2006年 学際シンポジウム 

土壌における原生生物の多様性と微生物との相互作用

陸圏と水圏、相互の生態系の比較を通して土壌微生物生態を見つめ直す

日程:2006年11月30日(木)13:00 -17:00 

場所:宮城教育大学(仙台市・宮城県)

概要: これまでその存在にあまり注目されてこなかった原生生物等の微小生物は、土壌中で微生物群集に大きな影響を与えていることが、近年、研究手法の多様化によって、徐々に解明されてきた。今回は、土壌原生生物(特に繊毛虫類)について、Prof. Dr. Wilhelm Foissner (FB Organismische Biologie, Universit Salzburg) に講演いただくとともに、土壌圏および水圏の原生生物の研究者が微生物生態に与えている影響解明についての成果 を相互に発表する機会とした。 水圏において提案されたMicrobial loopという概念について、近年、土壌圏、特に根圏の原生生物と微生物の関係を説明する概念として取り入れられている。これらの仮説の妥当性についての話題を中心に、土壌圏と水圏の原生生物と微生物が構成する生態系の比較と、情報交換を行う。また、これからの研究対象である土壌圏の原生生物等の微小生物が、土壌中で微生物群集にどのような影響を与えているのか、その研究の方向性について考え直してみる機会とする。

共催学会:日本微生物生態学会・日本原生動物学会・日本土壌微生物学会・日本土壌動物学会

・ Wilhelm Foissner (FB Organismische Biologie, Universit Salzburg) 「Soil Protozoa: Fundamental problems」

・ 中野伸一(愛媛大学・農学部) 「湖沼・海洋における微生物ループ:原生生物の生態学はおもしろい」

・ 神山孝史  「沿岸海域における微生物・原生生物の動態と機能」

・ 村瀬 潤(名古屋大学院・生命農学) 「水田土壌における物質循環と原生動物の機能」

・ 池田成志(独・製品評価技術基盤機構) 「RISA法を用いた根圏の原生生物と微生物の群集構造解析」

・ 青木義幸(名古屋大院・環境・都市環境) 「森林のシリカサイクルと有殻アメーバ」

・ 島野智之(宮城教育大学・EEC)  「根圏における微生物ループ 〜最近の土壌原生生物の研究動向〜」

・ 南澤 究(東北大学・生命)「総合討論」

オーガナイザー:島野智之(宮城教育大学)、南澤 究(東北大学)

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