。

  http://sciencewindow.jp/

なんと、そこには、研究材料である、Brassica oleraceaというラテン語名のいわゆる「ハボタン(花キャベツともいうそうです)」が大きく写っており、また、その脇に、ちゃんと、その花が添えてあり、とても感動しました。この種には、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、芽キャベツ、コールラビー等、多様性に富んでいますし、食卓でも見かける身近な野菜です。

そんな野菜も、ちょうどこの時期、お正月前には、ハボタンの生け花をしたり、マツなどと一緒にはち植えにして、お正月らしさを出すのに使われるものです。種をまいてすぐは、キャベツと変わりませんが、大きくなるにつれて、葉っぱがまかないで、ただただ広がり、中心部が白くなったり、赤くなったり。たぶん、アントシアニン系の色素が欠落した変異体、あるいは、その色素ができる変異体なのだろうと、町中で見つけると、うれしくなるものでした。

それがなんと、JSTから出ている「科学するこころを開く Science Window」の表紙を飾るとは。。。早速、A4に印刷して、そのきれいさに感動するとともに、自分が実験に使っている材料をこの様に取り上げてくれるところがあったこと、それが、サイエンスつながりで、高校生のSSHであったり、大学の未来の科学者養成のサポートをしているJSTであったことに、人のつながりは、なんと不思議なことなのかと。

誰かの言葉だと思いますが、「集団は多様だから、進化する」というようなニュアンスの言葉があったような気がします。キャベツがもっている自家不和合性も、多様性を獲得する重要な形質であり、それの分子機構を解明しようとしているわけです。研究室だけに限らず、できるだけ外の様々な方と接して、また、共同研究を行ってきたことが、大きな広がりになったのだと思っています。これも人のつながり、そして、新たな多様性を生むことになるのだろうと。

http://www.ige.tohoku.ac.jp/prg/watanabe/concept.html

そんなことを思ったとき、出前講義で多様性の講義を始めるきっかけを頂いたJSTの方に感謝の心でいっぱいになった次第で、とりとめのない文章を書いたのでした。さらに人がつながり、研究をする楽しさを伝え、それがまたどこかでつながれば、良いと思っています。ありがとうございました。


わたなべしるす

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2009年11月16日(月)

静電気除去と冬じたく

冬の便利グッズシリーズ。
今回は冬の風物詩”バチッ!”からあなたを守る!静電気除去グッズをご紹介します。

部屋が乾燥してくると、突然 ”バチッ!” とくる静電気。気になりますよね。
ただ痛いだけではなく、静電気によって大事な精密機器に被害が及ぶ可能性も。。。

そんなときにお使い頂きたいのが、ぺんてるの静電気除去キーホルダー”ビー・スルーニー”です。

根本の金属部分を持って帯電ゴムで金属部分にタッチすれば、体に帯電した静電気を除去する優れもの。
シースルーの液晶画面から静電気除去の確認が出来、満足感もバッチリです。
車のドアや、金属ノブを触る前にお使い頂ければ、あなたを”バチッ”から守ります!

お求めは文具店、バラエティショップ、大学生協片平店にて(定価682円)。


そんなこんなで(どんなだ)渡辺グループ全体でも冬じたくが始まっています。
温室では秋のアブラナシーズンも終盤を迎え、先日収穫したイネの種整理も進み、居室や実験室にも暖房が入り。。。冬がはじまるよ、といったところ。
大掃除の準備もそろそろ。忘年会の計画も着々進行中のようです(がんばれ小田幹事長!)。
個人的には新型インフルエンザにかからないように過ごしたいです。


ますこ

ついしん:
写真2枚目は、静電気除去シートです。
導電樹脂の働きで体に溜まった電気を逃がす。。。エレベータ前で良く見るアレです。
現在、ラボの入り口とアラビ部屋の入り口にて試験運用中ですが。。。
最近あんまパチっていわなくなったような気が。

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2009年11月12日(木)

ドラゴンフルーツ

最近あんまり天気が良くない仙台ですが、ラボのメンバーは超元気(?)です!

M1大坂が「サボテン」と呼んで育てている植物がウニョウニョ伸びたようで、切り分けて子分を大量に生産していました。

海賊王の子分達は無事に育つのでしょうか??(某海賊マンが参照)


文責:M1小田

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2009年11月7日(土)

先人の名言と智恵と。。。

 昔の人はなるほどということをたくさん残している。講義でよく使う「勝ちに不思議の勝ちあり 負けに不思議の負けなし」は、戦国時代の武将らしい。よくわからないけど、勝つことがあるが、負けたことには理由がある。反省しようというのがその心らしい。

 先人といえば、東北大附属図書館では、「江戸時代のサイエンス」という企画展をしている。

http://tul.library.tohoku.ac.jp/modules/coll/index.php?content_id=88

 今日の科学者の卵プログラムで、見学会があり、実に20年ぶりだろうか、附属図書館にいくことになった。教養部で1, 2年生をしていたことを思い出した。昔も、こうした企画展があったのかもしれないが、あまり見ることもなく、遅くまでレポートを書いたりすることで使ったのくらいしか、記憶にない。今となっては、電子図書館というか、雑誌のpdfを読めればよいので、図書館に行くこともなくなった。

 話を戻すが、江戸時代のサイエンスがよくできていたことは、ある一面では知られていることもある。関の和算、からくり、などなど。一方で、「変わりアサガオ」というのは、あまり知られていない。メンデル遺伝がもちろん、発表されていなく、西洋のそうした考えが鎖国されていた日本で、いかに多重劣性の変異体の花を咲かせ、また、そのheteroの種を維持し続けたのか、まさに先人の智恵であり、その「経験と勘」のようなものが現在に伝承されてないのは、残念である。一説には、その技術が秘密で、一子相伝で伝えられたとか。。

 今年から開講した「科学者の卵プログラム」で渡辺が講義をした「自家不和合性」も、進化論を唱えたチャールズ・ダーウィンと関係が深い。

http://www.ige.tohoku.ac.jp/cgi-bin/prg/watanabe/news/news.cgi?mode=dsp&no=104&num=35
http://www.ige.tohoku.ac.jp/mirai/news/2009/06/13095847.php
http://www.ige.tohoku.ac.jp/mirai/activity/2009/07/14170653.php

 彼は、このような名言を残している。「もっとも強い者が生き残るのではなく、もっとも賢い者が残る者が生き残るのでもない。唯一生き残るのは、変化できるものである。」生き物を観察し、進化論を唱えたというチャールズ・ダーウィンらしい言葉だと。現在どんなに強くても、賢くても、環境に合わせて、変えることができなければ、生き残れないのだと。植物を観察していると、そんなことに気がつかされることは、そういえば、あるのかもしれない。よい1日でした。


わたなべしるす

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2009年11月5日(木)

理学部・広報室からの訪問。。。

 昨、理学部・広報室の方が見えられ、取材を受けました。生命科学研究科に所属している渡辺に??と、思われるかもしれませんが、学部教育としては、理学部を兼任しております。そんなこともあり、広報室長の塚本先生のご推薦で、新規PR活動用の取材と言うことでした。週に1人くらいの取材をするとか。かなり、大がかりなHPができそうで、喜んでお引き受けしました。

http://www.sci.tohoku.ac.jp/index.html

 取材では、研究紹介、研究と社会との関連、研究する上で大切にしていること、研究の面白さ、次世代へのメッセージなど、total 1.5hrくらいの取材だったでしょうか。研究では、アブラナ科植物の自家不和合性において、世界水準の研究を行っており、また、アウトリーチ活動で次世代育成も行っているなど、研究・教育両面について、お話をしました。その中で、東北大学が取り上げる「研究第一主義」というのがあるというので、話題となりました。大学できた当時の著名な先生が、言われた言葉と思いますが、「大学では、研究を通して、教育をすることが重要とか。」そんなニュアンスだったと思います。できれば、最近のアウトリーチ活動も加えて、大学での成果をいかに、外部に教育するかなど、ということも、この中に含まれればと思います。

 HPができあがるのが今から楽しみであるとともに、こうした活動で、理系、研究者、博士ということに興味を持つ若い方が増えることを、期待しております。


わたなべしるす

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2009年11月3日(火)

予告なしの停電!

113日は日本国憲法が公布された日。小生、前日までこの休日を忘れており、他の研究室の友達に「そんな事も知らないで20年以上生きてたの??」と言われました。

そんな文化の日の穏やかな昼頃、何の予告もなしに突然プツンと研究室の電気が全て落ちました。停電です!!!


←写真のように実験室は薄暗に。


コンピューターは強制終了。PCRサーマルサイクラーやシーケンサーは、サンプル入ってるのに止まる。フリーザーは警報音をけたたましくあげる・・・。勘弁してくれ〜(泣)

事務の方々が駆け回っていましたが、いったい何があったんだ〜!?

停電は数時間で回復したため、大損害は出ませんでした。
休日にも拘らず迅速に対応していただいた事務の方々に感謝感謝。

文責:M1小田



p.s.停電の原因
東北大本部電気工事の時に、
生命科学研究科に通っている主電線を間違って切断してしまったらしいです。
・・・そんな馬鹿な!!!

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2009年11月1日(日)

虹・自然光・融合・・・

 冬がずいぶん近くなりました。紅葉、気温の低下など、実感できることがたくさんありますが、にわか雨とそのあとの虹もその1つなのかもしれません。この前、研究室から、東の方向にきれいな虹ができていました。ずいぶんと久しぶりにこれほど大きく、きれいに7色に分光されたものを見たような気がします。そういえば、太陽光をプリズムを使って、分光したのを思い出しました。虹色というのは、先日の石川県立小松高校でのレインボーローズのことを思い出しました。
http://www.ige.tohoku.ac.jp/cgi-bin/prg/watanabe/news/news.cgi?mode=dsp&no=140&num=

 分けることでその実態が何かわかるというのは、科学をすることの1つの手法だと思います。これまでにも、S遺伝子の実態を分けるということ、つまり、花粉側S因子と雌ずい側S因子というように。
http://www.ige.tohoku.ac.jp/prg/watanabe/concept.html
http://www.ige.tohoku.ac.jp/prg/watanabe/project_200801.html

 分けすぎると見えにくい部分もあります。例えば、遺伝学だけでは見えてくるものにも限界があります。そんなとき、分割の逆である、融合というのが生きるのだと思います。渡辺の師匠である日向先生に言われた言葉、「餅は餅屋」。まさにできることには限界があり、それを超えたとき、他の領域との融合が大きな意味を持ってくるのではと思います。

 融合した1つの形が、研究プロジェクトであり、その成果である論文なのでしょう。今年もあと2ヶ月。少しでも論文発表をこのHPからお伝えできるように、と思っております。


わたなべしるす

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