東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

最終報告~小さな変化を大切に~(工:内藤晃史)

2020年1月28日 (火)

こんにちは、内藤です。さて、いよいよ最終報告です。トップの画像に「Final Report」とありますが、これを機に記事を書くのをやめる...ことはないので(あと2つほど書きたい)実はサムネは嘘です。
サムネの画像は今朝の植物たちの様子です。種を植えてから実に117日です。無事に病気にもかからずに育ってくれました。 
期限日当日の提出ですが、よろしくお願いします。


(1) 植物、作物の栽培を行って、最初に想像していたよりも、たいへんだったこと、逆に、以外とうまくいったなどの栽培面で感じたこと

いままで植物を育て始める時期は基本的に春から夏にかけてという日照量の多い時期ということもあり、毎日水やりさえしてやれば比較的うまくいっていましたが、今回はその真逆の時期に育てたものですから、条件も全く異なるのでそう簡単にはいきませんでした。
特に苦労したのは、発芽してから本葉が生えるまで(成長が軌道に乗るまで)でした。ある程度成長してしまえば1週間ほど何もしなくてもさほど影響はありませんでしたが、まだ発芽して間もない時期ですと、植物自体がデリケートなこともあって、毎日監視を怠ってはいけませんでした。特に気にするようになったのは、なんといっても徒長でしょう。日照量の比較的多い春、夏ではあまり見られなかった症状だったので、初めのころに気を配らずにいたところ、かなり進んでしまったものもあります。20200128023127-674901402d8b22ec1ec89e33ff75c6b6d1496454.JPG
(写真は現在のふわふわミックスの様子。徒長が激しいことがわかる)

徒長を防ぐためには日光が必要でした。そのため、日照量の悪いベランダ内で育てることをあきらめ、ベランダ外で育てることにし、わざわざ管理室で許可をもらったのはいい思い出です。太陽の光が比較的当たるベランダ外に移動させて以降、徒長進むことはほとんどなかったのでこの策は意外とうまくいったのではないでしょうか。
20200128110125-4bdf1c119b13ebed3be254d51c130a0988e8ebdd.png20200128023209-4593d538f72a365f15ce1fe3be7f26e3fa892786.JPG
(写真:同時間帯(10時ごろ)の日光が当たる様子。写真上のベランダ内では、洗濯物の影が邪魔になりうることがわかる。また、写真上において、一番上の鉢が徒長と光の向きに向かって茎が成長していることからも、その部分が日光にさらされにくいことを示しているのではないだろうか。)
その反面、ベランダ外に移した短所もありました。それは雨や雪に野ざらしになってしまうことです。秋~冬にかけての栽培では毎日水やりをする必要はありませんでした。そのため、植物を雨にさらしたままにしてしまうと、逆に「水のあげすぎ」を引き起こす可能性があります。これを防ぐため、朝学校へ出発するときには天気予報を見て植木鉢の場所を変えたりそのままにしていました。結局、根腐れといった事態は今のところ起きていませんが、これも日々天気を気にして場所を変えていたおかげなのかな、と思います。
その他に苦労したものとして、植物の状態を把握することが挙げられます。
植物を育てる人は、いわばその植物のお医者さんでもあります。植物に何か異常があればすぐさまその原因を特定し、適切な処置を行わなければならない、それが育てる人の使命です。しかし、この異常というものに気づいても適切な対処をするというのはそう簡単なことではありません。
適切な処置をするため、何が原因なのかを他人の記事を調べたり、実際に観察(周りの状況も)し、原因がわかったら、どうすればよいのかを調べる。意外とこのステップに私は苦労しました。
基本的に栽培はやり直しがききません。そのため、自分は取り返しのつかないことを見逃していないか、を軽くでも頻繁に確認する作業を最近はしています。(1105文字)
(2) 他の科目への波及効果

こればっかりは申し訳ないのですが、今のところ他の科目へ何か影響を与えられたという実感は全くありません。これがまさに率直な感想であります。
とはいえ、今はまだ気が付いていないという可能性もあります。ただそう実感するチャンス(特に実験など)がないだけなのかもしれませんし、もしかすると、もうすでに潜在的に何かに応用されているのかもしれません。いつの日か「あ、これは、あの時の...」と気がつく日が来るのだろうと私は思っています。

また、この講義で影響を受けたものとして、何かの科目ではありませんが、これから将来なりたい自分として「物事を正しく比較できる」「変化にすぐ気が付ける」ような人になりたい、というはっきりとした目標をたてるきっかけとなりました。これは日々の植物観察やそれを記事におこしてきたことに由来します。記事を書くにあたって、何か変化を載せようと必死になっていましたので。
目標とする人物像に「物事を正しく比較・捉えることができる」「変化にすぐ気が付ける」が挙がったのにはそれなりの理由があります。それは、これらのことは植物観察するときのみならず、普段の生活の上でも重要なことである、と考えたからです。自分の体調、人間関係、毎日の天気、スーパーのキャベツの値段、話題となっている社会問題。我々を取り巻く環境は日々刻々と変化しています。その変化をただ見つめているのではなく、自ら気が付き、正しく捉えられることは生きていく上で大事なことではないでしょうか

あらためて記しますが、これらはすべて「おもしろい記事を書くため、植物を観察してきた」ことから生まれた考えです。少々壮大になってしまいましたが、なりたい自分像を形作るきっかけとなったのは間違いありません。(705文字)
(3) 毎日の観察をすると言うことで、どの様なことが身についたのか、感じたのか。
毎日が展開ゼミとはまさに言葉の通りで、植物のこと、記事の内容のこと、そのようなことが2セメスターの間常に頭の中をぐるぐる回っていました。
植物を毎日観察する、といっても、1日ぐらいでは植物にも変化は起きません。特に私のサニーレタスは本当に成長が遅く、「こいつ、本当に生きてるのか...?」と初めのほうは思っていました。
そんなこともあってか、私は日々の小さな変化に期待するようになりました。もちろんそれは、植物に異常がないかどうかを早期発見できるうえでも重要ですし、なにより1日の中で楽しめるものが増えたことが1番うれしいです。
「今日の天気なら、そろそろ水をあげたほうがいいのかな」
「あの葉っぱ、そういえば最近成長止まってるな」
ここ最近は学校からそのようなことを考えながら帰宅しています。こうしているときが、意外と1日の中で1番心が緩められる時なのかもしれません。

それとは打って変わって、「毎日展開ゼミ」をすることで、継続することの大変さも学ぶことができました。1週間おきに出席の代わりに記事をアップロードすること。一見、どこでも出席できるのだから楽に決まっていると思っていましたが、そんなことはありませんでした。その習慣を自主的に4か月間全うすること、強制力がないからこそ、とても大変でした。人間とは往々にして楽なほうへ動いてしまいます。
今回の講義を通して、私もダイエットをあきらめてしまう人の気持ちがわかったような気がしました。(614文字)
(4) 文章を書くという点で、ゼミ開始前とあとでどのような変化があったか。

文章を書くということについて、講義開始前と今の自分とでは大きく変わったことが大きく分けて2つあります。

1つ目はなんといっても、レポートを書くことに抵抗感を持たなくなったことです。
文章を書くことも本を読むことも普段はあまりしてこなかった私は、そもそもレポートに対してネガティブな感情を抱いていました。この講義で1番心配だったのも「あんな記事を定期的に更新できるのか」ということでした。殊に文字量に関して、かつての自分であらば今回の最終レポートの5000文字はおろか、2000文字でもおののいていたことでしょう。
しかし、定期的に2000字近い記事を書くという行為によって、文章の膨らませ方、いわゆる字数稼ぎよりも実の詰まった文章が書けるようになったり、そもそも意外と2000字は大したことないんだなと思うようになったり、文字量に対するキャパシティが広がったといいますか、嫌悪感がなくなったのは1番の変化だといえるでしょう。実際、この最終報告を書いている今も、時間こそかかるもののそこまで苦ではありません。心理的に軽いのです。未完成の現時点でも「5000字は超えるだろう」という自信があります。

また、記事である以上、これは日記などではなく「他人に伝える」ことを目的としたものであることも私を成長させてくれました。具体的に言いますと、きちんと何を伝えたいのかを明確にさせてから文章を書くようになったことが挙げられます。
恥ずかしながら、私は以前は多くの場合、何も考えず、ただいたずらに文章を書いていることがほとんどでした。メールといった比較的短文なものは、まだ一発本番でもどうにかできるとはいえ、例えば数学の論述をするときや、実験の考察を書くとき、英文でエッセイを書く時といった場合、やはり頭の中や紙の余白部分である程度の構成を描いておかないと、ハチャメチャな文章になったり、後になってすべてを消す羽目になってしまったり、といった事態になりかねません。これは非常に時間の無駄です。実際、この講義を受け始めてまだ間もないころは、記事を書いては「これはだめだ。」といって記事を消す、を繰り返して時間を浪費したり、しまいには保存されていない状態にしていたがために、方針の異なった記事をまた1から書き直す羽目になったこともありました。
だんだんと身に染みて以降は常に「どんなことを書こうか、どうやって書こうか」を考えてから書くようになりました

果たして本当に読み手がわかりやすい文章に変わっていけたか、というのは自分ではわかりません。しかし、それでも読み手に伝わる文章を書こう、と意識し始めたことは自分にとって大きな一歩であります。

以上の2点が記事を書いてきたことで主に自分に起こった変化です。(1149文字)
(5) 客観的に物事を捉えて、自然科学的なものの見方を学ぶということについて、自分自身が習得できたと思う点、他の受講生と比較して、さらに、研鑽を積むことが大事と思う点。

科学実験を多少なりともやってきた人間として、客観的な視点がいかに重要であることは以前から承知しておりました。この講義においても記事を見る方々が現物の植物を見てくれる、というわけではないので、いかに現状を正しくわかりやすく伝えるかが非常に重要です。集めたデータを、ただ漠然と「大きい」「色が濃い」で済ますのではなく、数字で表したり、そうでなくとも他との比較を用いることで明確な情報を読者に伝えることの重要性を改めて確認できました。

それに加え、私が新たに習得したのは「なぜそうなのか」を推察する癖をつけられたことです。例えば、report.2における根が垂直に曲がっていたことの理由や、report.8における、葉枯れを起こしてしまった原因の推定report.11における、茎の断面の硬さの違いの推定、といったことを今までの観察で行ってきました。もちろん、すべてが正解ではありませんでしたが、とりあえず考えてみるということを実行できたと思います。

自然界で発生する物事には必ず理由が存在します。一見当たり前だと思っていることも、やはりそこには理由があるものです。自分で観察した変化や事実を、ただ記事に載せて報告するのみならず(正しいか正しくないかは別として)その理由を考察できたことは、これからの研究でも大いに役に立つことだと思っています

逆に、他の受講生の記事をみて学ばなければならないと思ったのは、写真の撮り方です。
客観的に植物を観察するにあたって、写真を使って他人に説明することはとても理にかなっています。しかし、私の場合、写真のアングルが毎度毎度異なっているので、見返したときに比較しずらい、という難点があります。これに対し、馬場(失礼しました。)馬渡さんは、毎回基本的に同じアングルで植物を撮影しています。こうすることで、記事を複数見返したときにどこが変化しているのかが一目瞭然です。
せっかく写真を使って説明しているのだからこそ、もっとうまい写真の使い方ができるようにならなくてはならないと思いました。(843文字)

(6)コメントにどの程度、followできたのか、意味があったのかということについて

この講義での一連の動作(植物を育て、それについて記事を書き、レスポンスを見て軌道修正する)は、ほとんど今まで経験したことがなかったので、教授方々からのコメントは、次からの植物育成や記事を書く上でのガイドラインとなりました。おかげさまでかなり充実した講義を受けられました。
徒長が起きてしまった時の対処法(土寄せ)、写真から見た生育環境についてのコメント、追肥のタイミング、こうした植物を育てるにあたってのアドバイスのほかにも、写真の撮り方・編集の仕方記事の書き方、その他にも、植物についての知識果てはたわいもない話まで。いろんなことをコメントや全体に向けたお知らせを通してきくことができました。そのたびに私もできる限りついていこうとしました
代表的なものですと、report2.鉢受け皿と水やりについての話、や増子さんの写真編集アプリ「PicCollage」の紹介(案外他人がやっていても、特別指摘されないとやらないものです....)、report7.追肥についてのコメント、など。先生方が反応しているのだから、こちらもそれに応答しよう、と努力しました。
総合的に言うと、おおむね反応できたのではないでしょうか。
少々話がずれてしまいますが、先日の英語の授業で起こった話を伝えたいです
次回の講義は期末テスト、ということでその授業の先生は"いままで提出したミニットペーパー"を全て返却してくださったのです。そして驚くことに、(毎授業の最後にちょっとした英文エッセイをそれに書くのですが、)その1行1行すべて細かに採点・コメントしてくださっていたのです。それもクラス約30人分すべてに。
その時、私は「あぁ、この先生、考えられないほど僕らのために尽くしてくれているたんだろうな。それなのに自分はそれに応えられるだけの講義の受け方をしていたのだろうか。」と心の中で罪悪感を感じながらつぶやきました。
普段の講義でこの講義のように教授方から自分宛てに反応をもらえる、というのはほとんどありません。講義もある意味コミュニケーションの一種だと私は思っています。だからこそ、教授からの反応をもらえたら、自分だって嬉しいです。
もしも、あの英語の授業で、あの先生も僕ら一人一人に向き合っていたことをもっと前から知っていたら、僕もそれに応えられたのかな、と思っています。それ以前に、普段からそうであるべきものなのですが、知っていると知っていないでは、正直、信度がやはり異なってしまいます。

尾形さんたちからコメントをもらえるというのは、活動の指針になるのはもちろんのこと、何よりも「私のことを見てくれている」というモチベーションにもつながります。そういったメンタル的な部分でも、尾形さんたちのコメントは非常に大きな支えとなりました。(1164文字)
(7) 中間発表で目指した点がどれだけ達成できたのか
「中間発表より」と書かれていますが、誠に勝手ながら今まで立てた目標すべてについて振り返っていきたいと思います。
さて、私が今までに立てた目標は

①独創的な実験をやっていくこと
②講義期間内に計15本の記事を書き上げる頻度で更新すること
③聞き手に伝わる記事を作成すること(講義開始時より)
④そして、講義をあきらめないこと(講義開始時より)

の計4つです。一つ目の目標に関してですが、記事上では中間レポート以降全く実験を行っていません、実は帰省時にカイワレ大根の種も持ち帰って、「実家と仙台で成長スピードはどれだけ違うのか」という対照実験を実はしています。これは次の記事にしようかなと思っていたのですが、後述の理由で記事を作るスピードが間に合わず、今なお記事としてアップロードされていません。最終報告が完成次第、記事を作り始めようと思っていますが、評価対象期間内に間に合うか...。いずれにせよ、アップロードする予定ですので今しばらくお待ちください。20200128111204-b67fdb8f1825e70b8186f5489b64ad6620c7ef4a.JPG20200128111134-0249d91b242c7fe2aa81d7999ecaa0c3d1fa45a1.JPG
(写真上:実家にて育てたカイワレ大根、写真下:仙台にて育てたカイワレ大根 いずれも種を蒔いてから同じ日にちが経っている。関係し同条件下で行った。どうやら発芽率に何か関係していそうである。)
二つ目、そして三つ目の目標ですが、とても難しいところです。いい記事を書こう、と思うと案外時間をとられるものです。1つの記事に対して、だんだんと掛ける時間は短くなっているものの、文章構成を考え、写真をうまく編集・転送(何気にこれが1番時間がかかる)をしていると、それでも計3~4時間はかかっていると思われます。渡辺教授の記事にもありましたが、回数と質のバランスを少し不均衡だったかなと思っています。正直、質を上げるのには自分の中で限界というものがありましたし....もう少し、時間をかけずにサクッと記事を書けたらな、とは思います。

そして最後になりますが、4つ目の目標に関してだけ言えば、自分自身に対しておつかれさま、の一言に尽きるでしょう。これ以上言うことはありません。(857文字)
(8) 以上の(1)~(8)を踏まえて、この展開ゼミで学んだことを、大学での活動を含めた日々の生活に対して、どの様に活かすことができるか。さらには、まだ、収穫していない作物を今後、どの様に管理したいかを記して下さい.
この展開ゼミで学んだことは上述の通り、たくさんあります
植物への観察眼や育て方の知識、人に伝わる記事の書き方、何かを継続することの大変さ。もちろんそれらのすべてが現時点では生かされていない、と感じていても、必ずやこの講義で身に着けたことが役に立つ日がやってくるでしょう。それはこれからの研究でかもしれないし、部活でなのかもしれませんし、社会に出たときになのかもしれません。
それらの能力の基礎は、今回の講義で身についたと思いますが、講義を通してまだまだ成長できると思った点も多いです。これからも(記事を書いたりしていく回数は減る中でも)、この講義で少なからず身に着けた能力を高めていきたいです。

また、(2)で述べたように、なりたい人物像として「物事を正しく比較・捉えられる」「変化に気づける」ような人になりたいと私は言いました。これからの大学生活では、様々な実験・討論・ちょっとしたことにおいても、これらのことができるように意識づけていきたいなと思っています。
今後についてですが、植物たちはしばらく収穫せずに春まで待ちたいと思っています。おそらく春になれば、気温も日照量も十分になってきてみるみる内に成長していくことでしょう。無論、徒長には気を付けなくてはなりませんが。
私は1度、スーパーのような大きさになったものを収穫してみたいのです。(とはいえ、所詮鉢植なので限界はあると思いますが...)

また、頂いた種を余らしてしまうのももったいないので、春に捲種してまた1から育ててみたいと思います。今回育てていく中で見つかった反省点などを生かして、立派な野菜に育つようにしたいです。(695文字)
計7132文字

最後になりますが、尾形さん、増子さん、渡辺教授には大変お世話になりました。尾形さんにおいては、受講生1人1人に返答していくのは大変だったと思います。増子さんや渡辺教授もご多忙の中、アドバイス記事をアップロードしてくださりありがとうございました。この記事を上げて以降、少なくともあと2つほど上げる予定ですので、その時を楽しみに待っていてください。
本当にありがとうございました。
訂正:(5)の下から3行目、馬渡さんの記事を見て写真のアングルについて述べていましたが、その際に「馬渡さん」のことを誤って「馬場さん」と表記していました。ご本人様に失礼なことをしてしまい、大変申し訳ございませんでした。加えて、提出期限を過ぎての訂正を加えたことについて、担当の先生方が把握してくださるようよろしくお願いします。

コメント

工学部・内藤さん

 育種の渡辺でございます。タイトルから、この展開ゼミを通じて、サイエンスというか、自然科学を学ぶときに大事なものごとの「変化」に気がつき、その変化がどこから来ているのか、どうやれば、条件を均一化できるかなど、実験をやるときの基本の考え方を身につけているのが伝わる報告になっています。他の科目への波及効果について、なりたい自分像を持ってこの講義に臨み、それに近づいているのはよいことだと思います、というか、展開ゼミだけでなくても、他の講義でも近づきたいものを決めてことで、それぞれの講義で何を習得して、近づくのかというのはよい目的設定であり、達成感にも繋がると思います。また、普段から身の回りの変化に気を配っているというのは、高く評価でき、是非、その感性を磨いて、続けてほしいですね。

 植物の生長に対して、色々なfactorを考えて、生長を見れているのもよいこと。他の事象、講義などでも同じようにいろいろな要因を考えることができるはずだとおもいますので。この感性を大事にして下さい。継続性は誰しも悩み、どこまでできたのかと言うことではないかと思います。特に、座学のように時間が決まっているわけでなく、自主的に自分でやることを意識づけないといけない、その点は、将来の卒論、修論での研究に繋がる部分かと思いますので。いろいろな場面で「継続性」に繋がる力を養成して下さい。きっとできると思いますので。

20200129192748-3f970835123d1293b969aca534d83d4bb0f07fab.JPG 今回の最終報告は5,000文字です。文字を埋めると言うことで、尾ひれをつければ、長くなる部分はもちろん出てきます。でも、そうではなくて、何を伝えるかを考えて文章化する。難しいことです。もちろん、ある程度慣れてくると、途中まで書いた文章を残しながら、その中に文章を入れて、1つの段落だったものを2つにするとか。できるようになると思います。もちろん、最初はメモ書きでよいので、書こうと思うことを書きだしてみること。それをどうつなげて、何を軸とするかを明確にしたら、相手に伝わる文章を書くことができるようになると思います。是非、そんなことをやってみて下さい。

 写真の撮り方、工学部だとどの程度言われるのか分かりませんが、植物だと、光の具合で通常とは違う色になると、やっぱりおかしいわけです。そんな点から、影がないように撮影して、それらしい色という意味では、曇りの日の夕方に写真を撮ると、うまくいく。あるいは、屋内に四方から均一な光を当てて写真を撮るというのも覚えました。学生の頃に。そんなことを、また、専門が始まったら、工学部の先生方にも聞いてみて下さい。もちろん、1つのものを同じ角度、と言うか、同じ位置から取るのは、大事で、つなげれば、ぱらぱらマンガでどの様に発展したのかと言うことも分かりますので。この講義は双方向性ですが、ミニットペーパーにコメントをして返却は感動ですね。まとまってでなければ、また違う対応ができた、その通りかと。webのどこかが変わっているほど、こちらは注意ができていません。なので、その点は気にせずに。それが上手にできることもある意味、大事と、渡辺は考えていますので。投稿はいつでもwelcomeですし、最終報告に書いたようなことが実現されるのはそんなに遠い日ではないと思っています。頑張って下さい

 わたなべしるす

 PS. ここまで自分を理解して、高い理想を持っているのに、中間報告が遅れたのは残念でした。その失敗もこれからの糧になると思います。