約3か月更新が止まっていました。
先日の発表会が最後の講義となりました。
この発表会では研究発展コースに行った方や学校推薦の方が主に発表するのですが
今回自分も自己推薦コースという枠で参加させていただきました。
こんな発表の機会は滅多にないのでとても幸運なことでした。
僕の研究は、「東京湾における赤潮の発生機構の解明~都市型河川がどのように発生に関与しているのか~」という研究です。つまりどのような条件の時にプランクトンが大量発生するのかということと、その発生したプランクトンに海で見られているプランクトンは川にいるのか調べる実験です。
既に河口や汽水域に侵入しているプランクトンとしてスケレトネマコスタツムが知られています。このプランクトンは赤潮の原因プランクトンの代表種です。
さて、この実験で最も苦労したことは天候と予想外のデータへの対応です。
天候はどうしようもないとしても、自分の仮説と実験結果が違った場合その理由を考えなくてはいけません。1番想定と違った結果が出たのは、室内に置いたハイポネックス(植物肥料)を入れた容器であまりプランクトンが増えなかったという点です。
理由としては光量が弱かったことが考えられます。
さてそんなこんなで発表を終え、今回までの講座で多くのことを学ばせていただきました。
すべての講座が役立つ講座で勉強になりました。
この講座を受けてみたいけど迷っているという人はぜひ応募してみてください。
きっと自分の身になるものばかりです。
まず、何度も書いているように全ての講義が役に立ちました。
その講義で数回東北大学に行き講義を生で受けその場で質問などをさせていただき、自分のモチベーションアップにつながりました。その時に東北大学であった受講生の皆さんからも多くの刺激を受けました。また、科学者の卵養成講座のOG、OBの先輩方と話す機会がありました。その時に先輩方は簡単な質問でも勉強方法でも難しい質問であっても答えてくださりました。この経験から自分の進路への自信が生まれました。
最後になります。科学者の卵養成講座の方々、メンターの方々、講義していただいた先生方そして、指導教諭の先生ありがとうございました。そして受講生の皆さんお疲れ様でした、そしてありがとうございました。皆さんと話すことで多くの知識を学びたくさんの刺激を受けました。
本当に楽しかったです。では、またどこかでお会いしましょう!
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参考サイト1は、科学技術振興機構(JST)さんのご支援によるグローバルサイエンスキャンパス(GSC)開催校一覧です。GSCとは、科学者の卵など、大学及び研究機関による高校生向けの科学講座です。また、京大さんのELCAS、阪大さんのSEEDSなどなど、GSCとしての支援は受けていないプログラムも存在します。
リストをご覧になると分かりますが、GSCにも共通性と多様性があります。ちなみに、共通性と多様性は生物学において重要な視点です。このように他分野を応用する思考法が身についたのは、科学者の卵のおかげだと思います。
話を戻します。GSCに共通しているのは、「多くの講座において2段階選抜式が採用されており、選抜後に研究活動を体験することができる」「優秀な受講生は2年目に研究を行う場合がある」「主に高校1,2年生を対象とする」点です。例外もありますので、各自ご確認ください。多様性については、「分野横断型」「分野特化型」に分けることができます。
「分野横断型」:科学者の卵(東北大)など。幅広い分野の講義に触れることができる。特定分野への興味がひじょうに強い方は、興味のなかった分野に触れる機会を得ることになる。科学全般が好きな方は、特に極めたい分野を探すことができる。
「分野特化型」:情報科学の達人(国立情報学研究所)、医学・医療の学際的修学、半学半教(慶応大)など。特定分野に特化した講義、研修を受けることができる。
また、多くのGSCでは、大学や研究所を訪問して活動することが計画され、コロナ前は海外研修も行われていました。交通費は支給の場合が多いです。わーい。しかし、現在は対面講義や実習が難しく、Zoomを用いたオンラインでの活動が主流のようです。科学者の卵のように、対面とオンラインのハイブリッド型を実施した講座も多くあります。実地研修ができないのは残念ですが、遠方の大学のGSCに参加しやすくなる可能性もあります。各GSCの本年度の実施方針は、ご自身で最新情報を確認していただきたいと思います。
ここまで、日本全国のGSCの情報をざっくりまとめてみました。私が言いたいことは、高校生活全体を見通し、限られた機会を存分に生かしてほしいということです。
東北大の科学者の卵養成講座は、一年間受講した者として、自信をもっておすすめできるGSCです。上記観点を参考にし、科学者の卵への参加を決意した暁には、ぜひ飛び込んできてほしいと心から思います。読んでくださり、ありがとうございました!
(注:JSTさんによる科学者の卵へのご支援は、平成30年度より4年間でした。これは昨年度をもって終了したようです。三菱みらい財団さんや一般の方々からのご支援により、科学者の卵養成講座はこれからも続きます。参考サイト2は新サイトです。初年度にGSCとして採択されたプログラムは、同様にご支援が終了したはずです。他大学に関しても、新年度の最新情報を集めることを強くお勧めします。)
参考サイト
1. 『グローバルサイエンスキャンパス 企画紹介』国立研究開発法人科学技術振興機構
https://www.jst.go.jp/cpse/gsc/about/shoukai.html
2. みらい型科学者の卵養成講座 https://mirai-eggs.org/
卒業文集①:http://www.ige.tohoku.ac.jp/mirai/activity_r03/2022/04/05123954.php
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今回のテーマは、科学者の卵を受講して良かったと思うことです。
①進路希望が明確になる
私は、志望理由書を「工学部に行きたい」という内容で書くうちに、本当に工学がやりたいのか、自信がなくなってしまいました。そこで生物を勉強してみたところ、毎単元が感動の連続で、自分に合っていると直感しました。工学部バージョンの志望理由書を消去し(これはとっても後悔している)、医学部志望5日目くらいの素直な気持ちをつづり、受講生として選抜していただきました。ちなみに、発展コースでご指導いただいた神崎展先生は、大学院工学部医工学研究科の先生です。医学と工学を組み合わせた分野です。不思議なご縁ですね。
また、受講中も進路について考える機会がありました。もともと生物系、医学系に興味があったのですが、浅井先生の航空機のご講義をひじょうに面白く感じました。進路に少々迷いが生じましたが、最終的には医学への興味を再確認し、志望校への思いを新たにすることができました。
②文章力がつく
科学者の卵では、毎講義ごとにレポート課題が出されます。コロナ前の対面型の頃は30分で書いていたそうですが、オンライン講義だった昨年度は、提出は次の日まででした。つまり、内容も表現も、吟味する時間があるのです。遅筆かつ凝り性の私は、毎回けっこう苦戦しました。楽しんでさらさら書ける方もいらっしゃるようなので、人によりけりですが。
レポート1つあたりの文字数は、私のもので1800字ほどでした。これが年間14講義。これに志望理由書、発展コースのレポート、論文などを加算して、書いた字数は占めて40,000字ほど。原稿用紙100枚。いくら出鱈目でも、これだけの量を書けば文章力が付くこと請け合いです。だんだん上達しますし。
また、突拍子のないアイデアでも、真剣に考えた内容であれば、きちんと評価していただける環境です。私は初回レポートで「漬物の実る木」を書きました。伊藤先生は丁寧なコメントを返してくださり、良い環境だと実感しました。レポートを白紙で出すよりは、アホなこと書いて出した方がましです。先生方は、努力を必ず評価してくださいます。
③大学での研究について知ることができる
基礎コースの講義、発展コースの実習では、大学の先生方のお話を直に聞くことができます。先生方の研究者遍歴をお聞きし、実際に研究の一部を体験することにより、以前より「研究」をリアルにイメージできるようになりました。1本の論文を書くのに必要なデータ数など、研究の楽しさも大変さも、少し分かった気がします。
1年間で得たたくさんの出会いや学びを大切にし、これからも科学を好きであり続けたいと思います。お世話になった先生方、受講生の皆さま、本当にありがとうございました!
]]>私が今回の研究発表を聞いて一番感じたことは、レベルの高さです。大学の先生方のゼミに入って研究したとあるだけに発表者が使っている言葉もグラフなどもとても難しく感じました。高校での研究とは、やっていることの規模の大きさもありますがかなり違いがあることを感じました。私自身は研究発展コースでの発表はしていないので聞くことに徹していましたが、事前にいただいていた研究要旨をじっくり見ていても、この言葉なんだろうだったりこれはどういうことをしているのだろうと想像できないことも多々ありました。ですが、プレ発表も含め聞いていたすべてのグループが丁寧な実験と分かりやすい説明をしていて同じ高校生なのにすごすぎると一人圧倒されていました(笑)。また、質問をしたことについてもこちらわかるまで詳しく説明されていてこれまた圧倒されました。研究は奥が深いしまだまだ解明されていない、研究し続けられるものが世の中には数多く存在しているのだと実感しました。
この発表も聞き終わり閉講式があった時にはすでに寂しい気持ちでいっぱいでした。東北大学に来て受講できたのはたったの2回でしたがその2回が大変貴重な時間で多くの学びを得ることができたと思います。約1年前、東北大学の科学者の卵という講座があることを初めて知り家族からも進められ応募しようと決意しました。それにあたって応募用紙を書くのが本当に大変で大変でその頃は勉強以上に応募用紙を書くことを頑張っていました(笑)。ですが、高校の先生をはじめ家族にも手伝ってもらい何とか提出、そして合格をもらった時本当にうれしかったことを覚えています。そこから毎回の特別講義が楽しみで、質問をしたり講義を聴いたりと有意義な時間を過ごすことができたと思っています。
私は、実は文系を選択したので科学者の卵では指で数えられるくらいであろう少数派の人間だったと思われます。メンターさんとの学部交流の際には工学部と理学部のメンターさんのところにちゃっかり存在していて驚かれたのも覚えています(笑)。かつ、部活動も陸上部に入っているので科学部系に入っている方が多い中でそこでもまた少数派だなと思っていました。楽しみな講座でも毎回講義を予習したり、理解するということに苦労しましたが同じように頑張っている受講生がたくさんいるのだという一心でここまで頑張ってくることができました。理科も得意とは言えなかったけれど興味だけはありありとあったのでこのような状態で受講していた私でも毎回の新発見に夢中になっていました。だから、少しでも科学者の卵養成講座って面白そうだなとか科学って言ったら分野が広いけど大学の先生たちの授業聞いてみたいとか私みたいに文系に進もうと思ってるけど面白そうだなどと思っている方がいたらぜひ挑戦してほしいと思います。科学者の卵養成講座の講座を担当してくださる先生方もメンターさんもスタッフさんも事務局さんもみんながその一歩を歓迎してくれると思います。私自身この講義を受けて研究するということに興味を持ったので進路選択の幅が広がっていると感じています。何事もやってみないと始まらないという言葉はこういうものなのだと思います。
最後になりますが、講義をしてくださった先生方をはじめ、メンターさん、スタッフさん、事務局さん、そして受講生の皆さん本当にありがとうございました。皆さんには感謝してもしきれないほどです。またどこかで再会できることを願って勉学に励み学校生活を楽しみたいと思います。本当にありがとうございました!!!
]]>今回のブログで最後となります。12日に行われた発表会、講座を通しての感想、未来の科学者のたまごへのメッセージを記します。
○発表会
さて、12日には今年度の締めである発表会が行われました。3分のプレ発表+8分の本発表という形で発表を行いました。3分のプレ発表では全体の場で発表、8分の本発表ではブレイクアウトルームでの発表で、3分の発表でしか他のグループの研究についてを聞くことが出来ませんでしたが、きっと素晴らしい発表だったと思います。
ここで少しばかりではありますが、行った研究内容についてご紹介します。
私は超音波イメージングについての研究発表をしました。そもそも超音波イメージングとは??生体内の組織・臓器の断層像を可視化する医用イメージングの1つです。リアルタイムに血流の流れを表示させることができます。例として、カラードプラ画像というのがあります。これは、血流速度を色で表現するものとなっています。この画像だけでも血流の速さは分かるものの、あくまでも超音波の送受信方向の速さで、実際の速度とは異なります。これは実際の流れる向きと超音波の送受信方向の向きが異なるからです。本研究では、この画像から速度と向きを算出してそれをベクトル表示(Vector Flow Imaging)させて、生体内の流れの可視化をしました。こうすることで血管系の病気の早期発見に繋がるのではないかと考察しました。ちなみにですが、このようなイメージングの技術が使える場所はあまりないようで、貴重な経験をさせて頂いたなと思います。
研究にご協力頂いた西條先生、石井先生、TAさん、そして一緒に活動した仲間に感謝申し上げます。
○講座を通して
あっという間に科学者の卵養成講座が終了しました。もっと聞きたかった話、興味を持てた話、様々ありました。最先端の科学技術について広く深く学ぶことができ、本当に貴重な経験をさせて頂いたなとしみじみ思います。この講座に参加する前後と比べて科学に対して「なぜ?どうして?」と色んなことに興味を持つようになりました。また、その興味を持ったことについて主体的に調べて理解に繋げようとしたり、講義毎に質問をしたり、気づいたらまるで子供心が蘇ったかのように活発になっていました。次世代を担う人材として、今回の講座で得たことをベースにして初心を忘れずに様々な課題に立ち向かえるようにしたいと思います。立ち向かうための知識は十分なのであとはそれをどう使うかは自分次第。どう使うかを考えて自分自身を向上させたいと思います。運営に携わって頂いた事務局の皆さんをはじめとする多くの方に感謝申し上げます。
○未来の科学者の卵へ
私はAIについて興味があり、この講座に参加しました。AIの技術が近年発達して高いスキルが求められるようになった現代社会において、最先端の科学技術が重要視させるようになりました。AI以外にも山程、未知なること(最先端なるもの)があります。それに立ち向かうのは私達、次世代を担う人材です。今のうちから最先端の技術に触れられるのは貴重な経験です。未知のことが最先端の技術で切り拓かれることは実に面白いことです。是非、科学者の一歩をこの講座で踏み出してみませんか?一緒に研究できる日を楽しみにしています!
最後に。
コロナ禍で受講生とは数回しか会うことができませんでした。コロナが終息して再会できる日を楽しみにしています!
また会う日まで!!
]]>先日科学者の卵養成講座の閉講式がありました。
最後のブログでは、発表会の振り返りと1年間科学者の卵養成講座を受講しての成長、受講を考えている方へ、の3つに分けて書きたいと思います。
〇発表会の振り返り
私は発展コースに参加させていただいており、「無線で電力を運ぼう」というコースで学んだことをグループ発表しました。発表内容は(私が1年生で物理をやらなかったこともあると思いますが)ぱっと言われても難しい内容だったと思いますが、極力初めて聞く人にも分かりやすくできるよう、用語の解説等も入れながら説明しました。準備した話す部分はほぼ練習通りいけたものの、質疑応答では困ってしまうことも多かったです。今度発表する機会があるときは、研究に関することを「自分で分かる」だけでなく「自分でいつでも説明できる」というようになるまでにしていかないといけないなと思いました。また今現在の技術の状況も、数字を用いて具体的に説明できるとよかったなと思います。そうすると私たちが実験で得ることができた数字をどう捉えたらよかったのか、というのも考えやすくできたかと思います。さらに計算通りの効率の数字が出ない理由として何が一番の原因になっているのか、といった「うまくいかなかった理由の追及」も大事だということも改めて研究する側として感じることができました。質疑応答を通して、発展コースの講義が終わった後にも勉強することができました。さらに発表を通して、「いかに伝える力は大事か」が分かりました。いくらいい研究をしても、自分がおもしろいと思ったことでも、伝える力がないとそれが十分に伝わりません。話し方、言葉選び(それにより伝わる雰囲気も含めて)、資料をどれだけ分かりやすく見やすくワクワクするようにつくるか等々、伝えるには様々な工夫が必要でした。これから何かを説明するときに気をつけるポイントとして、大事にしたいと思います。
ここで、時間切れで回答しきれなかった質問について(私なりに)回答したいと思います。
Q.なぜ整流回路に(非線形特性がある)ダイオードを使うのか。
A.ダイオードは交流の電気の流れを一方通行にします。整流回路は交流から直流に直すもので、その作用を得るために、ダイオードを使用します。
・・・質問者さん、解決したでしょうか・・・?時間切れで回答できずすみませんでした。これで解決しなかった場合はすみませんが調べてみてください。
私は発展コースの他の発表は見られませんでしたが、個人や学校での研究を聞くことができました。私の「これは使えるのでは?」と思っていたこと、逆に全然気づかなかったこと・知らなかったことに着目し、研究しているのを見て、私も頑張ろうと思いました。見方がおもしろいものがたくさんあったのでまずは目の前の研究である課題研究に生かしていきたいです。
〇1年間『科学者の卵養成講座』を受講して
自分で成長したと思うことを挙げていきながら書こうと思います。
1つめは、「考え方や姿勢」です。基礎コースも発展コースもやらせていただいて、「大切なことは何か」「この考え方は他の分野にも使えないか」「どうしてこうするのか」といった、物事の表面だけでなく1つのことから根底に流れるもの、また他と繋がること等を見つけようとする姿勢が身に付いたと思います。研究に対しても、どちらかといえば私は「物事の仕組みを知りたい」という方が強かったですが、「物事の仕組みを理解し、それを新しいことのヒントにする」という考え方のおもしろさを知り、それが行われている研究室を見てその大切さも感じました。また研究を進める上で、それは社会で本当に使えるのか、実用化して広まるのか、さらにこの方法で本当に良いのか等といったことも着目して進めていかないといけないということも分かりました。これらは私が春にこの講座で身に付けたいと思っていた「研究に向かう姿勢」の成長だと感じています。さらに私は前のブログで教員志望だと書いたことがありますが、この講座で、学校で勉強することがどれだけ大切か、また勉強する意味について考えを深めることができました。私は発展コースも受講して、最先端の研究にも私たちが学校で勉強する内容が使われていることに身をもって気づきました。私の今の時点での考えではありますが、学校で勉強することはこれからの未来をつくるステップ、また豊かに生きるための準備である、と思います。また様々な着眼点に触れて、研究をするには総合的な力が必要になると感じました。その基礎となるものの1つが学校の勉強だと思います。語ろうと思えばすごい長さになるのでこの辺で・・・(笑)。
2つめは「発言する力」です。今年同じ学校でこの講座を受講していたのは私以外いない(はず)なので、必然的にこの講座で初めて会う人たちと話し合わなければいけません。イングリッシュサロンでは留学生の方々と話す機会もありました。どちらかといえば私は初対面の人とも話せる方ではあったのですが、この講座でさらにその力を強化できたと感じています。話すためには自分の意見を持つことも必要です。「自分で考えて、話してみる。そして周りの意見も聞いて自分の考えを再構築する」という繰り返しで物事の考え方が深まったり全体として進んだりするのも感じました。これからも磨き続けます。
3つめは「文章力」です。毎回の講義でレポートがあり、長く詳しく書く練習ができ、しかもそれが振り返りにもなるということで、できる限りを尽くしました。文章を書くことで自分の頭の中を整理することができます。特に「詳しく」書く力がついたように思います。
4つめは「発想力」です。分かったことを踏まえて、だったらこうしたら良いのではないか、という発想力が(まだまだ周りの受講生と比べても甘いことを分かっていつつも)成長しました。今まで「こうしたい」まではいっても「こうしよう」までに至らないことがありました。発想するには知識も必要だと思いますが、その知識と知識を組み合わせて「こうしよう」までたどり着けるようになったのは私にとっての成長かなと思います。これからもっといろんなことを知って、引き出しを増やしていきたいです。
5つめは「PC、Zoom等の活用力」です。これは出願時点では思いもしなかった収穫です。私は正直PCが苦手でした。最初の接続確認では大変ご迷惑をおかけしました(すみませんでした)が、最終的には自分で接続して問題なく落ち着いてオンライン授業に参加できるようになりました。メールも送れるようになったし、こうやって投稿もできるようになりました。タイピングも速くなりました。これからもっと活用することになると思うので今ある程度身に付けられたのは収穫かなと思います。
最後に6つめは、「時間の使い方」です。勉強は勿論、部活(吹奏楽部)、学校行事、習い事、それに卵、科学の甲子園(部活も何も関係なく希望者で出場)、タイの姉妹校との交流等と家族も友達も先生も自分も認める(?!笑)忙しい1年でした。ですがその中でひとつひとつ頑張れたのは「時間の使い方」が身に付いたことが大きいと思っています。優先順位の付け方、何かと何かのスキマ時間の使い方などが身に付きました。忙しかった分、基礎体力が上がっているように感じます。またたくさんの収穫がありました。
私が今特に感じるのはこれらのことです。今気づかなくても、この先「これは卵で身に付いた力だったな」というのを発見するかもしれません。この1年でたくさん成長させていただきました。
〇受講を考えている方へ
私はこの講座で成長した、と胸を張って言えます。そのくらい素晴らしい講座です。
理系に興味のある方へ。
理系に興味がある方には是非チャレンジしてほしいと思います。高い意識を持った同世代の仲間と、先輩方(ひよこさん)、先生方、そしておもしろい講義・・・。受ける前と受けた後の見え方が変わるかもしれません。今すでに興味を持っていることだけでなく、様々な分野のことを知ることで、興味が広がったり新しい見方をできるようになったりすると思います。「でも、毎回レポートがあるのか・・・」と不安になってしまったそこのあなた、大丈夫です。練習していけば成長します。そしてレポートを書くことは自分の考えの整理になりますし、考えを深めるのにも役立ちます。学校の授業の最後に書く振り返り(私の出身中ではリフレクションと呼んでいました。いろんな呼び方があると思います)と思っても良いと私は思います。興味とワクワクを信じてください。先ほど書いたように忙しく大変なこともあるかとは思いますが充実した実りある1年を過ごすことができると思います。
文系理系、どっちもおもしろくて迷っている方、または文系が得意だけど理系もおもしろくて受講するか迷っている方へ。
理系に少しでも興味があるのなら、理科や数学がどちらかでもおもしろいと感じることがあるのなら、受講して損はないと思います。むしろ(少なくとも私は)おすすめしたいです。周りは理系さんが大半ですが、理系の魅力とワクワクだけでなく文理関係なく必要な力を見つけることもできます。いろんな経験ができます。おもしろいです。最初から理系で突き進む人より考えることは多いかもしれませんがそれ相当の発見はあると思っています。実際私もそうでした。文系の方が得意ですが理科と英語が好きで応募し、最初は不安も勿論ありましたが何より楽しかったです。1年間でたくさん成長できました。新しく、というか先生になってこうしたい、という夢もできました。迷っている方も、ワクワクを信じてチャレンジしてみてほしいとおもいます。
〇最後に
ここまで読んでくださる人はそんなにいらっしゃらないのではないかと思いながら書いています(笑)。読んでくださりありがとうございました。
今年は特にたくさんの応募があったことは知っています。その中から選ばれた者としてできる限り、吸収できるものはとことん吸収しようと頑張ってきたつもりです。この講座で身に付けたことを糧に、これからも頑張っていこうと思います。
最後になりましたが科学者の卵養成講座に関わったくださった先生方、メンターさん等全ての方々、そして一緒に頑張った仲間達、本当にありがとうございました。また会いましょう!!
]]>令和3年度の「科学者の卵」も最終回を迎えたということで、私も最後のブログを書こうと思います。今回は「科学者の卵研究発表会」でした!!発展コースに選ばれた受講生、学校推薦型の受講生がそれぞれの研究発表を行いました。研究テーマは物理、化学、生物などの分野から幅広く設けられており、私の知らない分野も多かったため、みなさんの興味を持つ幅の広さを感じました。
今回は、私も「微生物遺伝子情報を用いた 微生物群集構造解析」というテーマで発表を行いました。ここで少し、私の研究について紹介します。
現在、地球環境を守ろうという意識が高くなっており、脱炭素化が求められています。そのような状況下、排水処理には多くのエネルギーが費やされ、海外の排水施設では微生物による排水処理を正しく行えないため、逆に微生物が温室効果ガスを排出してしまうことが起きています。また、排水処理を行う微生物の活動のために、酸素を送り込む必要があり、その工程にも多くのエネルギーが消費されています。実際、排水処理に使用される電力量は年間約70億kWhで、約211万世帯の年間電力使用量に相当します。このような問題を解決すべく、微生物の種類による排水処理を環境にやさしく行えないかと考え、この研究ははじまりました。
私たちの実験は、テーマの通り、「微生物群集構造解析」です。3種類の反応槽
①下水汚泥を処理する反応槽 Digester
②産業廃水を処理する反応槽 Industry
③下水を処理する反応槽 Sewage
から合計12のサンプルを用意し、それぞれにどのような微生物が含まれているかを解析しました。
この研究は排水システムを直接変えているものではありませんが、排水処理の違いによる、含まれている微生物の種類の傾向がわかることで、排水の種類によってより環境に良い処理の方法を見つけ出せるということに繋がります。
発表を終えて、テーマと発表内容である、脱炭素化と微生物群衆構造解析の関係性が伝わりにくかったと感じています。また、キメラチェックについての質問もあり、発表しながら、キメラが発生しやすい遺伝子の特徴や含まれている割合も疑問に思いました。受講生の皆さんからの質問もなかなか鋭く、研究室で取られたデータが解析のデータになるまでの過程、結局現在の排水処理はどのように排水を区別して処理を行なっているのかなど、私たちもわからないようなものもありました。見落としていた点が見え、学びの多かった発表会となりました。
発表の仕方にもたくさん反省点がありました。他の発表を聞き、見てわかるスライドではなく、説明してわかるスライドにしたかったと思いました。つまり、スライドに文字を入れることより、図や表を入れることを優先するということです。研究内容を理解してほしいという思いが強く、少し堅苦しい発表になったのが悔しいです。私たちがこれまでの講義で学んできたスライドを見返してみると、先生方のスライドのわかりやすさに驚きます。発表する側としての視点と発表を聴く側の視点に立ち、研究内容を短い時間でまとめきっていた先生方のプレゼンテーション能力の高さを感じました。
また、実験結果の表やグラフを盛り込めばよかったと感じています。せっかく作った表を使わず、自分たちがその表からわかったことのみを取り上げ、考察していた点が発表することで指摘されること、疑問に思うことの範囲を狭めていたのかもしれないと思います。今回私たちが作成したグラフは種類が多く、1つの棒グラフの中に1%以下のものがたくさんあるグラフでした。私たちが悩みに悩んで選んだ、注目点を視覚的に示せたのであれば、さらによい発表となったと感じています。
長い年月をかけた実験を短時間で発表するのはとても大変です。今回の反省を来年、学校でのゼミ活動に活かせるよう頑張ります。
2日目の発展コースの実習のことも書こうと思います。
朝の9時から夕方にかけて、実習を行いました。研究室は必ず手袋をし、異物が入らないよう、ワークステーション内で作業するのはもちろん、ワークステーション内での作業も異物が入らないよう、チップを保管してある袋の開け方やマイクロピペットの扱い方にも注意しなくてはならず、かなり集中力が必要でした。数時間に及んだ実験の結果は、なんと予想外なもので、増えているはずのDNA(ポジコン)が見られなかったり、増えていないはずのDNA(ネガコン)が見られたりと私たちの実験は成功とはとても言い難い結果でした。そこで、どうして失敗してしまったのか、原因を探りました。量の少ない試薬を入れたか確認できていなかったこと、目視が甘かったこと、チップの交換をどこかで忘れていたかもしれないということなど実験成功の難しさや求められる実験技能の高さを学びました。また実験をする機会があれば、今回のことを思い出し、気をつけるべきポイントを意識しながら取り組みたいと思います!
さて、私のブログも終わりに近づいてまいりました。
科学者の卵での1年を振り返って、悔しいこと、楽しいこと、もっと学びたいことなど、私の中で科学に対する思いが強くなった1年だったと思います。科学に対する知識が増えたことはもちろん、科学者としての考え方、大学の先に広がる世界や進路を考えられたことも大きな学びになりました。たくさんの受講生と仲良くなれたこともいい思い出です。興味を持っている分野が違うからこそ、様々な視点から指摘し、教え合い、ディスカッションで理解を深めていけた経験から、高校での学びとはまた違う楽しさを感じました。初めの頃はなかなか発言できず、感想止まりだった発言も、「絶対に科学者の卵での時間を充実させ、成長したい!」という思いから、とりあえず喋ること、意見を言うこと、質問すること、他の人の意見に反論することなど私自身も成長を感じられる一年でした。レポート課題も思考力、創造力、表現力を高めてくれたと思います。先生からのアドバイスもいただくことができ、私の言いたいことが伝わっているか、アイデアとして不足している点や他の視点からの考え方を掲示してくださり、科学者の考え方を学ぶことができました。さらに、留学生や大学生、大学院生と話せたことで進路を決めることができましたし、もっと勉強も頑張らないと!というモチベーションにもなりました。
最後に、このような機会を設けてくださった先生方、事務局の方、私の学びを深めてくださった受講生の皆さん、メンターの皆さん、そして、この科学者の卵を支えてくださった全ての方々に深く感謝申し上げます。
また成長した私でみなさんとお会いできることを願い、このブログを終わりたいと思います。
1年間本当にありがとうございました!
伊藤さや
]]>先日、1年間の活動の集大成である発表会が開催されました。今回は発表会、そして1年間講義を通じて感じたことを書いていきたいと思います。
発表会は、まさかの学年末テスト週間とモロ被り...の焦りの中、行われました。私は発展コースの受講生の一人として、もちろんテスト勉強は後回しで発表をさせて頂きました(笑)私が受講させて頂いたのは、東北大学大学院環境化学研究課の准教授である久保田健吾先生のご指導のもと行われた「遺伝子情報を用いた微生物群集構造解析ー細菌にとっての役割、構造と機能の相関を探るー」です。発表会に向けた活動は全てオンライン上で行いました。オンラインでの活動だからこそ今まで使用したことのないソフトを活用して作業を行うなど、実験とはまた違う観点での研究の面白さを知ることが出来ました。発表会終了後、実験室の見学を行い、また翌日実験を行わせて頂きました。実験を行い、予想に反する結果が出て研究の難しさを実感しました。私は少し悔しかったのですが、「目的」を持って研究に取り組む上では失敗があるからこそ次に繋げられるということを学び研究の楽しさに気がつきました。研究者とはどのようなものかを知る良い機会になりました。
今回の発表会は初めに3分間のプレ発表を、その後ブレイクアウトルームで本発表という流れで行われました。発展コースの全グループがそれぞれブレイクアウトルームで発表を行うため、私は他の発展コースの本発表を聞くことが出来ませんでした。しかし、本発表以前のプレ発表を聞いてプレゼンテーション能力がいかに重要かに気がつきました。研究内容の違いもありますが、聞いていて惹かれる発表は、スライドの作成など発表方法に工夫が凝らされているという印象を受けました。特に、図やイラストを用いたスライドは一目で分かりやすく伝わりやすかったです。また、印象に残ったグループの発表は、その研究内容を詳しく知らない私にでも理解できるように説明がされていて、難しいことを言っているのではないかという理解の壁を取り除いてくれ、受け入れやすかったと思います。興味を持って聞いてもらえることの大切さを学び、発表後に質問をしてもらえることで、さらに新たな課題が生まれることの楽しさを知りました。この発表会を通して、プレゼンテーション能力を向上することが出来たと思います。初めての発表会で緊張しましたが、新たな発見があり、とても有意義な時間を過ごすことが出来ました。
発表会が終わった直後は、どうにかやり切ったという思いが強かったのですが、今、科学者の卵を振り返って、もう講義を受けられないのかと思うとすごく寂しい気持ちになります。学校で学習する内容を超えた講義は私にとって難しいものが多く、毎回のレポートも大変でしたが、自学もして理解できた時には達成感があり嬉しかったです。提出したレポートに先生方がコメントをして返却してくださり、そのコメントが次の講義へのやる気につながっていました。
オンラインが主体とはなってしまいましたが、全2回の講義を対面で受けることが出来ました。人生初の一人旅も経験し、行動力もついたのではないかと感じています。知り合いが一人もいない状態で臨んだこの講座でしたが、緊張を忘れるほど楽しい時間を過ごすことが出来ました。長いようであっという間の1年間でした。直接会うことが出来た仲間、出来なかったけど科学好きで繋がることが出来た仲間と別れるのが悲しいです。新たな仲間との出会いを与えてくれたこの講座に感謝しています。離れていてもいつでも仲間の存在を感じながら、大学生になって会いたいなぁと思っています。
先生方、事務局の方、受講生の皆さん、本当にありがとうございました!
]]>科学者の卵も気が付けば今回で最終回です。
長いようでしたが本当にあっという間の1年間だったと思います。
さて今回は最終回ということで講義ではなく発表会です。
発展コースに進んで東北大の研究室で研究したことや個人、あるいは学校として研究していることを発表しあう場です。
例年では現地に集まってポスター発表するのですが、今年はコロナの影響でオンライン開催となりました。
私も発展コースに進んでいたので発表する側として参加することになりました。
実際に発表することになって感じたのは、研究内容は間違いなく発表の質を左右する最も大きな要因ですが、それと同じくらい発表の仕方というのは発表の出来栄えを大きく左右するということです。
例えばスライドの見やすさや声の大きさ、明瞭さ、目線の向き等々数えていけばいくらでもあります。
無論それらをすべて完璧に、というのは人間には不可能ですが、オンライン開催ということで実際に対面で話すよりも発表の仕方によって出来不出来が左右されている印象を受けました。
私たちは練習の成果もあり見事3位に入賞することができました。
ちゃんとした研究をしてきたという自負はあっても、やはりこういった場で多くの人にそれを認めてもらえると研究を頑張ったかいがあったと思えました。
他の皆さんもやはり素晴らしい発表で、1位になった班の発表は自分たちも見習いたいと思えるようなものでした。
今回も相変わらず短文でしたがここで筆をおこうと思います。
もう最後ということで少し感慨深い気持ちですが、やり切ったことの達成感も感じています。
きっとこれを読んでいる皆さんは科学者の卵に応募しようとしている方なのではないでしょうか。
もしも今迷っているのであれば、必ず応募することをお勧めします。
きっとやらなかったら後悔するような素晴らしい授業がここにはあります。
是非来てくださいね。
最後に私たちをここまでサポートしてくださった教授方や事務局の方、メンターの方などの皆さんに感謝を申し上げて終わりたいと思います。
今まで本当にありがとうございました。
]]>今回は、最後の科学者の卵でした。
もう終わってしまったのかあ、あっという間だったなあ、と感じます。
今回は、発表会が行われましたが、私は、発展コース参加者として、発表を行いました。
発表では、医工学研究科の神崎先生の下で学んだことを発表させていただきました。
発表会というもの自体久しぶりだったので、とても緊張しましたが、仲間と協力して、良い発表ができたのではないかなと思います。
3分のプレ発表と8分の本発表がありましたが、3分の方ででしか、他のグループの研究内容を知ることが出来なかったので、他のグループの8分の発表の方も見てみたかったです。
結果は入賞ならずでしたが、結果以上にとても多くのことを、発展コースに参加している期間で得ました。
神崎先生、研究室のTAさん、科学者の卵事務局の方、そして一緒に研究活動を行った二人の仲間に、大変感謝しています。
素敵な時間をありがとうございました。
科学者の卵に参加して、他ではできないような経験を沢山させていただきました。将来の夢も明確になり、大きく成長することが出来ました。
「科学者の卵養成講座」に参加して、本当に良かったです。
もし、これを読んでいる人で、「科学者の卵養成講座」に応募しようか迷っているという人がいたら、その人はぜひ、応募してほしいです。
今、勇気を出して一歩踏み出すと、世界は大きく広がります。
大げさだ、と思う方もいるかもしれませんが、決してうそではありません。
こんな研究があったのか、自分はまだまだだなあ、もっと勉強頑張ろう、将来は東北大学の先生のような研究者になりたい、など様々なことを感じ、考えるようになりました。
そして、自分の努力次第で、自分の可能性は広げられることを知りました。
正直、学校のテスト期間と科学者の卵の講義が重なったり、講義・レポートの内容が難しかったりと、大変なこともありましたが、
この一年間はここ最近で一番充実した一年間となりました。
それに、毎回の講義が面白すぎて、もうやめたい...となることは、一度も、一秒たりとも、ありませんでした。
ぜひ応募してみてください。きっととても良い経験になるはずです。
もし私がメンターになって、その時の参加者の中に、私のブログを見て応募しました!という人がいたら、とてもうれしいです。
最後に、
いつか科学者の卵であった受講生のみんなと、大学や学会で逢う日が来たら、それはとても素敵なことだと思います。
また、皆さんと会える日を楽しみに。
今までありがとうございました!
]]>前回の講義では薬を創る化学技術、知っておきたい研究倫理のキホン、そしてEnglish cafeの豪華三本立ての講義を受講でき自分の知識が増えたように感じました。
薬を創る化学技術の講義では薬の発見の歴史から現在COVID-19関連で使用されているワクチン(通称 mRNAワクチン)のことまで幅広く学習しました。その中でも特に創薬するのにはなんと1000億円ほどの経費が掛かり、創薬研究が成功し市場にデビューする確率は約30000分の1であることに大変驚きました。基礎研究を始めてから承認・販売のステップに移るまでかなり長い年月をかけ、1つの薬ができることに感銘を受けました。薬のおかげでちょっとした風邪から大きな病気まで治療することができるなんて改めて薬さまさまだなと感じているところです。
倫理の講義では、研究活動を行う上で注意すること、守らなければいけないことを学習しました。私の高校では2年生になると課題研究という1年間かけて1つのテーマを深く研究するという活動があるのですが、来年度自分が研究をするという立場になった際にどの研究テーマであっても気を付けたいと思うものばかりでした。ただ研究をするだけでなくきちんとルールを守った上で研究を行うことが大切なのだと実感しました。
最後にEnglish cafeでは私たちの身の回りの環境問題について留学生の方々と他校の科学者の卵養成講座受講生と一緒にブレイクアウトルームで交流しました。事前に伝える内容を考えていたのですが、いざ自分の番が回ってきて意見を発表するとなると、なんとむずかしい!でもそこは多少英語を間違えていても相手に伝わるように身振り手振り使いながら発表することができました。自分が考えていた環境問題の他にも多くの問題が出てきてやはり交流しながら会話していくことは楽しいと感じましたし、もっと自分の英語力やプレゼンテーション能力も身につけていかなければいけないと再確認することができた良い機会でした。
明日で科学者の卵養成講座での講義も最終回...とても寂しいです。ですが今までの講座1回1回を振り返りながらラスト1回楽しみたいと思います。それでは、また。
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今回は、科学者の卵養成講座の第8回目でした。コロナの影響で、全員オンラインでの開催となりましたが、二つの講義が行われました。
講義(1)「薬を創る化学技術」
一つ目の講義は、東北大学大学院薬学研究科の岩渕好治先生による、「薬を創る化学技術」という講義でした。
時代をさかのぼり、今日まで薬がどのように進化してきたのかを学びました。
中でも印象深かったのは、「アンメット・メディカル・ニーズ」というグラフです。
これは、縦軸が「治療に対する薬剤貢献度」、横軸が「(医者としての)治療満足度」になっていて、様々な病気が、点で示されています。
このグラフを初めて見ましたが、将来何らかの病気の治療薬を開発したいと考えている私にとって、どの病気の治療薬が今、必要なのかを考える一つの材料になるなと思いました。
また、創薬研究の成功確率が1/21677ということを知って、非常に低いなあととても驚きました。
薬が新薬として実用化されるのには、多大な時間と費用が掛かることも知りました。
講義(2)「知っておきたい研究倫理の基本」
二つ目の講義は、東北大学大学院医工学研究科の西條芳文先生による、「知っておきたい研究倫理のキホン」という講義でした。
今まで、「研究倫理」というものをあまり深く考えたことがなかったので、今回、このような講義をして頂き、「科学者の卵」としてとても大切なことを学ばさせていただきました。
また、研究を安全に正しく行うためには、それだけの知識が必要だということも学びました。大学に入って、すぐ研究ではなく、一旦授業で知識を得るのにはこのような理由があったのだと分かりました。
将来、研究活動を行うときは、今日学んだ「3Rの原則」(脊椎動物を使わない代替手段の検討・使用する実験動物の数を削減・与える痛みや苦痛を最小限にする)を常に念頭に置き、もし動物等を実験に利用する際は、感謝を忘れないようにしたいです。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
]]>まず1つ目は、ウイルスのDNAを覆うタンパク質が変異しやすいため、ウイルスのタンパク質に作用する有機化合物が製造しづらいからです。ウイルスに直接アプローチする治療薬を製造するとすれば、最も効果的なのは開発した有機化合物をウイルス表面のタンパク質に結合して変性させ、ウイルスが生存できなくなるように作用させることだと思います。しかし、ウイルスは変異しやすいです。例えば、新型コロナウイルスの変異株は約2年という短い期間で約10種類の変異株が生まれました。新型コロナウイルスの変異株とは、ウイルス表面にあるスパイクたんぱく質に変化が生じたウイルスの種類です。つまり、ウイルス表面のタンパク質を標的とする抗ウイルス薬を製造するためには短期間の変異に対応しなければなりません。もともと特定の有機化合物を製造することは容易でなく、その上でこういった変化にも対応しなければならないことから、ウイルスの表面のタンパク質を標的にしないほうが得策だと考えられます。
2つ目は人間とウイルスで大きく異なるRNA・DNAの複製方法に作用させる手法が容易であるからです。人間を含め動物は細胞内でDNAポリメラーゼが働くことで鋳型DNAからDNAを複製し、セントラルドグマという流れに乗ってDNAからmRNAを転写、mRNAからタンパク質に翻訳します。一方、ウイルスは宿主の細胞に侵入すると、逆転写酵素を用いて持っているRNAを複製します。逆転写酵素はウイルスにとって不可欠な要素であり、どのウイルスにも共通している物質です。したがって、ウイルスの逆転写酵素に作用する薬が1種類開発されれば、さまざまなウイルスに応用できると考えられます。 これらの理由により抗ウイルス薬はウイルスを直接殺す作用ではなく、ウイルスの作用を阻害する効果をもつのだと考えました。
科学者の卵の特別講義に参加してきて、文章を書く力、質問力、批判的思考力などが高まってきたのを実感します。卵の特別講義が終わっても、普段の生活からこれらを意識して、将来優れた科学者になるために励んでいきたいと思います。
]]>講義も気づけば8回目。今季の科学者の卵は3月の発表会を残すだけということになってしまいました。
今回の講義は岩渕先生による医薬についての授業と、西條先生による研究倫理についての授業でした。
研究倫理というのはいわば研究者が守るべき規範です。例えば生物を殺すような実験は代替の手段を探す、避けられない場合は被検体となる動物の数を減らすといったようなものです。
たかが倫理と思う人もいるかもしれません。しかし倫理と道徳というのは決定的に異なります。
道徳というのは英語で moral 。これは各自の内面に任せられるものであり、多少破ろうと罰せられたりはしません。
倫理というのは英語で ethnic 。これは外部から守ることを要請されるものであり、破った場合には罰せられることもあります。
つまり研究倫理とは守らなければならないものです。
どんな研究をしようとこれはついて回るものです。これを読んでいる方はきっと理系志望でしょうから、必ず心に留めておいてください。
岩渕先生の薬学の講義は今まで漠然としていた創薬というものへのイメージを一変させるものでした。
私は今、学校で有機化合物のことを勉強している真っ最中なのですが、講義の中でサリチル酸やアゾ染料などが出てきて自分が勉強していることがこのようなことに繋がっていくのだと分かり、今後の化学の勉強にやる気が湧いてきました。
特に印象に残ったのは簡単そうに見える化合物もいざ生産しようとなると難しいということです。
皆さんが何気なく飲んでいる風邪薬や抗生物質も、信じられないほどの努力と時間をかけて作り上げられたものなのです。
さて、今回の記事はここまでです。相変わらずの短文でしたが読んでいただきありがとうございました。
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