こんにちは。仙台二華高校の渋谷陽歌です。今「1年生の渋谷陽歌です。」と書きかけました。高校生の一年間は早いです。本当に。さて、科学者の卵を一年間受講し、将来の科学者の卵の方々に書き残しておきたいことがあり、キーボードを叩いている次第です。3部作になる予定です。長文ですが駄文にはしません。しばらくお付き合いください。
今回のテーマは、科学者の卵を受講して良かったと思うことです。
①進路希望が明確になる
私は、志望理由書を「工学部に行きたい」という内容で書くうちに、本当に工学がやりたいのか、自信がなくなってしまいました。そこで生物を勉強してみたところ、毎単元が感動の連続で、自分に合っていると直感しました。工学部バージョンの志望理由書を消去し(これはとっても後悔している)、医学部志望5日目くらいの素直な気持ちをつづり、受講生として選抜していただきました。ちなみに、発展コースでご指導いただいた神崎展先生は、大学院工学部医工学研究科の先生です。医学と工学を組み合わせた分野です。不思議なご縁ですね。
また、受講中も進路について考える機会がありました。もともと生物系、医学系に興味があったのですが、浅井先生の航空機のご講義をひじょうに面白く感じました。進路に少々迷いが生じましたが、最終的には医学への興味を再確認し、志望校への思いを新たにすることができました。
②文章力がつく
科学者の卵では、毎講義ごとにレポート課題が出されます。コロナ前の対面型の頃は30分で書いていたそうですが、オンライン講義だった昨年度は、提出は次の日まででした。つまり、内容も表現も、吟味する時間があるのです。遅筆かつ凝り性の私は、毎回けっこう苦戦しました。楽しんでさらさら書ける方もいらっしゃるようなので、人によりけりですが。
レポート1つあたりの文字数は、私のもので1800字ほどでした。これが年間14講義。これに志望理由書、発展コースのレポート、論文などを加算して、書いた字数は占めて40,000字ほど。原稿用紙100枚。いくら出鱈目でも、これだけの量を書けば文章力が付くこと請け合いです。だんだん上達しますし。
また、突拍子のないアイデアでも、真剣に考えた内容であれば、きちんと評価していただける環境です。私は初回レポートで「漬物の実る木」を書きました。伊藤先生は丁寧なコメントを返してくださり、良い環境だと実感しました。レポートを白紙で出すよりは、アホなこと書いて出した方がましです。先生方は、努力を必ず評価してくださいます。
③大学での研究について知ることができる
基礎コースの講義、発展コースの実習では、大学の先生方のお話を直に聞くことができます。先生方の研究者遍歴をお聞きし、実際に研究の一部を体験することにより、以前より「研究」をリアルにイメージできるようになりました。1本の論文を書くのに必要なデータ数など、研究の楽しさも大変さも、少し分かった気がします。
1年間で得たたくさんの出会いや学びを大切にし、これからも科学を好きであり続けたいと思います。お世話になった先生方、受講生の皆さま、本当にありがとうございました!
投稿者:宮城県仙台二華高等学校