東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業)

科学者の卵養成講座

東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業)

令和元年度 まちかどサイエンス

科学者の卵たちが見つけたちょこっとサイエンスをご紹介します。

月下美人

2019.09.13自宅付近

岩手県立盛岡第三高等学校

鳥海真歩

月下美人

月下美人とは年に1,2日ほどしか花を咲かせないサボテン科の植物です。また、月下美人が花を咲かせるのは夜から次の日の朝の一晩のみというとても不思議な植物です。そしてこの植物は自家不和合性のため何本かないと実をつけることはできません。なのでクローンどうしでは実をつけることができなくまた、ほかの植物に比べ育てるのも難しいといわれています。
なぜ月下美人が夜に花を咲かせるかというとその理由は原産国にヒントがあるといわれています。月下美人の原産国は主にメキシコなどの熱帯雨林です。なので熱帯雨林では昼はライバルになる植物が多いため夜に活動するようになったそうです。また、この植物は強力なにおいを放ちます。これは自家不和合性の植物どうしを受粉させるための一つの方法です。どういうことかというと熱帯雨林で夜に活動するコウモリがこの植物どうしの花粉を運ぶのでそのコウモリをおびき寄せるためだそうです。月下美人が一晩で散ってしまうのは、常緑植物であるため子孫を残す必要性があまりないといったことや大きな花を咲かせるのにエネルギーをすべて使ってしまうなどといった理由が考えられています。とても不思議なこの植物を私も育ててみたいです!