全然更新ができていなかったことを反省している青森県立八戸高等学校第一学年の二階堂有希乃です。ほんとにブログとか、まちかどサイエンスとか書けていなかったために前回の記事は「卵」「潰れる」がタイトルに入っています。潰しませんけども。そろそろ講座が終わりに近づいているから孵化させないとまずいです...。今回の記事は「DNAと遺伝子組み換え植物」についてです。
さて、昨年の夏「DNAと遺伝子組み換え植物」についての講義を受講させていただきました。今さら?とかいうご感想あるかと思いますがお許しください...。この講義テーマ、学校のマイタイムでディベートを行っていて、私たちの班は「遺伝子組み換え食品について」を行うところだったのでかなり勉強になりました。
講義の中で一番印象に残っているのはアグロバクテリウムです。アグロバクテリウムの働きを聞いたとき、DNAを注入するという点で頭の中にT₂ファージが出てきました。筆箱にストラップがついているせいなのかT2ファージには愛着があります。どちらもDNAを注入する際、分解されないというところが気になりました。いただいたPowerPointの資料には()づけで「分解されずに」と書かれてあります。通常は分解されるということなのでしょうか。ポートフォリオで伺ってみます。ちなみに、DNA注入について気になったため、インターネットで調べてみたところ、様々なタイプがあるようです。アグロバクテリウムが植物にT-DNAを送り込むことをタイプIV分泌系といい、ヒト病原菌の多くが細胞にタンパク質を送り込むことをタイプIII分泌系と分類するようです。特にアグロバクテリウムはVirB系で最も解析されているそうです。調べたら結構分泌系面白かったので、検索結果上位に表示された論文を添付しますので、是非お読みください!!https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsb/65/4/65_4_379/_pdf
アグロバクテリウムはT₂ファージと違い、宿主(?)を破壊するまでは至らないので、サイズ的な問題もあるのだろうか、と考えてしまいます。また、その働きの「自分専用の栄養分」を作り出してしまうことに驚きました。植物がアミノ酸を分解できないのを初めて知ったうえ、どうやってその兼ね合いを生み出したのか、とも思います。この栄養分を作り出すために細胞分裂が行われ、活発な部分はコブになる、と講義で教えていただきましたがこれもハエの幼虫のパフに似ているなーと感じました。この講義ではひたすら関連するものばかりが頭の中に登場していました...。いいのか悪いのか...。これらの異なる点としては、植物は栄養分、ハエの幼虫は体の構成を生み出しているということくらいかな。やはり細胞分裂が盛んだとそこだけ膨らむのですね。パフは様々な場所に何度も現れますが、コブはできる場所に目安はあるのでしょうか。アグロバクテリウムがいろんなところを動き回ればその分組み換えをされる細胞は増えますし...。本体が死んでしまったら意味はなくなってしまうのですが。うーん。そうやって自分に都合がいいように作り変えて生み出されたアミノ酸を、アグロバクテリウムはどうやって摂取しているんでしょう...。細菌類の栄養摂取の仕方がよくわからない...。かなり素朴すぎる疑問ですね。生物にはかなり疎いことが自分でもよくわかります。ブログを書いている間だけでも様々疑問が出てきました。自分でも復習はしているつもりだったのですが、読み込む深さが違っていたのかと思います。ところどころで疑問が出てきてしまったために読みづらくなってしまい大変申し訳ありません。
話は変わりますが、この講義の予習をするまでは恥ずかしながらゲノム編集と遺伝子組み換えの区別があまりついていませんでした。かなりざっくりいうと「ゲノム編集はその生物が持っているDNAを切り貼りするもの」「遺伝子組み換えは他の遺伝子を持ってきて切り貼りするもの」と知りました。間違っていたら教えてください。動画編集みたいだと以前から思っていましたが、遺伝子組み換えのプロモータが絡んだときのものをみて、「あっ、プログラミングのほうが近かった...?」と感じました。身近な技術になっている遺伝子組み換えですが、やはり非常に面白いです。
「遺伝子組み換え食品についてディベートをする」と前述しました。遺伝子組み換え関連ということもあり意見の見解を書かせていただきます。ちなみに、このテーマは私がごり押しした様なものです...。悪気は一切ないです。多少、相手に申し訳なかったかな...くらいは思いますが! 議題は「遺伝子組み換え食品を法律で禁止するか否か」です。我々は否定側です。肯定側は「安全性」「生態系への影響」などを指摘してくるのですが、まず安全性に関しては問題ありません。よくネズミに遺伝子組み換え食品を食べさせ続けたらがんになった→人間も食べたらがんになる!という内容の論文が引き合いに出されやすいですが、あれは実験の杜撰さが指摘され取り下げられています。内容としては、使用したネズミの種類ががんを起こしやすいものだったこと、対照実験になっていなかったこと、などです。ほかに農薬の面での安全性も指摘されますが、ヒトには農薬の毒の受容体がないのでそのまま消化されて流れていきます。よって安全といえるかと。 「生態系への影響」としては、確かに崩しかねないと我々は考えました。しかし、いまだに遺伝子が流出した!生態系が崩れた!新種が!という報告はないようです。アメリカなどでは遺伝子組み換え大豆などが多く栽培されており、遺伝子組み換え植物は日常の中に普通に存在するため、この規模で続けていても報告が無いようなら大丈夫なのではないかと班で話しています。根拠が「報告なし」のみなので、ほかにも情報収集に努めてまいります。
投稿者:青森県立八戸高等学校