東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

早くも後手に回る(工:木村陽来)

2020年10月17日 (土)

こんばんは、木村陽来です。
前回のたねまきから一週間が経過しました。
投稿が遅れて申し訳ありません。

今回の記事の構成
(1):観察日記(時系列順)
(2):総括
(3):その他

(1):観察日記

10/10(土)
早くも2種のたねが出てきました。


カイワレ大根と愛姫です。
中でもカイワレ大根の成長速度は目を見張るものがあります。上に載せたのは、23:18に撮影したものですが、
昼はまだ下の写真のように、わずかに芽が出るのみでした。愛姫との成長速度の原因は何なのでしょうか。

それと、ワタナベミックスのキッチンペーパーがシャーレのろ紙より乾きやすいことに気づいたので、水を頻繁にあげることにしました。

10/11(日)
カイワレ大根の成長がすさまじいです。

土曜日よりも芽が出ているのがわかります。
さらに、前回の記事で取り上げた下の方に埋まってしまったたねもちゃんと芽がでていました。
ただし、下に向かって芽が出てしまいました。

また、ワタナベミックスの方にも、動きがありました。
多くのたねから、芽が出ていました。

10/12(月)
様子は見たのですが、写真は撮り忘れました。申し訳ありません。

10/13(火)
このように、カイワレ大根は、はっきりと芽が出てきました。

また、ワタナベミックスと愛姫も芽が出てきました。
ここで、ラボスタッフのオガタさんの先週の自分の記事に対するコメントを確認したところ、「今頃はもう植木鉢に移し替えているでしょうか」というような文言があったので、
急いで鉢へ移す作業に取り掛かり始めました。若干、遅れたかもしれません。

12:37 気温28℃ 湿度27%
これが愛姫に使う土と鉢です。

土を水で湿らせ、たねをまきました。

その後、土をかぶせます。

かぶせる土は数mm程度と渡辺先生の研究室で教わっていたため、そのようにしました。

ワタナベミックスも土に移し替えたかったのですが、時間がありませんでした。

10/14(水)
火曜日にやり残したワタナベミックスの鉢への移し替えを行いました。
9:11 気温27℃ 湿度19%

ここで、明らかにたねから出る芽がひょろひょろしていることに気づきました。
おそらく移し替えるタイミングが遅かったのでしょう。
致命的なミスにならなければいいのですが、少し心配です。愛姫と同様に、土を数mmだけかぶせます。

また、カイワレ大根がすさまじい長さまで伸びていました。

火曜日に確認したときはまだ芽が出ているだけだったので、驚きのスピードです。

10/15(木)、10/16(金)、10/17(土)
鉢の中にある芽に、さほど大きな動きはありませんでした。一つだけ気がかりなことがあるとすれば、ワタナベミックスの鉢から芽が出てこないことです。
それに比べ、上記の水曜日の写真のように、愛姫は鉢に移し替えてから1日で芽が出てきました。
やはり、ワタナベミックスは鉢に移し替える時期が遅すぎたのかもしれません。

また、カイワレ大根は十分に育ったため、10/17(土)に冷蔵庫の中から出しました。ネット上の情報では、5、6cm程度伸びたら日に当てると書いてあったのですが、
自分のカイワレ大根は成長にむらがあり、9cm育ったものもあれば、5cm程度のものもあり、平均で約7cmでした。
こちらもワタナベミックスと同じく出遅れてしまったようです。

(2):総括
今週は全体的に後手に回ってしまいました。植木鉢への移し替えもカイワレ大根を日に当てるのも、機を逃しました。
要因としては、一日一日を行き当たりばったりの対応をしてしまったからではないかと考えられます。
対策として、次週は1週間で植物がどんな動きをするのかある程度予測をして、対応していくことがよいと思います。
また、圧倒的な情報量不足を感じます。これに関しては調べるしかないので、できれば毎日栽培に関する知識を頭に詰め込みたいです。

(3):その他
愛姫とワタナベミックスが置いてある場所の日当たりが気になります。向かいにすぐ家があり、日中の日差しが遮られてしまっている状態です。
時間がたてば、射光の向きが変わって多少は当たるようになるものの、通常よりは光が制限されてしまっているのは確かです。

コメント

木村さんこんにちは

 仙台市の気温は、21/11℃程度になり、いよいよ寒い季節が到来です。この展開ゼミも、また自分の健康も注意しましょう。

 さて、今回の報告についてですが、先ずは「日付」だけではなく「経過日数」を付け加えて下さい。自分ではもちろん把握していると思うのですが、各々スタートが違いますので、報告を見る側にとって意味がなくなってしまいます。

 カイワレの発芽は順調のようです。下敷きが分厚いと管理がかなり大変になり、上面が乾かず、しかも下部に水が貯まり過ぎないようにしなくてはなりません。それと写真で見ると今は「根」が出ていますので、下向きに伸びて構いません。植物は重力屈性に優れているので間違うことはありません。ともあれ順調のようで何よりです。播種密度が小さいため、これから真っすぐ伸びるのかは分かりませんが、スタートは良いものです。

 それと報告記事は「観察日記」ではありませんので、時系列で写真を撮り続けるのではなく、自分が疑問に思ったこと、自分が特に注意していること、自分が特に見せたいことにフォーカスして載せて下さい。

 ミックス種子とミニハクサイの鉢への移動は明らかに遅いものです。既に根が伸びてしまい、しかもぽわぽわと根毛が出ていますね。これを傷つけないで移動させるのは難しい(ろ紙に貼り付きやすい)のと、エネルギーを消耗してしまうためです。

 しかし結果としては移し替えはうまくいったようです。ミニハクサイは順調に緑の芽が出ているようです。ミックスの発芽についてはもう少し様子を見て下さい。鉢への置き方も、けっこう均等になるように気を遣われたようで素晴らしいことです。

 ただし一点、大きい方の鉢(五号鉢)に鉢受けが見えません。これをわざわざ言うのは理由があり、水やりが明らかに失敗しています。これでは早晩成長が止まるでしょう。鉢受けを使うのは「一回の水やりで確実に鉢底から水が出るまで行う」という基本中の基本をしっかり確認するためです。トップの写真では、鉢土表面に乾いたところと湿ったところが共に見えます。これはあり得ない状態なのです。一回に水を充分にやっていれば、必ず鉢土と鉢縁の間のスペースにいったん水が貯まるはずであり、すると乾いた鉢土と湿った鉢土が同時に見えることはないはずです。次回の報告は、一回に充分に水をやっている証拠を見せて記事閲覧者を安心させてください。一回の水が不充分だと鉢内部の土は乾いていますので、根が内部に伸びることができません。それに、肥料分が鉢土表面からの水の蒸発に伴って移動し、鉢土表面に集積して根を痛めます。中途半端な水やりは栽培を失敗させることで、これは現実に砂漠の緑化でも相当失敗する原因になっています。

 段ボールに鉢を入れているのは、転倒防止か風よけでしょうか。日光を遮断しない高さの段ボールなので、これはいいことですね。

 カイワレは現時点で遮光を解き、緑化を始めたようですね。本当なら10cmは伸びるかな、と思うのですが、まあ早めでも構いません。多少食べるところは減ってしまいますが...... そしてそういう「栽培管理上、手を加える」「大きな節目になる」時にこそしっかり写真をとり、それを記事にすべきです。3つの植物を時系列で並べるのではなく、見せたいトピックで記事を作るわけです。

 ともあれ、歴代受講生の平均を大きく上回って栽培ができていますので、これからも期待します。

 それと日光については、記事で直射日光があるようなので、そう心配していません。作物には強光でないといけない作物もありますが、ミニハクサイなどは必ずしもそうではなく、一日1,2時間直射日光があれば栽培できます。

ではまた、ラボスタッフ・オガタ

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