東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

栽培を始める前に(文:渡邉彩佳)

2017年10月 9日 (月)

はじめまして。文学部1年の渡邉彩佳です。

この講義の目標は、枯らさないことです。

というのも、春から夏にかけて、部屋でトマトを育てていたのですが、上手く育てられず枯らしてしまいました。

トマト栽培の際の反省を踏まえ、今回はリベンジの気持ちで臨みたいと思っています。

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種を蒔く前に、まず、トマトを育てていた土を再利用する準備をしました。

調べてみたところ、トマトと大根、トマトとコマツナでは、連作に関しては問題がないようだったので、トマト栽培に使っていた土をほぐし、根などを取り除いてから、一日天日干ししました。

枯れたまま放置していたので、トマトを引き抜いたのですが、このトマトは根がほとんど張っていなかったことが判明しました。

講義の中で、甘やかして水をやり過ぎると根が十分に張らないとの話があったのですが、このトマトはそんなことも知らず、水をたっぷりあげて甘やかしに甘やかして育てていたことが原因であると思われます。

必要以上に水をやりすぎない。教訓にします。

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土を観察してみると、講義でいただいた土は、粒が大きくずっしりしていて、こげ茶色1色で、水をかけるとすぐに浸透していったのですが、再利用の土は、粒が細かくて軽く、金色の粒(調べてみたところ、おそらくバーミキュライトという人口の土)や、白色の軽石などが混ざっており、水がなかなか浸透していきませんでした。

この差が、野菜の栽培に影響があるのか比較していきたいです。

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次に種の観察です。

左から、コマツナ、豆苗、辛味大根となっています。

20171009115930-5ca7ae36ea903378b79ed7a7c697cbe19bbca5cc.JPGコマツナの種は、赤みがかった茶色で1.5~2ミリほどの楕円形。

20171009131619-c90b1c3ebda5199de7af107df7c1cb70d9f72e8c.JPG豆苗の種は、クリーム色で5ミリほどの円形。しわがある。

20171009131808-e7b9733cc22880a1862225020a3fe61055665633.JPG辛味大根の種は、光沢のある青色で長径が5ミリ、短径が3ミリほどの楕円形。ほかの方々がおっしゃっているように、コーティングが施されているようです。

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次回から、種まきをして、本格的に育てていきたいと思います。

おいしい野菜が食べられますように......

それでは、失礼します。

コメント

渡邉さんこんにちは。

 そうですね。先ずは枯らさないよう、頑張りましょう。

 よくトマトを育ててみられましたね。気になったのはそのトマトがどうして枯れたのか、です。その原因を考えれば今度のリベンジもきっとうまく行きますよ。

 トマトは夏野菜の中では比較的丈夫な方で、実をつけないことはあっても枯れることはあまりないものです。水のやりすぎが原因というのもトマトは過湿を嫌うのを考えると可能性がありますが、思うに室内栽培だったので光不足の徒長が原因かな、と思います。これから冬に向かい、日光そのものが弱くなりますのでゼミの栽培ではぜひ光をよく当ててみて下さい。コマツナやダイコンは寒さには耐えるものですので屋外でもまだまだ充分です。

 連作についてですが、トマト(ナス科)、コマツナ・ダイコン(アブラナ科)なので問題ないですね。科という生物の分類は何の役に立つの?とよく疑問に思われますがこうしたことで実用になるのです。文学部の方も花や野菜を見てナス科、アブラナ科、ウリ科、バラ科・・分かるようになればなお一層面白くなりますよ。意外にもイチゴがバラ科だったりします。農学部の人だったなら、連作障害の程度・年数・原因・回避の方法まで考えてほしいのですが。

 土の処理もきちんと方法を押さえています。画像もきれいです。土の比較ですが、一言言い添えるとお渡しした土は野菜栽培に特化しています。腐葉土などの腐植質が多く、黒っぽく見えます。それに対してトマトを植えていた土は市販のもので家庭園芸用に操作性も考慮したものでしょう。具体的には軽さも考えています。バーミキュライトは石を焼いて膨らませたもので、軽く、保水・保肥力に優れていますが気が付かれたように乾燥すると水の浸透が悪くなります。鉢が多ければ土の違いを見るのも面白かったですね。

 種の観察・画像もいいですね。あ、そういえばせっかくですから置き場や温度も詳しく教えて下さい。できれば温度計、欲しいところですね。

 これから期待しています。またアップ下さい。

ラボスタッフ・オガタ