東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

長かった、、、とても

2017年6月27日 (火)

渡辺研で技術職員をしております、高田です。
この度、以前から取り組んでいたアブラナ科植物の一側性不和合性に関する論文が公開になりました。ご興味がある方は、是非プレスリリース(下記リンク)をご覧ください。

http://www.tohoku.ac.jp/japanese/2017/06/press20170623-01.html

この現象を初めて見たのは、私が修士1年の時だったと記憶しています。
自家不和合性の研究をしているものにとっては、考えられない組合せでの花粉管拒絶の表現型であり、最初は何が起こっているのか、わけがわからないといったものでした。
当時の学生さんと一緒に徹底的に交配実験をしたのを覚えています。
この現象が本当なのかどうかを確認するだけで、2年程かかりました。ありがとう。
あの時と比べると、1シーズンでこなすことのできる交配実験は数倍にもなりました。
あれからかれこれ、考えたくないぐらいの時間がかかりました。
長く、つらく、厳しく、、、、、そして苦しい時間が過ぎました。

特に、原因遺伝子発見につながる手がかりを探している期間は、本当に苦しい時間でした。この暗黒期間を一緒に過ごした学生さんは、数年に一度訪ねてきてくれますが、いまだに謝り倒しております。ありがとう。

共著者の皆様にも、本当に助けていただきました。ありがとうございました。

大阪教育大の鈴木先生には学生時代から、何から何までお世話になってきました。鈴木先生なしにはこの研究を遂行することはできませんでした。ありがとうございました。

おそらく、私以外の人間がこの研究を行ったら、もっともっと早く結果が出せたと思います。私が本研究を続けることができたのは、すべて渡辺先生のおかげです。ありがとうございました。

また、紙面の関係もあり謝辞にも載せられなかった方々は沢山おります。ありがとうございました。

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アブラナの受粉・受精過程には、まだまだまだ知りたいことがたくさんあり、私でも出来そうなこともいくつかありそうです。地道に交配するだけですが。
本研究を発表するまでの間に沢山の失敗を経験してきましたので、それを糧に今後も精進してまいります。


高田

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