東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

カブの成長について(栽培52~62日目)(農:川口菜月)

2020年12月10日 (木)

写真は敷物にもぐり込むしじみです。最近とても寒くなってきて布団から出るのがつらく、私も朝はこんな感じです。

54日目 10:10 気温11℃ 湿度42%

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カブに前回と同じ虫を2匹発見し、取り除きました。以下虫の写真があるので閲覧注意です!あまり虫が好きではないので写真を見るのが怖くて種類などは調べてはいません...20201210214507-4221a7a9a5a69318ba07fad38626f53fb84ebee0.jpg

今日、ベビーリーフにも同じ虫がいることに気づきました。もしかしたらカブからベビーリーフに移ったのかもしれません(逆もあり得ますが)。とりあえずカブとベビーリーフの距離を少し離し、これ以上カブに虫がつかないようにしたいと思います。ベビーリーフは最近放置気味でしたが虫に食べられる前に急いで食べたいと思います。

カブの成長は順調です。葉は10~11cm、草丈も11~12cmで、7枚目の本葉も出始めています。根元をよく見ると白っぽくなっていることがわかるようになってきました。20201210214549-bedd92083397c00cbe2515bd6b18268f95342b24.jpg20201210214615-3e417c418084edc727d21f8c18578ca8bce6454b.jpg

56日目 8:50 気温9℃ 湿度60%

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前回の追肥から15日も過ぎていたため追肥を行い、水をたっぷり与えました。20201210214650-028ef47cb47d0281869f8c138f882efe7ca80f1c.JPG最近は曇りの日が多くあまり日光を当てることができていないので成長は少し停滞しているように感じます。葉の大きさも草丈もほぼ変わりないです。(前回の計測が2日前というのもありますが)20201210214911-05cb5d083216f1fd02e65b21487897e9008d9722.jpg20201210214927-c02d98afbc1be07e6fd59e74b16e741ae015b476.jpg根っこの部分が育っていればいいのですが、まだ土の表面からは見えないため確認ができません。しかし、植木鉢の底を見たところ、穴に敷いた黒いネットの部分から細くて白い根っこが見えているので根はしっかりと張っているということが確認できました。

62日目 気温9℃ 湿度60%

20201210215008-5c5daf12fb6daef4a63cbf999f0c0824d52c9003.JPG最近鬼のような忙しさでつい観察を後回しにしてしまっていたところほぼ1週間が経っていて驚きました。カブは順調に成長をしていて変化したこと上に向かって立っていた葉がしなって上を向き始めたことです。そのせいか草丈も約10cmと少し小さくなりました。葉の生長も10cmほどで止まりました。他の葉の大きさも測りましたがだいたい10cmまででした。20201210215049-7ca0799f8e8a72aa74e0b20670b2ced7215f7f6c.JPG20201210215109-f82b114530972a194b492e42f3c03dcf634d4091.JPG虫もあれから発見されていないです。また、3つのカブに差が出てきました。2つは茎の下に白い部分が見られるのですが一つだけまだ見られないものがあります。20201210215522-fb5ad98e21e82ad33e36cdd813f89a72d1c0ea17.jpg理由として考えられるのは肥料です。肥料を撒く際、あまりに植物に近いと逆に良くないとのことで空いたスペースに肥料を置いていたのですが、その場所から1番遠いところにあるため、うまく肥料が行き渡っていないと考えられます。間引きも考えましたが、次に肥料を与えるときにもう少し近づけてみて成長の様子を観察しようと思います。

12月に入ってからものすごく時間が過ぎるのが早いです。再来週には一度帰省できると思うとうれしいですが、1週間もカブを放置するのは少し心配です... 水は現在5日間隔ぐらいで与えているので、100円ショップで買った自動給水ノズルを使おうと考えています。

コメント

川口さんこんにちは

 ネコも寒がる季節です。うちのネコも一緒ですね。しかしまあその後始末にコロコロをかけるのが大変......

 さて今回の記事はコカブの様子です。

 先ず見るべきは温度、9℃とは測定時間が分からないのですが日中の一番高い温度の時でしょうか。朝方はほぼ0℃近いと思います。もちろん植物の適温よりだいぶ低くなりましたが、しかし完全に休眠するほどではなく非常にゆっくりながらも活動していると思われます。

 写真の撮り方が適切ですね。葉の大きさがそれくらいになりましたか。姿も非常にカブらしくなりました。また間引きをすべきかどうかかなり悩むところです。上からの写真では混んで見えるのですが、光がどの個体にも当たっていればそのままでいいでしょう。

 気が付きましたが、置き場はエアコン室外機の上でしょうか? たまたま写真を撮るために置いただけでしょうか。エアコン室外機については度々同じことを書いているので繰り返し書きませんが、他受講生へのコメントを見て下さい。

 虫についてはちょっと手間ですが取り除くしか...... この温度では爆発的に増殖はしませんので見つけたら取るくらいのことで防除可能と思います。嫌いだとなかなかしんどい作業ですが。

 そして地際の様子、本当に小さいながらも肥大が始まってるんですね。今からコカブはそこへエネルギーを使い始めるので地上部は更に成長が遅いかもしれません。しかし、丁寧に管理すれば一生懸命カブになろうと頑張ってくれます。

 肥料は質問にあるような懸念はしなくともいいと思います。鉢の底を見て根の回りによく気付きました。その通り、地上部はこの大きさでも根がかなりの長さになっています。しかも、繰り返しですが根は先端付近の根毛のある場所でしか水や肥料分を吸収しません。つまり鉢のどこに肥料を置いても、その拡散の様子に関わらず根はしっかりキャッチします。むしろ根元の近くに肥料を置いたらその高濃度・高浸透圧で植物には害になります。庭植えの植物(木でも草でも)なんかでは、葉や枝が一番広がったその先端の真下の部分に肥料をやるのが基本になります。

 個体ごとの成長差は肥料の置き方ではなく、個体ごとの遺伝子の差、あるいは光の当たり加減かと思います。ともあれ肥料が15日空いているのは少な過ぎですからしっかり与えて下さい。地上部がしっかりしなければ根の肥大もなくなります。

 最後に帰省時の対処です。これは各個人の家を空ける期間と、植物の様子に応じてその方法が変わってきます。今年の受講生では北川さんのところのコメントに書いていますので読んで下さい。全員に同じことを書くことはできません。基本の対処は腰水ですが、それにも最下限と最上限の注意事項があります。100均の器具にしろ使い方を考えなければ逆効果になります。

 ではまた記事お待ちします。

 ラボスタッフ・オガタ

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