東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

自然、自然とは。。、自然だけでなくても・・・・(12/6)

2012年12月 6日 (木)

 昨日から今日にかけて、低気圧が日本を通過し、北陸、東北、北海道方面では、雪、風のために交通機関に対して大きな影響が出ているというニュースが飛びかっている。そういえば、昨日からの九州方面への出張では、飛行機がかなり揺れたし、向かい風が強いとかいっていたような。これから数ヶ月は、この風の影響で、これに類した交通機関への影響が大きく出るのではと。自然の猛威というか、自然のすごさというのは、昨年の3/11の震災以降、竜巻などこれまでになったようなものも。そういえば、「爆弾低気圧」という単語が今年の流行語大賞の候補にもなっていたような。。。

 また、「自然」という単語は幅広く使われる。今日のどこかの新聞紙上にあった記事を読んで、自然を改めて考えさせられた。アメリカのどこかの国立公園でオオカミがいなくなり、生態系が変化したということで、別の場所からオオカミを持ってきたと。。。これによって、オオカミがいた時代の生態系に戻りつつあると。。。これを考えた時、どちらが自然なのか。結構難しい問題のような気がする。新聞にもあったが、どちらも人間の都合で、こうなっているわけで。。。こうしたことは、別にアメリカの国立公園に限った話ではなく、日本の中にもあると思う。農業を考えた時にも、自然農法というのがある。何もしないというわけではないだろうが、限りなく、作物が持つ能力を使って栽培するというものだろう。一方で、通常は農薬と化学肥料で栽培する。どちらがよいのか。。。ただ、作物の育種を学んだものからすると、元々野生にあった植物を作物にするという栽培化があり、さらに、近年の交雑による品種改良があった。つまり、自然にあったものから見たら、いろいろな品種に分化し、おいしい食卓になっている。では、こうした品種改良がなく、自然のままの小さな果実を食べるというのがよいのだろうか。。。これも考えないといけない問題のような気がする。もちろん、フキ、ツクシ、ゼンマイなど、自然のままのものを食するような場合もあるわけであるが。。。

DSCN4959.JPG こうした自然に学ぶというか、自然から考えさせられることもあるが、そうでないものかも学ぶことはたくさんある。とある、マンガを読んでいたら、こんな言葉に出くわした。「一度廻りはじめた水車は水がつきるまで廻り続けなくてはならぬ」と。。。子供の頃に水車がある環境ではなかったが、動き始めたものを止めるというは、ものすごいエネルギーがかかる。田植え前に用水路に大量の水が流れると、それまでとは比べものにならないくらい、早い水の流れになって、怖い思いをしたこともある。もちろん、動かし始めるところも、止めるのと同じくらいのエネルギーが必要となる。また、考えようによっては、先のオオカミの話に通じるものがあるようにも感じる。何かイベントが起きると、それが終わるまで、止まらない。。。良きにつけ、悪きにつけ。。。少しでも自然と共存できるようにと思ってみた路面電車と芝生でした。。。

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 わたなべしるす

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