日本土壌微生物学会 大会シンポ

「微生物多様性の中の機能ネットワークを探る」

日時:2006年6月10日(土曜日)午後1時-午後5時

場所:東北大学マルチメディア研究棟

共催:東北大学生命科学研究科

趣旨: 名古屋大会では、多様性が高いことは果たして、安定なのか生産性を保証するものであるかなど種々の角度から土壌微生物の多様性の持つ意味や土壌機能との関係について議論された。しかし、微生物生態系は無数の微生物の相互作用により形作られているが、その生態系機能を支える主要な相互作用や鍵微生物の存在が想定される。本シンポジウムでは土壌生態系のホメオシスタシスや機能を維持している主要な相互作用因子やそれを支えている鍵微生物についてどのように研究を進めることが必要か、個別 アプローチ (bottom-up)及び網羅的アプローチ(top-down)の両面から考える。

水田土壌の機能と微生物群集構造 浅川 晋(名古屋大)

難培養性メタン生成古細菌Rice Cluster Iの分離と特性 井町寛之(長岡科技大)

青枯病菌Rastoniaのクオルモンによる病原性発現  篠原 信 (野菜茶業研究所)

ムギ類赤かび病菌Fusariumにおけるゲノムの多様性とパラドクス  須賀晴久(岐阜大)

ヒト腸内細菌叢のメタゲノム解析  服部正平(北里大)

微生物コミュニテイーとしての土壌環境の物質循環機能とはなにか?、今まで培養できなかった機能微生物を分離するとはどのようなことか? 環境ゲノム(メタゲノム)解析で何が分かるか? など大変考えさせられた大会シンポで、参加者からは刺激的だったという感想が多数寄せられています。 次回の千葉大会では、土壌微生物を使った技術などの応用を中心とした大会シンポが企画されるとのことです。50周年記念大会のアンケートからはじまった、皆さんの関心事である「微生物多様性」をさらに色々な角度から深めていけると良いですね。(文責:KM)

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