東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

2013年4月の記事です。

【出前講義】石川県立小松高等学校・SSH「課題探究」(課題研究)開講式「SSH課題研究を始めるに当たって」(4/17)

2013年4月17日 (水)

 前日の4/16は、文科省で、平成25年度科学技術分野の文部科学大臣表彰でした。昨日の記事にも書いたとおり、慣れないところは、緊張します。アウトリーチ活動は、少し慣れたのもあって、緊張しないのは、それはそれでよくないことなのかもしれないですが。。。

DSCN5892.JPG 昨日に続き、石川県立小松高等学校のSSH活動の指導。最初は、4/18と言うことで、お願いされたこともあって、今年の「国際植物の日」最初の出前講義。本来なら、研究室のHPにどこに行くなどのお知らせをと思っていたのですが、パンフレットができたのが、少し前と言うこともあって。。。お知らせをしないまま、「国際植物の日」のイベントに突入。最初のイベントは、昨年同様に、SSH「課題探究」(課題研究)開講式「SSH課題研究を始めるに当たって」ということで講演をお願いされたものです。開講式では、最初に、校長先生から、理科、数学の問題についての貴重なお話。40%のNaClの水溶液を作るためには、どうすればよいか。。。。40gのNaClを溶かしながら、100mlまでfill upかなと思っていましたが、。。。落とし穴が。。。そういえば、NaClは30g前後で、飽和してしまうのを失念していました。。。やってみないとわからない、確かにそうだと。。引き続いて、寺岸先生から、SSHの課題研究への取組についての基本についての講話。普段の学習とのlinkage、論理的思考の重要性等など。

 最後に、渡辺からこの講義では、小中での自由研究と大学での研究との比較を交えて、課題研究の重要性を。。。半数の生徒さんは、2年生で、昨年にも講義でお会いしているメンバー。1年生は、初めてだったと思います。少し緊張していたのが見て取れました。「SSH課題研究を始めるに当たって---高校でのSSH, 課題研究が大学、大学院での研究につながる。。。---」という演題で、「研究」ということはどういうことなのか。自分自身、理数科でもなかったので、課題研究をやったことがないのですが、小中で行った「自由研究」よりは、大学での研究に近いのだろうと言うことで、その研究の基本というか、ちゃんとノートをつけるとか、写真には物差しとか。。。これまで、自分の師匠、先輩に言われ続けたようなことをとできるだけ盛り込んで。。。また、研究をするということは、観察、考えるということをするわけで、それはすべての日常生活の基本でもあると。。。この1年間の課題研究で、実験という限られたものだけでなく、日常生活の大切なことを学んでほしいものだと。。。

DSCN5913.JPG そのあとの各課題研究班毎の活動内容というか、これからの方針を議論しているところを拝見する予定が、あちこちを見る時間がなく、「ダイコン研究班」とdeepな議論を。いろいろと部活をしていて、課題研究をするのは、それなりに大変なチームのようですが、がんばってください。「電車研究班」もかなり突っ込んで、研究内容を詰めていたようです。今年度は何がどのように発展するのか、年度末の発表会が今から楽しみです。

 最後になりましたが、西校長先生、SSH担当の寺岸先生、松原先生を初めとする多くの先生方にこの場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。次回は5月にまた伺い、ハマダイコンなどの議論を楽しみにしております。


 わたなべしるす

 PS. 今年度は、SSHの課題研究の開講式での講演を小松高校をはじめ、月末の福島高校、古川黎明高校でもお願いされております。楽しみにしております。

DSCN5869.JPG PS.のPS. さすがに、小松空港というか、小松基地の近く。日中、ジェット機の騒音が教室の中にいても。。。この環境で集中して学習ができるというのは、それはそれでよい修行のような気がしました。

 PS.のPS.のPS. すばらしい質問をしてくれた方に、東北大学、Oxford University Press様より頂きました、ファイル、ノートを。。とても鋭い質問もあり、今後が楽しみです。

 PS.のPS.のPS.のPS. 帰る時にももちろん、お見送りboardというか。。。ありがとうございました。また、来月もよろしくお願いします。

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【出前講義】石川県立小松高等学校・SSH研究指導「ダイコン多様性、交雑、維持管理」(4/16)

2013年4月16日 (火)

 朝の仙台はずいぶんと涼しい気温でした。東京での表彰式の時の気温は、さほどでも。ところが、日本アルプスを越えた、日本海側では、いわゆる、「フェーン現象」で30oC近く。。。仙台での、セーターとウィンドブレーカーでは、ちょっと季節違いの格好でした。。。

DSCN5865.JPG さて、今年度、本格的なアウトリーチ活動、出前講義の最初が、石川県立小松高等学校のSSH・研究活動の指導。ダイコンを研究している「生物班」。最初に渡辺の自己紹介を兼ねて、なぜ、自家不和合性があるのか。2, 3年生には、これまでにも講義で伺っているので、新入生の1年生に。なんと、。。「集団の遺伝的多様性を高めるため」という、justのコメントには、本当にびっくり。今年の「生物班」はとても楽しみです。これに続いて、ガラス室、外で栽培しているダイコンについて、実際に辛味を実感したり、花、葉っぱ、根っこなどの多様性を観察してもらい、これからのヒントになったのではないかと思います。最後には、新入生がどのような担当をするかということをしっかり議論していたのは感動でした。さすが、上級生。あちこちの発表するチャンスを活かして、すごい発表を楽しみにしています。

DSCN5875.JPG 引き続き、受験生である3年生との受験に向けての討論会。渡辺も受験の学年の3年生の時にはいろいろと悩んだような。。。。悩みはつきないと思いますが、できることをしっかりやることが、自分の将来につながるのではと。。また、悩みがあれば、いつでも。。

 最後には、SSHを担当されている先生方とこれからの方針など、deepに議論できたことは、小松高校だけでなく、今年度の最初として、とても重要でした。ありがとうございました。


 わたなべしるす

 PS. 今回もすばらしいwelcome boardでした。ありがとうございました。

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平成25年度科学技術分野の文部科学大臣表彰、表彰式(4/16, 17, 18追記・写真追加)

2013年4月16日 (火)

 4/8にお知らせしました、文部科学大臣表彰(科学技術賞・理解増進部門)が、文部科学省・講堂で執り行われました。講堂という響きは、とても懐かしく、小学校では、体育館というのがなくて、入学式から卒業式まで古い、講堂で行っていたのを思い出します。また、表彰式というのは、2011年3月3日の「日本学術振興会賞」以来で、どうも慣れなくて、緊張でした。ただ、今回は、「科学者の卵」の他の4人の先生方といっしょだったこともあり、前回ほどではなかったような。。。

DSCN5864.JPG 表彰式は粛々と。。。国歌斉唱の後、各部門の出席者名が呼ばれ、代表が表彰状を授与されました。アイウエオ順でということで、渡辺は最後なので、代表を務めることもなく。。。文部科学大臣からのこれから科学技術への期待に向けた挨拶、受賞者代表の謝辞で閉会となりました。

 このことをきっかけとして、今年度の「科学者の卵」を運営するだけでなく、さらにアウトリーチ活動を発展させることができればと思います。

 最後になりましたが、この科学者の卵の運営に携わってくれた、生命科学研究科をはじめとする事務の方々、お忙しい中、講義、実験などを引き受けて頂いた学内の先生方にこの場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。

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 わたなべしるす

 PS. この表彰は、科学技術週間と連動したものということを聞いたことがあります。下記のポスターは、出前講義先の小松高校で見つけました。

DSCN5893.JPG PS.のPS. 表彰のあと、小松高校での出前講義があった関係で、副賞のメダルなどの写真を掲載できていませんでした。掲載しておきます。メダルの図版は古代ローマの「建築十書」の挿絵からということで、科学技術の象徴として、「人類と火の関わり」の図をデザイン化したものだそうです。ヒトであることが、火を使うということでなので、「火」と同じくらい優れた科学に貢献したいと思います。


DSCN5922.JPG 午前の講義から戻ってきたら、祝電を頂いておりました。ありがとうございました。こちらから祝電を打つことはこれまでもあったのですが、頂くことは初め てのことで、とても緊張して、これまで以上に精進しないといけないと。。そんな身の引き締まる思いのものでした。ありがとうございました。

DSCN5923.JPG それから、同時に受賞した、農学部の伊藤先生生命科学研究科の日出間先生の研究室にも同様の記事がありました。あわせて。。

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入試説明会・オープンラボ、いよいよ今週末!

2013年4月15日 (月)

今朝、片平キャンパスの桜がとても綺麗で、幸せな気持ちになりました。
すぐに自転車を止めて写真を撮りたかったのですが、美しさに見惚れて・・・
あとまだ自転車に慣れていないのもあって、通りすぎてしまいました。
く、くやしい。

ということで、講義終了後に撮ってきました。


夕方の薄暗くなりつつある頃だったので、写真も暗いですが・・・
桜、本当に綺麗なのですよ。

最近はあちこちでお花が咲き、春を感じることができます。
仙台にも春が!待ちに待った春です!わーい!

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さて、本題。
今週末(20日、21日)は生命科学研究科の入試説明会・オープンラボです。
入試説明会だけではなく、是非オープンラボへ来てください!来るべきデス!
研究室選びの際、研究内容も大事ですが、研究室の雰囲気なども重要なファクターだと私は思うのです。
オープンラボは、実験室などを実際に見て廻れる良いチャンス。

学生の部屋もオープンです。
マイデスクある、よし。冷蔵庫ある、よし。電子レンジある、いいね〜。ロッカーもある、素敵っ。
など・・・これらも要チェックですね。
魅力溢れるラボ、ぜひ、あなたの目で確認を!

3階で待っています。
日頃の運動がゼロの人は、階段が少しキツく感じるかもしれませんが、
お菓子が待っていますので、頑張って登ってきてくださいね^^

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 M1 ナベ

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過去から先へ、先の先、勘と心(4/14)

2013年4月14日 (日)

 土曜日の朝起きて、テレビをつけて驚いた。淡路島付近を震源とするM6.3の地震が。。。思わず、阪神大震災を思い出し、関西、四国など周辺の知人に連絡したが、大きな被害もないと言うことでほっとした。この地震が、阪神大震災の余震なのか、この先に起こるであろうといわれている東南海のプレートが動くという地震の前震なのか。。。専門ではないので、よくわからないが、これまでに起きていることを考え、先を読むという点では、普段行っている、サイエンスと同じ考え方であろう。ただ、規模は大きく違うので、そこが難しいように思う。植物であれば、毎日、その変かを目で見て観察できるが、目に見えないものを様々なセンサーで何とかして、その予兆をということであるので、。。

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 先を読むといえば、将棋のプロとコンピューターが5番勝負をしている。第4局は、双方入玉という形で、引き分けとか。双方入玉というのは、なかなか難しい。やっていてもそこまでなることはない。というか、経験したことがない。この5番勝負の結果がどうなるのかは、まだわからないが、コンピューターという計算力と人間の場の雰囲気を読む力のどちらがというと、。。むつかしい。近い将来、人間より、コンピューターのほうがという意見もあるが、先の先がどうなる楽しみであるとともに、コンピューターで、植物が理解できるのには、ずいぶん先の先になるかと。つまり、先の先に何が起きるのか、どんな世界があるかを読んで行動することは、3.11の震災でも十分すぎるくらいに経験した。自分の研究の先の先ということも含めて、今起きている先端をきちんと理解して、古いことをrespectして、本当に先の先が見えてくるような気がする。

 もちろん、先を読むためには、情報処理量からは、コンピューターがすごい。大量のdataから、新しいものを探そうという試みもあるらしい。ただ、コンピューターが、何となくというような、勘とか、心のようなことを持つことができるようになるのだろうか。もちろん、勘というのは、その領域をきちんと理解して、深い洞察力があるからこそ、これがよいと何となくいえるのではないだろうか。普段の研鑽があればこその。。。一方で、心があることが、negativeに働くことも。慌ててしまうということは、コンピューターにはないであろう。先の5番勝負の第3局では、人間が焦ったとか。。。これも人間らしいが、研究をしている上では、こうした失敗が、大きな敗因となることも事実である。焦らず、しかし、先を見すえて行動したいというここ数日の出来事であった。

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 わたなべしるす

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