東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

最終発表ーよく頑張りました(14)(工:北川桜子)

2021年1月18日 (月)

写真は、昨日(1/17)に作った炊き込みご飯です。私の家では炊き込みご飯はめったに食べないので、食べられて嬉しかったです。お米の中心が固くなっちゃったことだけ反省...

さて!!!!!最終発表です!!!!

5000字以上、項目は8個、ということで一つの項目、約600-650字、といったところでしょうか。5000と聞くとビビりますが、細かく見たら大したことはありません。よく言いますもんね、タスクは分解してこなせ、的なこと。そんな感じです(どんな感じ(笑))。

さぁ、頑張って書きます!!!先生方も読むのファイトです!!!

0.目次

1. 野菜を育てる上で大変だったこと

2.展開ゼミによる他の授業への波及効果(自分の変化したところ)

3.「毎日が展開ゼミ」の中で大変だったこと、学んだこと・観察事項

4.文章を書くという点で、ゼミ開始前とあとでの変化

5.客観的に物事を捉えて、自然科学的なものの見方を学ぶという点について、自分自身が習得できたと思う点、他の受講生と比較して、さらに、研鑽を積むことが大事と思う点

6.先生方のコメントについて

7.中間発表での目標の達成度について

8-1.展開ゼミで学んだことをどう生かすか

8-2.まだ収穫していない作物を今後どの様に管理するか

9.終わりに

1. 野菜を育てる上で大変だったこと

大変だったこととして、「野菜たちにとって、ベストな環境を作ること」をあげたいと思います。私の野菜たちは、私に似て、生命力が強く、水を数日上げなくて萎れてしまっても水をあげると元気に戻ってくれたので(先生から、ストレスはかかっているので、こういうことはあまりしないのが無難だと思います、とコメント頂きましたが。)お世話は比較的楽だったと思います。

ただ、(害虫でなく、不快昆虫でしたが)虫が大量発生したり、大雪が降ってきたりと、イレギュラーなことが起こる中で、そのたびに、野菜にとってベストな環境をつくらなければなりませんでした。虫に対しての対処は、害虫の原因分かりました(8)にまとめましたが、結構手間がかかりました。また、雪も野菜を攻撃してくるので、部屋に入れて、代わりに暖房をつけない、夜光を浴びるのはあまりよくないから早く寝る、という野菜優先の生活に。

まあ、生き物とのやり取りなので、それくらい愛情を注ぐのは当然ですし、そこまで大変でもなかったですが(笑)。

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前日まで晴れの日が続いていてたので、光に当たるように、あえて外側に置いていたら雪にやられました。こういう天候の変化にも対応させながら、ベストの環境においてあげるのが難しかったです。

また、忘れてはいけない、一番最初の大事故。野菜を育てることは難しいなと思ったきっかけです。

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もう一つ、「過去の投稿を生かすこと」も大変でした。私は基本的に、今年度のみんなの記事とオガタさんからのコメントを読み、生かせるところを探していたのですが、例えば、木村さんの9つ目の記事には、参考文献として、2016年度、一番古いのは2014年度の記事をあげており、先輩方の記事を生かしていることが分かります。調べれば情報がたくさん出てくるインターネットの世界と併せて、過去の投稿を参考にすることが、私にとっては難しかったです。

2.展開ゼミによる他の授業への波及効果(自分の変化したところ)

この講義が対植物なのに対し、他の多くの講義は対先生、とでもいいましょうか、「授業を見て課題を出す、感想を書く」スタイル、それに伴い、課題の正答率が高かったら、先生の考えに沿うような感想が書けたら、成績が高くなる点、また、この講義が対日々変わっていくものに対し、他の講義は学問や絵画など、対変わらないもの、という点で、この講義と根本的に違うものばかりなので、この講義をとったことで、他の講義の受け方が変わった、ということは大きくない気がします。

ただ、最初は植物を目で見て、写真を撮り記事に張り付けて満足していたのが、触ったり大きさを測ったり、虫に攻撃されて駆除したりする中で、【変化に対する敏感さ】や【ものを色々な角度から見る感性】が養われた気がします。

この成長によって、昔の私だったらしなかったであろう出来事を2つ挙げます。

1つは、雪の味を知りたくなったこと。

昔の私なら雪か―だるいなー、くらいにしか思ってなかったのに、仙台で雪が降った時は、1面雪景色の青葉山を見て大興奮。景色が変わる、という変化に敏感になっていました。

そして、雪を見るだけでは飽き足らず、味を知りたくなってしまった私は雪を食べる、という奇行に。高校生の時は雪の味なんて全く興味なかったので、雪を多角的に感じたい欲が出てきた、ということでしょう。ちなみに雪は口どけがわるく、普通に作る氷よりもおいしくなかったです。

まあ、単純に、積もってもすぐ踏まれて汚くなる東京の雪に対して、降雪量が多く、なかなか汚くならない青葉山の雪にテンションが上がっただけ、という見方もできますが。

2つ目は空の違いに敏感になったこと。

最初の方の記事でもおそらく書いていますが、仙台、特に青葉山に来てよかったなぁ、と思うことの一つに空が広いことがあります。建物で遮られて空が狭い東京と全然違うし、私の部屋が7階なこともあって、私の写真フォルダには空の写真がたくさんあります。

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空が好きなのは仙台に来てから変わらないのですが、最初は綺麗だな、雲が可愛いな、くらいにしか思っていなかったのが、次第に、今日は空の色が薄いな、とか雲の形がおかしいな、というようにより細かいところに気が付くようになりました。感性が成長したのかな、と。

空の色や雲の形が変わることにはきっと科学的理由があるのでしょうが、理由を知ってしまったら一歩引いて無の感情で冷静にみるようになってしまう気がして、あえて調べずにあいまいにして、純粋に日々の違いを楽しんでいます(笑)。

こんなところでしょうか。

3.「毎日が展開ゼミ」の中で大変だったこと、学んだこと・観察事項

毎日、観察をしなくちゃいけないので、単純にやることが増えるわけです。朝から図書館行って、部活してそのまま夜バイト、とかいう日も多かったので、部屋戻ってくるのが日付超えたりして、最初は、今日は観察いいや~なんて日も多かったですが、日々の成長がはっきり見えるようになってからは、観察に義務感を感じることなく、楽しめるようになってきました。

そこで学んだのは、時間を生み出すことの簡単さです。

時間無い!!!と思ってたけど、結局携帯に取られている時間が多くて、その時間を削れば、いくらでも時間なんかできることがよく分かりました。もちろん、大人になればそうはいかないのだと思いますが、コロナで、授業もいつでも受けられるし、部活も縮小、本当は自分で自由に使える時間なんていくらでもあって、この時間を有意義に使えた人が知識の広い、深い人間になれるのだろうなと、思います。携帯をいじるよりも楽しいことを探すことが目下の課題です。

観察事項については...これは何を書けばいいのでしょうか(笑)

葉の長さをデータ化して成長を感じることなどはしませんでしたが、自分なりに葉の様子は観察しました。白菜の葉の繊維が鉢に触れていたせいでやられてしまったり、ほうれん草の葉がテロテロであったりと...

しっかりデータにする方がよかったのは明確ですが、いいんです...

4.文章を書くという点で、ゼミ開始前とあとでの変化

もともと文章を書くことが好きで、受験が終わってから1セメ半ばまで毎日1000~2000字の日記をインターネット上でつけていた(だんだん忙しくなってきて、書くのやめていましたが、年明けからまた書き始めました)ので、文章を書くハードルが下がった、ということはあまりありません。ただ、この授業では「植物を育てる上で」感じたこと、実践したことを文章にする点で、全て主語が私、になる日記とは若干異なるため、ブログを投稿するハードルは高かったです。何回かオガタさんからもコメント頂いたように、どうしても観察日記になってしまい、何を書けば観察日記ではなくなるのかよく分かりませんでした。

が、害虫の原因分かりました(8)を書いてから、1つの出来事、発見を詳しくかいていけばいい、ということに気づき、そこから(観察日記になってしまった投稿もありますが)毎日、ネタを探しながら植物を観察するようになったので、比較的投稿のハードルが下がりました。これは記事に対する気持ちの変化です。

また、もともと書いていた日記は後々読んだら面白いだろうな、というように自分の記録用なので、起承転結や伝わりやすさを意識することがありませんが、この授業の投稿は先生とみんなが読むので、色々意識して書く必要があります。そのためには数値を用いたり、写真を入れたり、と人に言いたいことを伝えられるような工夫をしなければなりません。一方で、小松澤くんの最終発表にもあるように、人によって同じものをみても感じ方は異なるから、データや写真に頼ってはいけない、という、若干アンビバレントな問題に取り組み続けたことで、自分なりに、自分の文章で説明する部分とデータや写真に頼る部分のバランスをみつけられたかな、と思います。

5.客観的に物事を捉えて、自然科学的なものの見方を学ぶという点について、自分自身が習得できたと思う点、他の受講生と比較して、さらに、研鑽を積むことが大事と思う点

「他の受講生と比較して」、という点で、みんなの記事を読むと、直接話したことはほとんどないけれど、この子は毎回気温をしっかり記録したり、原因究明をとことんしたりしているから真面目なんだろうな~とか、この子は葉の長さのデータをとってまとめて考察しているから物事を理論的に考えるのが好きなのかな~、とか文章から伝わる性格、がなんとなく分かって、面白かったです。

自分の投稿は全て黒文字ですし、マーカーを引いたりなどもしなかったのですが、これも私の性格「よく言えばこだわりがない、悪く言えば適当」、が出ているな、と思う一方、人に伝える、という観点で考えると、色を使ったり、気温と併せて記事を書いたりするほうが、ベターかなと思うので、今回は求められていることをあまり考えず、自分の文章スタイルでごり押ししてしまったなと。

黒字だけの記事が色を使った記事よりも悪い、と一概には言えませんが、この授業においては、人に伝えることが大切だから、自分の文章スタイルを崩す必要があったのかもしれないな、と思っています。

「自分のスタイルを押しつぶして、差しさわりのないことをする」のも、「自分のスタイルをごり押しして、求められていることにこたえない」のもだめだから、今後研鑽を積まなければならないと感じたこととして、その場において自分に求められていること(この授業なら、先生に伝わる記事を書くこと)、と自分の性格、を天秤にかけて、ちょうどいい塩梅を取ること、をあげたいと思います。

ここまで書いて、問いを読み直したところ、求められていることと書いていることがずれにずれていたのですが、「自然科学的なものの見方を学ぶ、という点について自分自身が習得できた点」は(2)に書いていたので、以下(2)に。

6.先生方のコメントについて

植物を育てることは人生で何度かありましたが、先生に毎週報告しなくてはいけない、というのは初めてで、最初はうまく育てなきゃという思いがありました。しかし、経験が少なく知識もないので、理想通りには育たず、毎回の報告が憂鬱でした(笑)。

が、野菜の育て方はもちろん、毎回投稿の頭で書く導入部分に対してや、次の投稿もお待ちしています、という激励のコメントをくださって、どうにかこうにか続けることが出来ました。また、みんなの野菜を育てる環境やスキルの差を感じて悲しくなったりしたときは、北川さんなりに頑張って、というようなコメントもいただき、自分なりに野菜と接してみようと思えたのが、良かったです。

どれくらいfollowできたか、については75%くらいでしょうか。どう文章で説明すればいいか分かりませんが、野菜の育て方はよく知らなかったので、言われたとおりにしたことが多い気がします。

また、害虫の原因分かりました(8)で、オガタさんから、「また情報の多い記事になっている、私だったら、虫について詳しく書く」というコメントをいただき、その次の投稿で、観察日記ではない記事をかけたのが、一番ありがたかったですし、自分としてもうれしかったです。

少し上にも書きましたが、個人的に、野菜の記事以外の内容に対して、オガタさんの、がぁぁぁ、っと書かれたコメントを読むのが毎回楽しかったです。今年の受講生が少なかったからでしょうか、毎回、想像以上の量のコメントを頂けるので早く読みたくて、記事を投稿した後、コメントが付いたどうか、何度も確認していました。大学生になり一人暮らしを始めてから、大人と絡む機会はそうそうなく(別に実家にいてもそういう機会はほぼないのですが)、特に今年は、授業を持ってくださっている先生方とも交流できていないので、沢山の知見の深い大人から、色々な角度からのコメントをいただけるのが嬉しかったです。

ネガティブな面は感じませんでした。

小学生の頃にやっていた交換日記を思い出して、大変だった投稿もどうにか続けられました。コメントありがとうございました。

7.中間発表での目標の達成度について

自分の中間発表では、今後の目標として2つ掲げました。

「週1回ブログをしっかりと上げること」と「食べられる野菜を育てること」。

今思うとなんてハードルの低い目標だろう、と思いますが、どちらも大切なことなのでそのまま行きます。

まず、週1回記事を投稿することについて。

中間発表をあげたのは、11/24。そこから、11/26→11/30→12/6→12/15→12/22→1/2、これは平均をとればほぼ目標達成できているといっていいでしょう。達成度100%です。

次に食べられる野菜を育てることについて。

これはまだ、カイワレ大根とベビーリーフ以外の野菜を食べていないので、何とも言えません。ただ、自分で育てたからきっとおいしいに決まってるんです。鉢の温度が下がりすぎて繊維が死んじゃった葉はおいしくなさそうですが、見る限り、他の葉は食べられそうです。1/31に島根に行く前に収穫、調理、して報告します。

本当は全部食べたかったですが、今年は先生方も驚くような大寒波が来たので、そこに責任を押し付けたいと思います。

8-1.展開ゼミで学んだことをどう生かすか

どう生かすか、なかなか難しい設問です。中間発表の際に、卒業実験のミニ版のようなものというコメントをいただきましたが、まだ卒業実験は先ですし...

最終発表の中で、自分がどう変わったか、成長したかに関する設問がいくつかあり、それぞれ自分なりに書きましたが、実際のところ、自分がどう成長できたか、成長そのものを感じることは難しくて、2.の項目に2つエピソードを書いたように、成長は、何か自分の行動を振り返った時に、これは○○で学んだことが生かされているな、などと後から感じるものだから、ここで、どう生かしていく、と端的に書くことは難しいのかな、と思います。

文章を書く課題が出た時に、とりあえず何かを書くことに関しては少し成長したかな、と。

8-2.まだ収穫していない作物を今後どの様に管理するか

7にも書きましたが、現在この最終発表を含めて投稿が14回なので最後、収穫と調理の投稿をして終わろうと思っています。が、カブの肥大化がまだ始まっていない気がして(白いところが見えない!)どうしようかな、と思っています。

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他の2つももう成長する気がしないので、そろそろ収穫しようかと...

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9.終わりに

この授業、確かに負担は大きかったけど、他ではできないことがたくさんできたので、取ってよかったです。上でも触れましたが、オガタさんのコメントを読むのが毎回楽しかったです。あと1回あるので「最終」発表ではありませんが、今までありがとうございました。頑張ります。(6350字)

コメント

工学部・北川さん

 育種の渡辺です。朝一で最初の写真はインパクトがありますね。ご飯の中心が堅いと言うことは、少し水分が計算よりも少なかったと言うことでしょうか。この展開ゼミを通じて、ちょっとした変化に気がついて、その原因を考えるようになれば、うれしいですね。現在の興味によって、その対象物への対応が異なると思います。なので、こちらは気をもんでいても、それが北川さんらしさと言えばもちろんそうです。一方で、工学部の専門を学ぶようになると、自分の範疇では収まらないこともあるはずです。そんな時、植物のことを考えて、もう少し自分の立ち位置をずらしてみようと思うきっかけになれば、よいのですが。どうでしょうか。最後の副題にあるように、最後まで北川さんらしさを保ったこともその1つの発露かと思います。もちろん、集団はheteroであるべきなので、そう考えれば、他の受講生にも違った刺激になったのかも知れないですね。

20210118110851-9f784afb88669948ed67d05b5880b8fb53d18bdc.JPG これから先、実験をやることが増えるはずです。そんな時、失敗はつきもの。失敗が逆に成功への道筋を見せてくれることもあります。なので、失敗から学ぶこと、是非、この講義から学んで次に活かして下さい。過去記事を参照することに苦戦のようですが、1つ前の川口さんの記事にも書いたように、HPの検索ということをしたら、よかったのではないでしょうか。もちろん、普段、携帯を見るように、徒然なるままに、過去記事を見ることも大事です。意外な広いものがありますので。他の講義への波及効果、おもしろいことを書いていますね。他の講義は対教員、でも、これは対植物。なるほどでした。こんなコメントを書いたのははじめてだったと思います。また、空の違いに気がつくようになった。つまり、身の回りの変化に気配りできるようになったのだと思います。その感性を大事にして、2年生からの専門に取り組んで下さい。

 その場に応じた文章をどの様なタッチで書くのか、皆さん苦労される点です。reader-friendlyであるということと、その写真から何を言いたいのか。投稿されている空の写真であれば、まあ、それなりの感性でreaderは見ると思いますが、説明があれば、なお、よしとなるわけです。これが学年が進み、論文を書くようになると、その写真に矢印を入れて、どこを見せたいのか、あるいはそこを拡大するということも求められます。その意味で、写真を見て考えろという世界からの脱出は、大事です。この講義は教員との双方向であるとともに、学生さん相互はコメントしないにしても、相互に見ながら、相手を感じる心を養成できたのはよいことだと思います。毎週投稿される記事を見て、ある種のレポートが渡辺の所に提出されているというイメージは、持ってなかったですね。これも北川さんらしさなのか、他の学生も思っているけど、書いてないのか。もちろん、講義の一環ですから、そうしたこともあるかも知れないけど、internetという誰でも見ることができる世界に投稿している、全くつながってない人からも多角的に評価されていることをイメージしてみてはどうでしょうか。それが、open accessというinternetのよいところであり、大変なところだと思いますので。

20210118110916-72cc5c7b9b62195079e3caa3e9390986e22351bb.JPG コロナ禍を受けて、いつもよりも受講生が少なかったですが、その分、1人の学生へのcareの仕方が、ずいぶん変化したと、こちらも思っています。そのことは、ちょうど、来年度のシラバスを書いている上での参考になりました。収穫は適切な時期がよいですね。もちろん、投稿はいつでもwelcomeですから。島根ですか。日本海側は今年は雪が多いようです。気をつけて下さい。


 わたなべしるす