東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

播種と発芽(1日目~4日目)(農:新谷紗也)

2019年10月10日 (木)

はじめまして、農学部1年の新谷紗也です。
始めに軽く自己紹介を。
所属サークルは「自然に親しむ会」という登山系アウトドアサークルと、「ReRoots」という復興支援ボランティア団体に所属しています。
所属サークルについては次回とその次の報告で詳しく紹介したいなと思います。
「何か面白い講義をとってみたい」そんな気持ちでシラバスをペラペラめくっていると目についたのがこの展開ゼミでした。
早速調べてみるとどうやら過去の受講生のブログがあるらしい。ふむふむと読み進めていくとサークルの先輩の名前が!他にもいるかなと思って探してみると4人も先輩が見つかって、これは楽しそうだと思い、早速受講しようとメールを書きました。
その後部室に行って、先輩にこの展開ゼミについて聞くと「大変だよ。」と。AAとりにくいのかぁ、と思って、メールを送信するか一瞬悩みました。でも楽しそうだから!という理由で受講することに。
周りにいた同期たちにも声を掛けて一緒に受講する人いないかなと思いましたがことごとく断られてしまいました。
悔しかったので半年間しっかり生育記録をつけて同期たちをぎゃふんと言わせたいです。
という抱負があったにも関わらず、展開ゼミが始まってから早速スタートダッシュに乗り遅れました。
家に温度計がないから用意しなくちゃ、霧吹きとかピンセットとかがあったらいいなぁ、水菜を育てる分の鉢植えと土もそろえてしまってから始めたいなぁ等と思っていたら、渡辺先生から今週末には播種を済ませるようにとのお言葉が!
配付資料に記載されていたボールキャベツの種まきの時期は9月まで!
既に遅れ気味なのに今やらなかったら手遅れになってしまう!
加えて昨年この展開ゼミを受講していた先輩から、「種もらった日に種まきしないと、、」と呆れられてしまい、(私自身そう思います)すぐ始めようと思ったのですが疲れて眠ってしまい、結局週末どころか週が変わった10月7日ようやく播種を行いました。
水菜の方は種まきの期間が長かったので、土と鉢植え等必要なものをそろえてから始めることにし、とりあえず今すぐに始められるものの播種を済ませてしまおうということで動き出しました。

今回使用した道具はこちら
・10月3日の講義で配布された道具一式(鉢植え小、シャーレ、ろ紙、コップ)
・アルミホイル
・キッチンペーパー
・爪楊枝(種は直接触らない方が良いだろうと考え、ピンセットがなかったので箸より細いものとして用いました。以外と使いやすかったです。)

種の観察
まず皆さん種の観察を行っているようでしたので、私もすることに。

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ボールキャベツは2~3mm、ブロッコリーの芽とふあふあミックスの種は2mmほど、そしてサラダ京水菜は1~2mmでした。

サラダ京水菜の種が他より小さかったことが意外でした。

色はどれも茶、こげ茶、黒といった色の種がそれぞれありました。


播種
10月7日ようやく播種を行いました。時間帯は5:30~6:30 気温15度(温度計がまだ手元になかったので天気予報の気温を参考にしました。)
蒔いた品種
ボールキャベツ
ブロッコリーの芽
ふあふあミックス
まずボールキャベツから。
10月3日に頂いた鉢植えの大きさから考えて、最終的には一株となるであろうこと、途中間引きすることを考慮して今回は6粒の種を発芽させることにしました。
ろ紙に水をひたひたになるくらいまで入れて、種を間隔をあけて置きました。その後日が当たるように少し工夫してベランダに置きました。IMG_4717.JPG次にブロッコリーの芽について。
シャーレには10粒、ボールキャベツと同様に水をひたひたになるまで入れて種の間隔を開けて置きました。それからアルミホイルで遮光をしてからベランダに置きました。
20191010191805-7d1bbddf268d61662985b83982dac1deced5869c.JPG20191010215115-26170ae310fb7968d09a373369b4905e5a27f2f4.JPG

コップには3cmキッチンペーパーを敷き詰めて、水をひたひたになるくらいまで入れました。水を入れるとかさが減って厚さ2cmほどになり、1cm以上という情報をどこかで仕入れていたのでちょうど良いと判断し、種を蒔きました。昨年の番場さんの記事でコメントに種を敷き詰めるように、そうしないと上手くまっすぐに成長しないという内容のアドバイスがあったので、それを参考に少し多すぎるかなと思うくらい種を敷き詰めるように蒔きました。
その後コップ全体をアルミホイルで遮光してから室内の光の当たらないところに置きました。
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最後にふあふあミックスについて。
ふあふあミックスはシャーレにではなく直接土に種を蒔きました。サイトの情報を参考にして、まず土を鉢植えの下から水が出るくらいまでしっかり水を注いで湿らせて、種を全体にまんべんなく蒔きました。蒔いた種の量としては小さじ1/4くらいでした。
その後レタス類は光が必要なので薄く土をかぶせるという情報があったので今回はレタスではないですが、似たようなものだろうと判断して、薄く土をかぶせて水を与えてベランダに置きました。日当たりが悪いのだけ心配です。

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1日目 発芽?
10月7日に種まき作業をしている最中、種を蒔いてから30分後のブロッコリーの芽に変化が!早速種が割れていたのです!
種に傷でもついていたのでしょうか?水分に触れてから種が割れるまでがあまりにも早かったので驚きました。
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播種から半日たった10月7日の夜19:30(気温17度)、シャーレの中を見てみると、ボールキャベツとブロッコリーの芽、両者に変化が!

ボールキャベツの種は6つあった種の内一つが割れて中身が見えていました。

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ブロッコリーの芽においては朝播種から30分後に種が割れ始めていたものが早速芽のようなものが見えだしていました。葉の部分が既に3mmほどありました。
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予想以上に早い植物の変化に驚き、どうしてもっと早くに播種を行わなかったのだろうと後悔しました。
コップの方に入れたブロッコリーの芽の方にも変化が。2割ほどの種から発芽が確認できました。
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条件がそろうと種が発芽するのはとても早いのだと言うことが今回よく分かりました。
今回、上記の写真のように最初はボールキャベツのシャーレを遮光をせず、光に当てていましたが、「発芽までは遮光して室内で」との説明が配付資料にあったことに後から気づき、慌ててアルミホイルで遮光し、光の当たらないところへ移動させました。
2日目 発芽!
10月8日夜18:30(気温18度)に観察を行いました。
ボールキャベツでは、蒔いた種6粒全ての発芽が確認できました。3~4mmの根ですかね?白いものが伸びているのが確認できます。
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シャーレに蒔いたブロッコリーの芽も10粒中9粒が発芽し、6~7mmくらいに伸びていました。早いですね。
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コップの中のブロッコリーの芽も順調に発芽し、伸び出していました。
うじゃっとしていて、蒔きすぎたかなと不安になってきました。
これもまっすぐに伸びてもらうためだと信じてこのままでいこうと思います。
根っこのふわふわとした綿毛のようなものがたくさん確認できました。
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4日目 植え替えその1
10月10日、8:30(気温14度)、一日空いてしまいました。
せめて一瞬だけでも確認するべきでした。
発芽直後の時期は変化が激しいということを種を蒔いたその日に実感したばかりだというのに、またまた植物の成長の早さに驚かされました。
ブロッコリーの芽はシャーレの蓋についてしまっていて、高さ1.5cmほどで長さは3cmくらいになっていました。
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観察した時間が登校前ギリギリだったこともあり、とりあえずコップ栽培のものと同じ環境になるようにと、思いついた小さな縦長の入れ物に移し替えました。
途中一本折ってしまったので、移し替えた本数は発芽した9本から8本になってしまいました。
コップ栽培同様、アルミホイルで遮光をして、室内の光の当たらないところに置きました。
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ボールキャベツもかなり生長してしまいました。長さは4cmほどくらいになっていました。
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植え替えの時期が過ぎてしまい、気をつけるようにと渡辺先生からのコメントにあったにも関わらず遅くなってしまったことは反省すべき点だと思います。

また、シャーレ内で光にも当てていなかったこともあり、少し徒長が進んでしまいました。
ボールキャベツにおいては朝時間がなかったので、とりあえず現状維持し、帰ってきてから植え替えを行うことにしました。
今回の内容はここまでとしたいと思います。本当は植え替えも終えたのですが、記事を書くのが遅れてしまっては元も子もないので植え替えは次回の内容にしたいと思います。
これからはこまめに観察記録をあげていけるよう頑張ります。

感想
大学生になって、一人暮らしを始めてから、何か家で栽培したいなと思いながら早半年が過ぎてしまいました。この展開ゼミに出会えて、家庭菜園をするという夢が叶ったと思います。
早速記事を書くことに躓いていますが、植物を育てることに予想以上の楽しさを感じているのでこの調子で頑張っていきたいと思います。
リンクを張るのに手こずり続けており、おそらく上手くサイトに飛べないところがあると思うので、これから直していけたらと思います。
また、水菜の栽培をまだ始められていないので、体制が整い次第始めたいと考えています。
ふあふあミックスとボールキャベツにかける不織布や観察に不可欠な温度計も早くそろえたいものです。
課題だらけですが少しずつ改善していけたら、と思います。

画像の紹介
今回の写真は裏磐梯です。1セメスターで登った山なのですがいろいろと思い入れがあり、大好きな山です。
今年の山のシーズンは終わってしまいましたが、来年度登るのをとても楽しみにしています。
自然に親しむ会については次回の記事で少し紹介したいと思います。

次回
次回はボールキャベツの植え替え、ふあふあミックスとコップ栽培のブロッコリーの芽の様子、そしてできればサラダ京水菜の播種について書けたらいいなと思います。
ここまで読んでくださりありがとうございました。

コメント

新谷さんこんにちは

 最近の仙台はめっきり涼しくなり、木の葉が舞うようになりました。しかし長期予報でみると、例年よりも秋が暖かいらしいですね。この展開ゼミにはラッキーなことです。

 慌てて播種を始めたとのこと、スタートダッシュで上手くいけばいいですね。

 ボールキャベツから始めたのは正解です。よく説明書きを読んで、適期を確認したものです。ミズナと生育適温が違うわけではないのですが、なるべく早く大きくしないと結球しないということです。まあ、ミズナの方も始めて下さい。これもまた温度が高い方が冬までに大きくなれます。

 用具については、先ずはそれでいいでしょう。いずれは温度計もあればいいですね。種子の観察も、今年は皆さんそれを行われますが、観察眼という意味でとてもいいことです。

 さて、ブロッコリーのスプラウトなんですが、文章の意味がよく分かりません。あとで鉢に移すように10粒播いたのでしょうか?

 そしてベランダに置いたとありますが、吊るしているような気がします。風に弱そうです。ボールキャベツは好光性種子ではありませんので、後で書かれている通りに発芽だけは室内でいいですね。

 コップのスプラウトは、播き床の調整は適切だと思います。アルミホイルでしっかり巻いているのなら、遮光も安心です。そして何より良いのが入れた種子の数ですね。ブロッコリースプラウトはちょうどこのくらいの密度が適切です。これよりまばらだとうまく丈が伸びません。スーパーで市販のスプラウトを見れば分かりやすいと思います。

 ふわふわミックスの播種もとてもいいものです。リンクを張っているサイトを参考にして、水をやってから播きましたか。鉢に入れている土の量がやや多めかな、とは思いますがこのままいって下さい。

 それと、ふわふわミックスはレタスではなく好光性種子ではありません。しかし種子の覆土は深いよりは浅い方が失敗が少ないのでこれでいいと思います。慣れないほど深くしがちですから。

 発芽はどれもこの時期なら早いものです。

 今は色々な発見があり、記事もいろんなことを盛り込みますが、ピンポイントの記事で構いません。その方が短く手軽に投稿できるので、結果的にこちらのレスポンスも早くなります。それをフィードバックしやすいということですね。つまづきは早めに修正、です。

 ボールキャベツについて、これは本当に逆サイドを突いています。発芽のシークエンスが起動するには暗い方がよく、いったんスイッチが入ったらなるべく明るくする、それがセオリーです。

 鉢への移動も残念ながら遅めでした。10/8時点でもよかったかな、と思います。早くも徒長しています。長く伸びた茎(正確には胚軸部分)はもう戻ることはなく鉢での生育がちょっと厄介かな、と思います。種子のエネルギーも相当量使ってしまったでしょう。

 次にミズナにチャレンジする時には軌道修正しましょう。

 ペトリ皿に播種したら、置き場は「室内」にして下さい。スタートダッシュで温度が高い方がいいからです。アブラナ科といえど、あえてホイルで遮光することもありません。そして根が5mmも出てきたら即、鉢に移して下さい。そこからはなるべく日光の当たるところへ、です。覆土は多すぎずうっすら隠れるくらいでいいでしょう。遅くならないよう、もう移すタイミングを考えて鉢と土の準備、置き場の確保をしておくべきです。

 もし土が足りないなどありましたら、市販のものを買うか、当研究室に取りに来てください。

 ともあれ今後の栽培は文章にある通り日当たりをしっかり確保しましょう。直射日光が何時間当たるのか、これを是非教えて頂ければそれに応じたコメントを付けられます。それは最需要なポイントになります。

 次は鉢の状態をお知らせ下さい。こちらとしては水やり、土の乾き具合、土の量、もちろん徒長を含めた植物の状態を見てコメントします。

 スプラウトは結局、正規のコップと、別枠でもう一つを並行されたということでしょうか。しっかり遮光をして成長を比べましょう。時折は見て、水の量、カビがないかなど確認して下さい。けっこう温度によっては乾きが早くなり、干からびてしまうことがあります。

 記事では次回予告があるのがいいですね。あ、不織布とありますが、これをする受講生は今までほとんどいません。そして不織布にもいろいろなものがありますので、それも教えて下さい。

 家庭菜園的なこの展開ゼミですが、特に農学部の人には植物に親しんでもらい、理解してほしいと思います。それに併せて科学的なものの見方をしましょう。例えば、写真の撮り方は斜めにせず、角度と縮尺を明快にしましょう。

 さて、サークル活動は楽しんでいるようですね。学生時代は何かしておくのがなによりです。登山は、私はそういう趣味はないのですが好きな人はとても好きなようです。

 関係ないですがうちの娘は水泳部マネージャーをしていて、充実しているのかどうなのか...... とにかく学生時代はバイトなどせずに(時間がもったいない&どうせ卒業したらいくらでも働く羽目になる)、貴重な時期を過ごせと私はいつも言っています。

ではまた

ラボスタッフ・オガタ