東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

収穫と調理ⅱ【カブと雑感】(16)(工:北川桜子)

2021年1月28日 (木)

さあ、後半です。いままで一度も記事を分けたことがないので、始め方がよく分かりません(笑)
もう夜中の2時なので、すぐ本題に移ります。

でもサムネイル画像に触れなきゃいけませんね。写真フォルダ漁って出てきた100均のベイマックスワッペンです、特に意味はありません、本題行きます。

4.かぶ

これはもう衝撃です。工学部の佐々木さん川口さんの投稿ではカブがで、白いところが見えています、根が肥大化しています、という話があった一方で、私の子は一向に白い部分を出さず。

葉は黄色いのがあるものの元気そうです。

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根が肥大化することを祈りながら育てていましたが、もう島根に行かなきゃいけないので見えないところでの根の肥大化を祈りつつ収穫することに。結果がこちら。

ハイドーーん。

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...はい。3株中2株は根の生え際が若干太くなっているかな、程度。もう1株に至っては全く肥大化せず。ええええなんで~~☹葉が立派に育っていただけに残念でした。

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上に書いた二人がカブが意外と小さい、などと報告していましたが、私のカブちゃんに比べたらなんのその。小さいどころじゃないです、実がない!!!

とりあえず、わずかに肥大化しているところを実と見立てて、ナムルを作ることに。

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肥大化しなかった原因調べてみましたが、これといったものは出てこず。気温の低さが問題かな、と。

葉と実を切って、塩を振って、水分を抜きます。

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あとは数工程やって、最後にごま油を少し加えて完成です。実の部分、すごく小さかったのですが、それなりに甘くて、おいしかったです。

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4.作ってみた感想

レシピとは野菜の量が段違いなので、調味料の量にかなり悩みました。(実際は悩みつつも、超大雑把に加えましたが(笑))結果、全ての料理作ったことがなかったのですが、3種類ともおいしく料理として食べられることが出来てよかったです。カブが肥大化しなかったのが残念でした。

記事の冒頭に炊き込みご飯の写真を載せましたが、本当はここにシメジが入る予定だったんです。が先週の日曜日に買い出しに行ってから10日経ってて、カビが生えていました。

そのことと収穫を合わせて感じたことを、この展開ゼミの最後のまとめにしたいと思います(これからもオガタさんのコメント欲しさに投稿するかもしれませんが(笑))

感じたことは、「収穫にしろ、調理するにしろ、食べ物には適切な時期がある」ということ。

大きく考えるなら、旬、でしょうか。個人的に、四季をもつ日本の気候が大好きで、その季節にしか食べられないもの、ってなんかレア感があってそれもまた好きなんです。でも技術の発達というのはすごくて、1年中食べられる野菜がどんどん増えてきているように感じます。(値段の高低はあるけど。)その野菜の適切な時期に作ればいいのに...などと思ったり思わなかったり。技術の発達で人にとっては便利になってるのかもしれないけど、野菜からしたら生きにくい季節に育てられるわけで。

また小さく考えるなら、買い物で買った野菜たち、です。野菜なんてものは買ってすぐが一番新鮮でおいしいんです。でも例えば、熟成させた魚やあえて腐らして食べる納豆など、新鮮な状態ではなくてもおいしくいただけるものもあって。今回の野菜たちについて考えるなら、カブの収穫はまだ適切な時期ではなかったかもしれません。(用事があるのでやむをえませんでしたが。)色んなものに、適切なタイミングがあるから、そのタイミングでうまく消費していきたいな、と思いました。

これは食べ物だけではなくて、人にも同じことが言えるかな、と思います。人が為すことにはきっと適切な年齢があるんです。ちょっと強引かもしれませんが、私いますぐにでも結婚したいんです。(突然のカミングアウト(笑))でも相手もいないし、居たとしても今ではありません。適切なタイミングではないのです。他にも、この春、2か月島根県海士町というところに行くのですが、それは大学1年生の春休み、部活が無くて、時間が有り余っている今が適切なタイミングなんです。

将来を考えるのは難しいけど、自分のやりたいことはいつやるべきものなのか、(基本的には「今でしょ!」が大半なんですけどね。)適切なタイミングでばっ、とうごける人でありたいです。

と、野菜の投稿とはかけ離れてしまいましたが、料理レポートを書き始めたら指が止まらなくなってしまったので、書きました。

5.最後に

4.でそれっぽく語ってしまいましたが、もう少しだけ話させてください(笑)

年末年始に育てるのをお願いしていたインドネシア人、なんと農学部でした(笑)知らないままお願いしていたわけですが、これはラッキー。そして、今日ユニバーシティハウスの共有キッチンで野菜を収穫して料理していたところ、彼女が"Ohh, you kill your children!! It's like a cannibalism."と。笑いました。カニバリズムの定義は「人肉を人が食べる行為、その慣習」ですが、彼女との間では、野菜たちは私の子ども、ということになっているので、細かいことは...(笑)面白かったです。

では!!!こんなところで!!4か月弱の間ありがとうございました!オガタさんに沢山「北川さんは突き抜けていて変」、って言ってもらえてうれしかったです!!おやすみなさい!!

コメント

北川さんまたこんにちは

 食レポ続きです。

 先ずは冒頭の写真、確かに意味は......しかしまあ私も同じようなところがあり、「ちょっと面白」と思ったものは撮っておきます! それは一応娘へのメールに添付するという立派な意味合いがあるんですが......

 さてさてコカブの収穫をしました! 葉はなかなかいい感じです。それをうんとこしょ、どっこいしょ、と抜くと小さなカブが...... いやこれは根ですね。確かに肥大しているといえばそうなのですが。根(正確に言えば主根に胚軸部まで含んだところ)に栄養を蓄えるという生育フェーズまで行っていなかったということです。しかしこれはある意味栽培的には成功です。なぜなら、植物はこの大きさではまだ葉の方を大きくすべきだからです。具体的には窒素肥料を適切に利かせて、本来の成長フェーズを保っていたということです。

 植物というものは細胞分裂レベルでは永遠の命を持つ、というのが動物と違います。しかし個体レベルでは「若い」とか「年寄り」という生育フェーズが厳然として存在します。一般的には窒素肥料があり、光も温度も適切であれば植物は若いままでいられます。しかし逆に条件が悪くなると老いていきます。イモやカブなら根に栄養を集めますし、一般的には慌てて子孫を作ろうと花や果実をつけます。農業的には窒素肥料を早く利かせて、適切な時期に与えるのをやめて収穫を増やします。果樹の場合であれば剪定や、あるいはわざと根を半分切るという方法で老いにもっていき、実を着けさせます。

 収穫した部分はそれでも丁寧に調理されました。その重要な数工程が省かれていますが...... 葉も使ったんですね。いい写真です。

 さて次に感想ですか。調味料の加減については実に北川さんらしいことです。シメジのカビについては......正直ここから素晴らしい考察に持って行けるとも思われず。

「適切な時期」本当にそうです! 書かれた通り、野菜たちにとってはしんどい季節に育てられるのは嫌でしょう。まあ、品種的な改良、栽培法の改良、保存法の改良、それは技術の進歩の結晶ではありますが。私も北川さんと同じことを思いますが、季節に合わせ、季節を感じながら生活するのが本来だと思います。というか人間というのは「不便」「縛り」がある方が、かえって豊かに暮らせると思います。とても逆説的なんですけれど。だから秋冬のケーキにイチゴを乗せなくてもいいのではないでしょうか。代わりに柿でも乗せて。

 小さく考えたこと、それもその通りですね。タイミングで食生活でも何でも行いましょう。尤も、私はスーパーの見切り品を必ず見て、絶対そっちから買ってしまいますが...... 人の割り算能力はそういう時のためにあるもの! 値引きを素早く%に換算してしまいます。

 さてここから話を拡大して人の年齢でしょうか。有名なシュバイツァー博士は「三十までは好きなことをやって、そこからは社会に貢献しよう」と言ったそうですが、昔はその意味が分かりませんでした。今はなんとなく分かります。

 一つはやっぱり多くの物事を若い時に経験して、それを基礎とすべきであり、早くから意識を狭くしてしまってはならないということです。北川さんの今回の冒険はきっと何かの役に立ちます。それはぼやっとした可能性の話ではなく、何かの形か分からないだけで必ず役に立ちます。そして今がそれをする時期なんですね。

 二つ目には意外に人間の精神というものは早く成熟しません。孔子の「......四十にして惑わず、五十にして......」というのは本当のことであり、精神医学的にいえば成人というのは三十歳程度なのです。つまり、それ以前に下した判断というのはあまり合理的にならないことが多いのです。まあそれが青春であり、行き当たりばったりもまた実に楽しいことです。しかしここで言いたいことは年長者の意見もそれなりに真実であって聞くべき時があるということです! 重大な決断の時にはあえて「聞く」ことも大事です。意外に判断を「委ねる」というのは人間難しいことです。小さいことで言えば、研究室配属後、「おいおいちょっと待て理不尽だな」と思うことがもしあったとしても、それなりの合理性がある場合も多いことを覚えておいて下さい。

 ともあれ何かをフットワーク軽く行えるというのは北川さんの非常にいい特長です。結婚については先ほどの成人の話にある通り早くなくてもいいかと思いますが。でもまあ手前ごとで言えば自分の娘にはでっきるだけ早く結婚して安心させてもらいたいですね。あれが結婚できるかは別として...... 早ければ早いほど良く、テレビドラマで「14歳の母」とか見ると最高じゃん!と思います。

 そしてインドネシア人の話! まあそうですね。日本には「出来の悪い子ほどかわいい」という諺もあります。野菜たちも我が子です。ちなみに農学部の学生でもそういう感覚を持たず、植物を単なる実験対象にしか思わず、不要になれば水をやらずに枯らすといったことをする学生がいるのは残念です。そういう感覚は人間として重要ではないでしょうか。

 ではまた、ラボスタッフ・オガタ

 全然関係ないですけど一番最近のものです。このサイトで、この名で基本は二次小説を書いてますのでヲタの人に宣伝して下さい。天使たちの戦記 ~歌うように踊るように神を殺す~ - 第一話  反逆するは我ら四人...... だけじゃなかった! - ハーメルン (syosetu.org)

20210128154121-3597e7fb7f674ca5f279cda5c7b6bff9a8108aee.JPGグッチが変な方向へ走り出してる......