東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業)

科学者の卵養成講座

東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業)

令和3年度 まちかどサイエンス

科学者の卵たちが見つけたちょこっとサイエンスをご紹介します。

LOTUS構造

2022.03.28

東京学芸大学附属高等学校

大倉早葵

LOTUS構造

突然ですが、LOTUSの意味を知っていますか?
そう、LOTUS=蓮です!タイトルにあるLOTUS構造とは、つまり蓮の構造ということなのです。蓮の構造とは…?

先日、ヨーグルトを食べようと思って発見した構造を紹介したいと思います。写真のようにヨーグルトの蓋を開けた時、蓋の裏にヨーグルトがついていないことに気がつきました。今までは蓋の裏についたヨーグルトをスプーンで取っていたのですが、その手間がなくなっていたのです。試しに蓋の裏にヨーグルトを垂らしてみると、ヨーグルトはすぐに流れ落ち、残ることはありませんでした。よく見ると、蓋に細かい凹凸がつけられていることに気がつきました。なぜ凹凸をつけたのだろう…と疑問に思い調べてみたところ、蓮の水を弾く構造を取り入れているとのことでとても驚きました。凹凸をつけることで空気の層が生まれ、結果としてヨーグルトが付着しにくくなるのです。蓮においては、葉の表面の繊毛が凹凸を生じさせているそうです。今までは表面がツルツルである方が水をはじきやすいと思っていましたが、凸凹をつけていることでヨーグルトをそっと持ち上げている感じなのでしょうか。レンコンは泥の中にあり、蓮の葉から葉柄を通して酸素を供給しているので、葉をキレイに保つ必要があり、このLOTUS構造により、水滴で葉上の汚れを落としているそうです。

植物の特性を生かした商品はとても面白いと感じます。生物から学んだ技術を利用した、身の回りに存在する他の商品にも注目していきたいです。

<参考文献>
・森永HP https://bifidus.jp/products/cover.html