東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

辛味大根,ニンジン,パセリの生育+レッドキャベツの生育(素人3号)

2015年11月 5日 (木)

はじめまして,素人3号です.まずこの場を借りて,今まで記事を投稿することができなかったことをあやまります...

私の育てている辛味大根とミニニンジン,パセリの生育状況について報告していきたいと思います.

まず辛味大根,ミニニンジンについて.

播種したのは10月25日です.私は今回,環境を2通り用意して育てようと考えました.すなわち,

①室内(鉢植え)

②室外(プランター・温室にて加温装置を使用)

に分けてそれぞれ同じ日に種をまきました.

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写真下の白いプランターの,左半分が辛味大根,右半分がミニニンジンの種を植えてあります.大根は4か所に2粒ずつ,にんじんはすじ蒔き(畝をつくって種をまく方法)で植えました.一方鉢植えのほうは,1か所に2粒ずつ,大根は2か所,にんじんは4か所種をまきました.

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プランターは,我が家の屋外にある温室に置きます.ミニニンジンの発芽適温が15~25度なので外にそのまま置くと発芽しないと予想されます.なので,まずは温室の温度を観察して,暖房を入れるか入れないかを決めようと考えました.

そこで用いたのがこの「最高最低温度計」.これはなんと,温度を測りながら,最低温度,最高温度を記録して示してくれる(青い針が最低温度,赤い針が最高温度を示します)という優れものです.これで,温室内部の温度がどのくらいになるのかを計測しました.

10月26日...最低気温が12度,最高気温が29度.

10月27日...最低気温が15度,最高気温が33度

最高気温がかなり高いのは,おそらく温室そのものが南西方向にあるため,西日が強く当たった時の気温を計測しているからと思われます.逆に,最低気温は夜中の温度と考えられるので,つまり温室の野菜は日が昇るまでの約12時間をこの気温で過ごしていると予想できました.以上から私は3日目に温室に暖房装置を入れて,最低気温の底上げを図りました.

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一方室内でも鉢植えの大根とニンジン,そしてパセリを育て始めました.置き場所は私の部屋で、少しでも日当たりがよくなるよう,南向きについている大きな窓のまえに鉢を置きました.

写真にあるように,最初はレースカーテンを下して育てていたのですが,大根やニンジンはかなり芽が出にくいとはいえあまりにも変化がないため,「もう少し日当たりを良くすれば暖かくなる→芽が出てくるのでは」と10日目からレースカーテンをあげ,窓越しに植物に直接日光が当たるようにしました.

その後、播種から11日で大根が,12日でミニニンジンの芽が少し出てきました.ただあまりにも環境を変えてからの時間が短いのと,同時に育てているパセリや春菊がまだ発芽しないところを見ると,発芽に日光が影響したとは少し考えにくいです.

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画面中央より少し左と下に,小さな緑色が見えますでしょうか?あれがニンジンの芽です.

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ちなみにパセリは未だに芽を出しません。水を切らさないようにしながら、根気強く発芽を待ちます。

温室のほうは,播種から9日目で大根の芽が出始めました.日光が足りないのか.若干徒長気味です.しかし大根の可食部は根っこではなく茎らしいので,このまましばらく様子を見ていこうと思います.

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見えにくいですが,にんじんの芽です(プランター)

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さて,私は皆様と同じようにスプラウトも育てています.レッドキャベツです。

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スプラウトを育てるにあたって,今まで皆様も含めて様々な人が工夫を凝らしてきたのが「容器」と「暗所」だと思います.

スプラウトの栽培には一般的に「日光に当てず湿気を絶やさず,植物を徒長させる→日光に当てて植物を緑色にする」という,大きく分けて二段階があります.このうち,「日光に当てず湿気を絶やさず」は,工夫しないと意外と難しいです.今回私は、スーパーで売っているカイワレ大根の容器に着目しました。同じスプラウトの植物をいれてあっただけあり、湿気を逃しにくい構造で、加えて容器そのものが透明なので、生育状況を観察しやすいという利点があります。

そして暗所を作るために用意したのは小型の段ボール箱です。写真のように容器を段ボールの中にいれて、あとは箱を太い輪ゴムで閉じることで、適度な通気性を保ちながらスプラウト生育に最適な環境を作ることができました。播種から8日目である今日観察したところ、まちまちではありますが発芽して順調に育っていました。このまま暗所で徒長させていく予定です。

余談ですが、私は去年の冬からミニバラを育てていて、先日そのバラがまた花を咲かせました。

一番最初の写真はそのミニバラです。四季咲きとはいえ、寒さに強いわけではないので、現在辛味大根やミニニンジンの横において日光を浴びさせて育てています。冬はとくに日光が大事です。

【追記】2015.11.6 一部文章と掲載画像を訂正しました

コメント

こんにちは。素人二号です! 記事を拝見しました。全体的に生育も順調で、二通りの環境設定でそれぞれ違う結果が出ているのもとても興味深いです。引き続きのご報告お待ちしております。それから、最高最低気温計、いいですね。。。実は私もほしいと思っていたのですが、安いようで高いので手をこまねいています(^^;) 

室内の窓越しに置いた鉢のダイコンと人参が11日目と12日目で急激に発芽したことについては、カーテン越しから窓越しに変わったことで、太陽光の熱を多く吸収できるようになったためで、確かに光の影響よりも地温の影響の方が大きかったかもしれませんが、ニンジンについては光発芽種子と言われているので、ひょっとしたら光も関係しているかもしれません。このあたりも実験的に調べてみたいと思いました。

ダイコンの可食部については品種によってさまざまで、一般的な白い部分、すなわち根の割合が多いものから、青首のように胚軸部分の割合が多いものまで多岐にわたるようです。ちなみに、形態学的な「茎」の部分はダイコンではじつはどれも小さく、花茎が伸びるまでは、根と葉の付け根に隠れているため目立たないものです。なので可食部は一般的には「根」か「胚軸」ですので、揚げ足取りのようで申し訳ありませんが、今一度文献を確認されると新たな発見もあるかもしれません。

スプラウトの容器については、逆転の発想と言いますか、帰結ですね! なんせ商品として市場に並んでいるものの容器ですから、栽培に適していないわけ無いですからね。私も使ってみたいと思いました!

以上拙文ですが、感想及び、アドバイスとさせていただきます。

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