TOP > NewsRelease(お知らせ)

お知らせ

石川県立小松高校でのSSHスーパーときめきサイエンス特別講義「進化論を唱えたダーウィンも注目した高等植物の自家不和合性--花粉と雌しべの細胞間コミュニケーションとその分子機構--」とダイコンコンソーシアム研究指導 (12/18)

2009.12.18

 昨日の石川県SSH生徒研究発表会・コメンテーターに引き続き、小松高校でSSHを対象にして、「自家不和合性」の講義を行うとともに、ダイコンコンソーシアム研究指導を行いました。

http://www.ige.tohoku.ac.jp/cgi-bin/prg/watanabe/news/news.cgi?mode=dsp&no=156&num=

 高校へ伺う途中で、プリムラの「pin」・「thrum」という異形花型の個体を見つけて、それを講義で見せながら、自家不和合性、Darwinなどを話し、自家不和合性の分子機構、多様性、種間の障壁等を理解してもらいました。講義のあとには、質問も活発で自家不和合性の上には、種間の認識があるのではというということも質問頂き、SSHでよく考えるトレーニングができているのだなと、感心しました。プリムラの多型を見てもらったときには、さすがに「へーー」という感じでした。

 時間の関係で、遺伝子組換えなどについてお話しできませんでしたが、また、機会を見てそうしたお話もできればと思います。

 午後からは、ダイコンコンソーシアム研究指導を行いました。構内でのダイコン栽培に加えて、近くの農家の方にお願いして、ダイコンを栽培して、その形態的特徴を探し出そうとされているのには、よい取り組みだと。どうしても、自分たちが作ったダイコンだと、構内という限られた場所、土になるので、大きく育てるのが大変です。そのあたりをよく工夫して、また、観察することの重要性を認識したような研究を行っているのは、さすがと感心させられました。ダイコンの品種間にどのような差があるのか、それを今のうちに見いだし、将来、ぜひ、そうした差異を生じさせる遺伝子が何かを突き止めてほしいと思います。次々世代sequencerがでれば、この個体の塩基配列を決めることは、難しいことではないでしょうから。さらなる研究の発展を祈念しております。

 最後になりましたが、今回の企画・運営をいただいた小松高校・寺岸先生をはじめ、校長先生、SSH担当の先生方にこの場を借りてお礼申し上げます。また、ダイコンのHPなどで議論できるのを楽しみにしております。

http://daikon-c.com/

 
わたなべしるす


PS. 小松高校は、雪の結晶の研究で著名な「中谷宇吉郎先生」の母校だそうです。雪の結晶を書いた直筆の掛け軸があったり、歴史ある高校だということを再認識したのでした。

[戻る]

ページの一番上へ

Copyright © Lab. Plant Reprod. Genet., Grad. Sc. Life Sci., Tohoku Univ. All Rights Reserved.