東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

2013年2月の記事です。

【招待セミナー】理化学研究所・仁科加速器研究センター・生物照射チーム・特別セミナー「アブラナ科植物の自家不和合性」(2/5)

2013年2月 6日 (水)

 農学部の学生の頃に習った、突然変異を起こす変異源と言えば、chemicalなものとガンマ線。農水省には、「ガンマフィールド」という照射する場所があり、いろいろな変異が出るのを習いました。その後、加速したイオン粒子を植物などに照射することでも変異が起きる。このときの変異が、ガンマ線とは異なる、ということを聞いて、何度か訪問して、実際の育種状況の会合にも参加したことがありました。

DSCN5534.JPG 今回は、アブラナ科植物の自家不和合性のセミナーをお願いされました。自家不和合性もこのシステムで打破した系統を作ることができればよいのですが、。。講義では、花、生殖に始まり、自家不和合性の最近の話しを。また、こうした話しで、アウトリーチ活動をしているようなことも交えて。。。最後にいただいた質問では、こちらもこれから考えないといけないようなことであったり。よい情報交換になりました。

DSCN5520.JPG 先にも書いた、イオンビームによる照射は、「仁科加速器研究センター」の加速器を利用したもの。センターの名前の仁科は仁科芳雄博士に由来するもの。高校時代の物理の時間に加速器の原理ではないですが、話しを来たり、問題を解いたり。一時期、核融合がおもしろいと思った高校生の時代もあり、センターの一部を拝見しました。大型の加速器、その原理、利用など、まさに、秘密基地という感じで。迷路というか。裏側というか。すごい施設でした。また、何とか利用できればと思います。

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DSCN5524.JPG 最後になりましたが、今回のことでお世話になった阿部様をはじめ、関係の皆様にお礼申し上げます。ありがとうございました。


 わたなべしるす




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献血、昔の卒論実験、努力。。。(2/4)

2013年2月 4日 (月)

 初めて献血をしたのは、学部の1, 2年の時。水産の友達に誘われて、学内にいた献血車で。幼稚園の頃までは、月一で熱を出しては、小児科にいって、注射をした。そのおかげか、今でも苦手である。不思議と献血は、何故か続いて、100回を超えている。ただ、検査と採血の時に針を刺すときには、歯を食いしばって、気合で我慢する。針を刺す前に、刺すことを言ってもらって、刺すところを見ることもできない。聞くところによると、リラックスしている方がいたくないらしいが。。。いつも、採血をしてくれる看護師さんに不思議がられ、大丈夫かと言われるが、続けている。100回というのも、1回を除いて、200ml献血である。申し訳ないと思うが。。助手の頃だろうか、400ml献血はどうですかと言われて、気が向かなかったのだが、はいと。。ところが、300mlを超えた頃から、変な感じで、400mlの採血が終わったら、かなり。。そのまま、ソファーに横なって、。。血圧も下がり。1hrほど、横になっていた。針を刺すことは気合と根性でがんばれても、この400mlはこたえた。。。進められたとはいえ、決断は自分なので、自己責任と言えば、そうなのかもしれない。身長・体重的には十分なのであろうが、それ以降は、この経験から、どんなにすすめられたり、お願いされても、無理と。。。あと、成分献血も。科学力の推移を集めて、血液を分けるのであろうが、一度外に出たものが戻る。。。。。これも無理であった。あと、時間がかかることも。時間だけは、お金で買えないと言うことも要因なのかもしれない。

DSCN5026.JPG こんなに血を見ることが苦手なこともあって、生き物の中でも、植物・作物を扱っている。もちろん、植物の様々な部分を集めて、解析する。植物の側からすれば、もちろん、我慢しているとかでなくて、いたいのかもしれないが、現時点の科学力ではその声が聞こえないことも幸いしている。ところが、卒論実験で行ったのは、マウスを利用した抗体作成と特異性の調査。最初はあり得ないと思った。。。1 week考えても。。。でも、教授に説得され。。というか、最後は自己責任なのだろう。やることにした。マウスに免疫するというが、腹腔内に抗原を注射する。。。注射が嫌いな自分が。。。どう考えてもあり得ない(マウスをいじめている気持ちになったのかもしれない。。。。)。まず、きちんとマウスを押さえることができず、何度も持ち直し。。。注射をする手元も震える。。。そのたびに、実験を教えてくれていた先輩が、「びしっ」と、指導。実験の都合上、解剖したことも。。。。(頭の中では、すべてあり得ないと思っていても、これが卒論だと思って、。。気合で。。)。クリーンベンチの操作もあり、ピペット、ピンセット、解剖道具の手元の先がクリーンベンチから少しでも出ると、先と同様に、「びしっ」と。こうしたことを言われ続けて、1年間で、何とか、マウスの扱い、クリーンベンチの操作もできるようになったというか。すべての基本操作の基礎ができたのかもしれない。ただ、やっぱり、解剖したマウスをそのまま、アルミホイルに包み、凍結して、ということでよいと言われたが、たえられず、農学部の隅に穴を掘って埋めて、棒をたてて、お線香を供えて、手を合わせた。ここまでやって、何か妙に落ち着いたような記憶がある。心の問題かもしれないが。。。

DSCN5162.JPG こうして覚えた技術も、大学院生の頃までは使ったものの、それ以降は使わずじまい。。ただ、指導してくれた先輩からの「びしっ」とした、厳しい指導があったからこそ、次につながっている。1日に何時間もクリーンベンチに座ることができるようになったことから、他の実験も同じように、長時間でも耐えることができるようになったと思っている。日本人が得意な手先の器用さと言うことも、できるまでやるという繰り返しと、先輩方からの厳しい指導があってこそ、こうして継承してきたものではないだろうか。10回でできなければ、さらに。。。というような、「気合いと根性」と「努力」が、mm単位、いやそれより小さなところでの完璧な仕事を可能にしたような気がしている。それらをもう一度思い出し、サイエンスに精進したいと思った、土曜日の献血であった。。。


 わたなべしるす

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【出前講義】鹿児島県立錦江湾高等学校・SSH生徒課題研究発表大会・コメンテーター、プレゼン指導(2/1)

2013年2月 1日 (金)

 2月最初のアウトリーチ活動は、鹿児島県立錦江湾高等学校・SSH生徒課題研究発表大会のコメンテーターでした。仙台もここ数日天気がよいこともあり、日が当たるところの雪は解けましたが、そうでない日陰にはたくさんの雪と、氷の状態になったものがたくさんあります。それから考えると、さすが、九州・鹿児島。春を感じるような暖かさでした。

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DSCN5497.JPG 先日は、北海道・東北地区のSSH発表会にも参加したので、北と南での違いなど、なるほどと思うところも。。鹿児島までなぜという方もいるかもしれないですが、鹿児島県立錦江湾高等学校のコアSSH・ダイコンコンソーシアムの運営指導委員を引き受けていることもあり、今回の参加となりました。最初に県教委の方から挨拶があり、その中に、東日本大震災の被災地の現状について話があり、ほとんど復興されていない。これをどう考えますかという問いが。。。遠く離れているから、わからない部分があるかもしれないですが、仙台市周辺の沿岸部はこの状況だと言うことを、ぜひ、わかってほしいと、こちらも思った次第でした。

DSCN5498.JPG 口頭発表の多様性は、他の高校にないような領域融合のものがあると思います。物理、化学、生物、地学、スポーツ科学、食物科学。使う材料も、鹿児島になじみの桜島、桜島大根、火山灰を研究材料に使っているのは、よいことだと思います。何より、身の回りの自然を理解する心がはぐくまれるのではと思います。全国大会で発表するような研究もあり、qualityも高いものがありました。

 昼休みには、国内外の学会でポスター発表をするときの注意点というか、こんな風にプレゼンをすると、よいのではと言うことで。高校生なのでというのもあるかもしれないですが、将来、大学に進学し、学会などで発表することを考えれば、ということで。もちろん、すごい興味がある内容であれば、ポスターの隅から隅まで説明してほしいと言うこともあるかもしれません。ただ、多くの場合、興味があっても、時間がないので、ピンポイントで、ここがというところを見つけて、より多くの情報をgetする。というのが、よいのではと言うことを。このプレゼンがbestと言うことはないかもしれないですが、参考になれば。。

DSCN5508.JPG 会議の最後に、SSHの運営指導委員長の鹿児島大・阿部先生から、講評として、「先輩からの継承実験は、その中身をきちんと理解する。」、「実験内容を十分に理解して、発表する。」、「その結果から、何が言えるのか、考える。」、「最初の仮定からずれた結果になっても、くじけず、もっと実験・研究を続ける。」、という、どこの世界でも大事なことを頂きました。

 最後になりましたが、今回の発表会でお世話になった、校長先生、樋之口先生、讃岐先生をはじめとする、錦江湾高校の先生方にお礼申し上げます。また、来春以降にコアSSHでお会いできるのを楽しみにしております。


 わたなべしるす


 PS. 鹿児島までの往復、飛行機でしたが、機内放送で、「先のB787 dream linerの件について。。。」という、なんというか、おわびというか。。。そんなのを聞いていると、何か、痛々しいものがありました。いつも機械を使っていて、何かを解析していて、その機械が調子が悪いと、確かに、実験をやってもらっている学生さんには、迷惑をかけるなと思いますが、。。代わりをお願いしたり、ということももちろん。ただ、このように丁寧なことはなく。。機械を使って、実験をしている、その部屋のheadとしては、こうしたことも考えないといけないのだと、。。。そんな思いを抱いた出張でもありました。

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QIAstella(キャステラ)届きました。

2013年2月 1日 (金)

関係各所で今年はカステラ!?どら焼きじゃないの!?と話題のQIAstella(カステラ)、当ラボにも届きました。

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QIA-シリーズは、DNA抽出キットでお馴染QIAGEN様の名物お年始であります。

例年焼印入りのどら焼きで、非常に有難く頂いていたんですが。。。

今年はまた、素晴らしいクオリティです。

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保証番号も、9(キ)8(ヤ)K(カ)S(ス)10(テ(ン))R(ラ)。

因みに去年は、9(キ)8(ヤ)10(ド)R(ラ)Y(ヤ)9(キ)でした。

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中身は、焼印入りのカステラでした。焼印が綺麗で切るのが勿体ない。。。

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皆で分けて、頂きました。ありがとうございました。

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増子(鈴木)

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