東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

初めまして(農:高畑朱里)

2017年10月13日 (金)

 初めまして。農学部1年の高畑です。母が家庭菜園を趣味にしていて、私も何か育てたいと思っていたところ、友人からこの講義を教えてもらい受講することにしました。大分ズボラな性格なので不安も大きいのですが、頑張っていきたいです。野菜を育てるのは中学校の授業以来ですが、無事収穫できるといいなと思っています。

 今回、私が栽培しようと思うのは、ミニ白菜、二十日大根、アルファルファの3種です。栽培するにあたり、まず、各植物について調べてみました。


ミニ白菜

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 ・種子:大きさは2mmぐらい。卵型。色は黒。好光性種子。

 ・発芽後は日なた~半日陰で育てる。

 ・球長約20㎝、球重約800g。10℃を下回ると結球しない。12月になったら、結球部を外葉で包んで縛っておくと冷害対策になる。

 ・生育適温:15℃~20℃

 ・プランターで育てる場合は、化学肥料を2週に1回のペースで与える。結球後にさらに3g追加する。

 ・結球するまでの間に土寄せを行う。こうすることで、結球時期の株が安定する。

 ・害虫対策はしっかり行う。外葉が病気になったり、虫の被害にあったら、すぐに切り取って処分する。

二十日大根

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 ・種子:大きさは3mm~4mmぐらい。卵形。色は茶色。嫌光性種子。

 ・発芽後は日当たりの良いところで育てる。

 ・生育適温:17℃~20℃

 ・双葉が開いたら、1回目の間引きを行う。この時は、間隔が1㎝ぐらいになるように。本葉が3~4枚になったら2回目の間引きを行う。

 ・本葉が4~5枚になったら追肥を行う。

 ・ミニ白菜と同様、土寄せを行う。これは、実が大きくなるスペースを作るため。

 ・実が2~3㎝になったら収穫適期。これを過ぎると実にスが入ってしまう。

アルファルファ

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 ・種子:大きさは2mmぐらい。楕円形。色は薄茶色。

 ・発芽方法:種子を水につけ、5~8時間置いておくと発芽する。

 ・種子が発芽した後は、1日2回~3回の頻度で水洗いをする。

 ・乾燥を防ぐため、アルファルファが入った容器の口はガーゼなどで覆っておく。


 調べてみると、留意しなければいけない点が多く、想像していなかったような工程もありました。また、白菜は冬の野菜というイメージが強かったのですが、生育適温が15~20℃と想像していたより高いことに驚きました。外葉で包む冷害対策などを、実践していこうと思います。だいぶ気温が下がってきたので、外で育てる予定のミニ白菜と二十日大根から育てていこうと思います。ちゃんと収穫できるよう、頑張っていきたいです。

参考URL

ハクサイ

http://yasainosodatekata.com/sp/sodatekata/youyasai/minihakusai.html

http://www.sakataseed.co.jp/product/search/code00922620.html

ハツカダイコン
アルファルファ
http://moyashiken.com/page/tsukurou/02_tsukurikata.html
http://www.yasai.taku-srv.com/3-41.html

コメント

農学部・高畑さん

 おはようございます。遺伝の渡辺でございます。身近にお母さんというお手本がいるのは心強いですね。困ったら、まずは自分で調べてみることですが、最後の手段として、お母さんにhelpというのも、よいかと思います。経験はものをいいますので。。。まず、最初に調査というのは大事ですが、もう、播種はされたでしょうか。来週にかけて、雨降りで寒くなるとか。誰かが書いていたと思いますが、ハクサイの播種の適期は、9月くらいだと思います。あと、施肥も、ある程度大きくなってからの話で、講義で話をしたように、最初の1ヶ月くらいは、肥料を含む土を使っているので、その当たりまで、施肥をしないで栽培をすることですね。

 あとは、ダイコンの徒長の問題。皆さん、あれこれと格闘されています。がんばって下さい。実際に栽培が始まったら、また、コメントをしますので。では、では。


 わたなべしるす


ー 追記 ー

 さて、手前事ですが仙台二高、どうだったでしょうか。

 あんまり実は私は好きなことはなく、むしろ何だこの高校は、と思っていました。

 今はあまり無茶苦茶な先生も行事も無いと思いますが、昔はエピソードを書いたら書ききれないくらいヘンテコなことがありました。

 ただし、卒業して分かったことがあります。どんなに田舎で低水準の自称進学校でも、やはり一番としてリミッターのない気概が持てるのが利点ですね。ちなみにうちの子は青陵中等なのですが、そこでは逆に大学受験が「団体戦」的な面白みがあるようです(二高では大学受験は完璧に個人戦ですが)。とにかく二高や二華という「二」が嫌な気風らしいです。

 本題に入りますが、よく下調べされました。

 リンク先を張っているのが何より良いですね。それと画像も感心しました。スケールというものは、その目盛りの1/10まで読み取れる解像度が必要なものです。

 種子の発芽条件のところで、好光性種子と嫌光性種子、さらりと書いていますね。

 他の人にも参考になると思うので書いておきます。これは単に性質の違いということではなく、植物の成長戦略に大きく関わる問題なのです。

 好光性のメカニズムは、赤色光にフィトクロムが反応して発芽スイッチが入り、遠赤外光で逆にスイッチが切れる、このことは習っていると思います。しかし、その意味を考えると光の当たる場所で発芽させるためにわざわざ発展させた機構です。生育には光は必要ですからその光が得られる時だけ発芽するのは理に適っています。岩陰や土の下で発芽しても仕方ないです。

 更に巧妙なのは、遠赤外光、これは実は植物の緑の葉が透過させる波長です。つまり、日陰を単に感知するのではなく、他の植物が上にある場合、尚更生育に不適(上の植物がいっそう繁茂して光をもっと遮る可能性がある)と判断して発芽しないということです。

 それでは暗光性種子はいったいどんな意味があるのか? これは植物は光だけでなく水が必要、ということも忘れてはいけません。むしろ水が大切な種類の植物もいます。そんな植物の種子が岩の上にあったら、光はあっても水がなく発芽しても無駄に終わります。そんな種子は土に覆われた方が有利です。その方が湿気がありますので。土に覆われていることを種子は周囲の二酸化炭素濃度で感知し、そして発芽させます。

 このように植物は環境に流されるだけでなく、きちんと判別して柔軟に対処しているんですね。

 それでは、実際の発芽作業から、楽しんで栽培して下さい。

 ラボスタッフ・オガタ