東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

最終発表(農:春日幹雄)

2017年1月19日 (木)

連日度々の投稿申し訳ありません。
最終発表の前に辛味ダイコンと茎ブロッコリーの現状を書いていきます。


1/10 8時頃 最高気温10度 最低気温4度 室内気温10度

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五枚目の本葉が出てきています。日数的にはもう収穫できるはずですが、根の部分はとても細いです。根が白く太くなったら収穫時期ということで、もう少し待ってみます。(参考:http://topiclabo.com/3623.html#i-3)
このような結果になってしまったのは肥料をやる頻度が二週間に一回と少ないことと種まきが遅れたことが原因だと考えられます。
未だに収穫できていないのは残念ですが、最終発表で書いたように花を咲かせることを目的としたいと思います。

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茎ブロッコリーは立派な本葉が出てきました。大きさは10センチほどです。あれだけ小さく、弱弱しかった芽ですがここまで大きくなったことに感動しています。蕾が大きくなったら収穫ということなので、こちらももう少し育て続けたいと思います。(参考:http://kateisaiennkotu.com/yasainosodatekata/yousairui/suthikkusenyo-ru.html)

以上で観察日記を終わります。


では、最終発表です。項目別に書いていきます。

(1) 植物、作物の栽培を行って、最初に想像していたよりも、たいへんだったこと、逆に、意外とうまくいったなと言うこと、という栽培について、感じたことをこれまでの発表のHPを引用(link挿入)するなどして、説明して下さい。これまでのプレゼンに使ってないような写真があれば、それを掲載してもOKです。

一回目の講義で様々なことを渡辺先生から直接教わり、色々なことをしなければいけないと知りました。しかし、その時点では、思ったよりもやることあるなあという印象だけで、ここまで植物栽培に苦労するとは予想もしていませんでした。
これまでの記事を読んでみると、そこまで大変な作業はしていないように思えます。しかしその作業一つひとつを毎日積み重ねる事と、なんの基礎知識もないため自分で調べていかなければならない事により、自分自身ではとてつもなく大変に感じました。さらに、同じ作物を育てている人が少なく、そして豆苗を麦茶やコーヒーで育てている人もいないので、自分で考えたりインターネットで調べたりする機会はとても多かったです。
単なる水やりでさえもあげ方を調べたり、毎日観察してタイミングを見計らったりと苦労したのでどの作業も大変でしたが、強いて挙げるとしたら、この記事の茎ブロッコリーの発芽と防寒についてです。
茎ブロッコリーがなかなか発芽しないため、もう一度やり直したことは精神的にも辛かったです。他の皆さんは順調に進んでいるのに、僕はブログの更新も遅れているのに育っているのは辛味大根だけ。その辛味大根も貧相です。自信を無くしていました。
ですが諦めずなんとか発芽させたいと思い、他の方の記事を読んで寒さが原因ではないかと思い当たりました。ですが、防寒のやり方はよく分からない。必死にインターネットで調べて参考にし、無事発芽させることができました。

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逆に意外とうまくいったことは、この記事の豆苗のリフォームでしょうか。キッチンペーパーで栽培している状態を観察、腐ることを予測して先手先手で行動できたと思います。網と両面テープを用いて工夫して行えたのも良かったです。僕は相当不器用で、工作の時間はいつも予定していたものとは大きく違う謎の物体を作り上げていたのですが、今回は考えていたものに近づけることができました。そのおかげで液体の入れ替えはすっきり行うことができ、豆苗も上手く育ちました。

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(2) シラバスにも書いたように、植物の観察眼を養うことを目的としていましたが、それ以外の科目などへの波及効果もあったのではないかと思っています。どの様なところに波及効果があったかを実例を入れて説明して下さい。
他の方も挙げているかもしれませんが、自然科学総合実験への波及効果は大きかったと思います。実験中にも観察することは多々あり、細かいところに気を配る習慣がつきました。
特にタマネギ鱗形の表皮細胞の観察をする実験があったのですが、細胞だけでなくタマネギの観察もよくしていました。辛味大根と同様に茎や根の部分が他の植物とは異なった形になっているのでじっと観察していました。
さらに、この記事に書いてあるように豆苗のおかげで自炊の機会が増え、買った野菜を調理しながら何気なく観察していることが多くなりました。今まではあまり植物に興味はなかったのですが、この野菜の茎はどこなのだろう、根はどこなのだろうと構造について興味を持ち始めました。これも大根の構造をこの記事で調べたからかもしれません。今まではどの植物にも当たり前のように茎や根があると思っていましたが、よくよく考えてみると多種多様な形の野菜があることに気が付き、視野が広がったようです。
(3) 他の展開ゼミとは異なり、実質、「毎日が展開ゼミ」ということでたいへんだったこともあると思いますが、逆に、毎日の観察をすると言うことで、どの様なことが身についたのか、感じたことなどを、まとめて下さい。これまでの発表のHPを参照してもOKです。
(1)でも触れましたが、「毎日が展開ゼミ」というのが本当に大変な点だと思います。今までの人生でも、平日も休日も関係なしに毎日やらなければいけないことはあまりなかったです。強いて挙げるとしたら歯磨きやお風呂など。それは小さいころから続けているので、今でも続けることはできますが、大学生になって新たに毎日続ける習慣をつけるというのはとてつもなく大変だと感じました。
特に豆苗の液体入れ替えは正直気が狂いそうでした。日めくりカレンダーでさえも三日坊主で終わる僕が、六つも水やら麦茶やら入れ替えなければいけないのです。嫌だなあと思いながらも、せっかくうまく網を張ることができたものを台無しにしてしまうという不安に駆られ、なんとか毎日就寝前のギリギリに体を起こして続けていました。
このような、毎日やらなければならないことがあるという状況は珍しく、習慣づける難しさについて実感できたこのような講義はとても貴重でした。また、豆苗を通して毎日コツコツやることについて少しは自信がついたかもしれません。
ブログを週一回コツコツやるということも似たようなことかもしれませんが、これは達成することができませんでした。これについては文章を書くという億劫さによるものであり反省すべき点だと考えています。

(4) 大学の講義の中でも、かなり、異端の講義形式になっていますが、このゼミ形式で文章を書いたり、それをいかにプレゼンするかと言うことも学んだのではないかと思います。それらを踏まえて、文章を書くという点で、ゼミ開始前とあとでどのような変化があったか、考察して下さい。
今までの記事全てとこの記事の文字数を計算すると、約25,000字になりました。とんでもないですね......。高校生の間は特に文章を書く機会はなく、久しぶりにこれだけ長い文章を書きました。この授業の最終発表で4,000字書くことを話したら大変驚かれて「俺、今期のレポート全部合わせても4,000字になんてならないよ」と言われました。
確かにとても大変なのでしたが、それだけ周りと比べて書いている文章は多く、文章力もそれだけついているのかもしれません。文章力が上がったかどうか聞かれると、自分ではあまり実感できていませんが、この最終発表を三時間程で仕上げたということから客観的に上がっていると判断できるかもしれません。
ですが、僕が一番実感した変化は心構えです。僕は飲食店のキッチンのアルバイトを始めて、とんでもない量の皿洗いをしているのですが、それのおかげで家での食器洗いは何の苦も感じないようになりました。それと同じで他のレポートを書く際、このブログでの文章量と比べたら圧倒的に少ないので頑張れるようになりました。苦労することで何かを得たり、今後の人生の糧になる裏にはこういう仕組みがあるのかもしれません。
また、筋道たてて文章を書く力が少しついたように感じます。自然科学総合実験のレポートでの考察もそうですが、さらに実感したのは英語のライティングの授業です。その授業では英語で文章を書く課題があり、それを書くスピードが明らかに上がりました。言語は違いますが同じ文章。用いる力は似ており、この講義でつけた力が活かされたのかもしれません。
さらに、文章力ではなく読解力も上がりました。他の方の記事はもちろん、文献も参考にして物凄い量の文章を読んだと思います。高校生の頃は現代文でも短い文章を読んで設問に答えるという訓練をしていましたが、とても長い文章を読んでそこから情報を取捨選択するということはしていませんでした。そういう、受験勉強では得られなかった力もつきました。
(5)以上の(1)~(4)を踏まえて、この展開ゼミで学んだことを、大学での活動を含めた日々の生活に対して、どの様に活かすことができるか。さらには、まだ、収穫していない作物を今後、どの様に管理したいかを記してください。
(1) 植物の栽培については続けていきたいと考えています。しかし、鉢植えではなく、自炊の機会が増えたことからも、水を入れ替えるだけのキッチン家庭菜園のようなものを予定しています。豆苗は六つもの液体を入れ替えていたので、それに比べたら一つぐらいなら続けられそうかなという魂胆です。鉢植えでの栽培は、祖母から植木鉢を貰ったことですし、続けたいですが再びずさんな管理をしてしまいそうなのでやめておきます。キッチン家庭菜園に慣れてから、ステップアップしていきたいです。
(2) 観察についてはこれからの大学生活で大いに活かされると思います。理系で実験をする機会も多いはずです。そのときには今回磨いた観察力を使ってより良いものにしていきたいです。さらに、実験に限らず日常生活でも細かいところに気が付き、視野を広げていきたいです。
(3) 毎日の作業について。今回の苦労を忘れないようにし、これに比べたらどんなことでも楽であると前向きに捉える癖をつけていきたいです。また、習慣化の難しさを意識し、今回と似たような機会があれば油断せずに作業していきたいです。
(4) 文章力についてはこれからもどんどん向上させ、実生活で役立たせたいです。文章はこれからの長い人生、いくらでも書く機会があると思います。その際にはこの経験を振り返って自信を持って臨んでいきたいです。
植物の今後ですが、辛味大根の収穫はせず、第一回の記事で予定していたように花を観察してみたいと思います。豆苗を育てて食べてみて思ったのですが、僕は実際に食べるよりも植物の成長を見届ける方が楽しく感じるようです。豆苗も液体の入れ替えは面倒でしたが、毎日眺めて、前日との違いを観察することは楽しくやることができました。辛味大根と茎ブロッコリーの今後の成長が楽しみです。

以上で最終発表を終わります。ブログの更新は大幅に遅れ、植物も上手く育てられたと思えません。反省することはたくさんあります。ですが、終わってみればとても楽しく、貴重な体験をすることができました。本当にありがとうございました。

コメント

農学部・春日さん

 遺伝の渡辺でございます。ずいぶん駆け込みの投稿でしたね。ラボスタッフのオガタくんが色々とコメントしてくれていましたが、気になったのは、実験をしていた時期です。観察というか。11月だったかと。その時々できちんと報告すること、大事なことです。この展開ゼミで学んだこととして、これから活かして下さい。さて、前置きが少し長くなりました。1週間ほど前のダイコンと茎ブロッコリー。気になるのは、葉っぱの色がそれぞれ薄いと言うこと。また、土は、最初は、植木ばちの上からほぼ数cmまであったと思います。水やりでながれたのか、その当たりは、followできていませんが、この後の管理をするためには、土を足すことです。そうすれば、ずいぶん回復します。柔らかい耕された土の部分を作土と言います。この部分が深いほど、作物はよく育つと言います。ダイコンは、作土を増やすことで少し肥大が進のでは。食べることは可能かと。あと、茎ブロッコリーは、増やして、施肥をすることで、改善されて、ブロッコリーをちいさいながらも収穫できるかと。

 上にも書いたように、他の方の記事を見たら、徒長をしたときに、土を足すことでカバーしていたと思います。そんな記事を見て、作土が減ってきていることに対して、followがほしかったですね。植物は、水をあげれば、たいしたことはないと思っていたのかも知れないですが、思うようにいかない、また、続ける事の大変さを理解してもらえたのであれば、講義をした方としては、よかったと思います。自然科学総合実験との連携が図れたという受講生の方は多かったかと。これからも実験は多くなるかと。ぜひ、ここで学んだことを活かすことを実行してみて下さい。

 毎日が展開ゼミというのが大変だったと思います。ただ、毎日やることというのは、研究室に配属されれば、生き物が相手です。対応することが自然になってきます。その基本と言うことを覚えておいて下さい。昔の言葉の「読み書きそろばん」ではないかも知れないですが、何かを調べて、文章を書いて。その中で出てきた数字を整理する。そんな風に、考えて、書くこと、読むことを大事にすることだと思います。今後の生長がどうなるか、ぜひ、講義は終わりますが、記事を書くことはできますので。お待ちしております。ということで、また、どこかでお目にかかれることを楽しみにしておりますので。。。


 わたなべしるす