東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

第10回 あまりに順調(教:日野原柚葉)

2020年1月15日 (水)

我が家にチューリップをお迎えしました。八幡にあるガーデンゴッコラというお店で購入したものです。友達がその花屋さんの福袋(花瓶と月1で一輪の花と交換できるチケット12枚入りで2000円)を買ったので、1回目の引き換えについて行ったところ、私もほしくなってしまいました。モンテオレンジという種類で八重咲きのチューリップだそうです。自分のために花を買ったのも一輪挿しも初めてなのですが、部屋に花があるだけでQOLが上がった気がします。今年はこれでも暖冬だそうですが、毎日本当に寒い中で、この一角だけ一足先に春が来たようでうれしいです。そういえば、以前の展開ゼミで尾形さんがチューリップの写真をあげていなかったでしょうか?あちらもすごくきれいでした。

それでは本題に移りたいと思います。タイトルの通り順調すぎるのと、生長もゆっくりなのでそれほど報告することがないのですが、気づいたことや気になったことを書きたいと思います。

サニーレタス

サニーレタス106

変化がなかったと書いたばかりですが、前々回の間引き直後の写真と比べると、土が見えないくらいに葉が生長しました。また葉の色もとても濃くなり、緑色の部分はほとんどなくなりました。葉が紫色になるのは日光と関係しているそうですが、ここ1ヶ月ほどはベランダに全く直射日光が当たらなくなってしまいました。それでもここまで色づいたので驚いています。人間にとっては暗くても植物にとっては十分明るいのでしょうか。

また地味に温室にもトライしていました。シンプルイズベストの考えで、色々と道具を用意するのではなく、とりあえずビニール袋をかぶせてみることにしました。透明のものなら光も通しますし、大きいビニール袋を身につけて遊んだことがあるのですがとても暖かかったことに加え、取り外しも楽なのでいいアイデアだと思っていました。空気穴はひとまず置いておいて、どのくらい温度が変わるのか試してみました。ところが何時間たっても温度は上がりません。よく考えてみれば、植物は発熱しないので袋内が暖まるには日光が不可欠です。そして私の家のベランダは日光が当たりません。温度が上がるはずありませんでした。こうして温室チャレンジは終わってしまいました。

ハツカダイコン

ハツカダイコン106

ハツカダイコン 根 106

こちらはサニーレタスに比べて変化が少ないようです。根の太さも前回の投稿の時と大差ありません。1つ変わったところがあるとすれば子葉がしおれたことくらいです。子葉が完全に枯れたら、割れてしまった皮の部分も一緒に剥がれ落ちるのではないかと予想しています。

コメント

日野原さんこんにちは

 最近の花屋さんでそういう販売法があるのですか。福袋特価だとは思いますが、その値段で月替わりの花がもらえるのも面白いですね。花屋さんに行く習慣をつけてもらえる(普通には特別な時以外行かない)意図なのでしょうね。

 家に花を飾るのもいいものです。特に一輪挿しというところが、利休、あるいは假屋崎さんみたいです。そのチューリップの品種ですと華やかな八重ですね。あまり暖かい場所に置くとチューリップの花茎は曲がりやすくなり、その場合は葉の枚数を1,2枚減らして蒸散を防ぐのがいいかもしれません。

 20200116171819-fdedcfc8ebbfda6871d458245b89404b37a5570d.JPG これはうちの庭の一部ですが、春にはわさわさチューリップが咲いてきます。どちらかというと見栄えのためではなくて、品種特性を見るという興味で植えますのでごちゃごちゃと五十品種程度を植えます。

 本当なら、きっちり見栄えをデザインした植え方をすればいいんでしょうね。赤と白二色の対比、あるいは黄色と紫の反対色の対比がよさげです。同系色なら赤と紫でしょうか。花壇のコツは最大でも三色程度に色を抑えることらしいですから。

 ちなみに花の好みはまちまちで、どれもそれなりに愛好する人がいるようです。菊とか朝顔から、サクラソウ、洋ランに至るまで。そういえば人気のある花ランキングでは常にサクラやヒマワリがランクインしますが、その中でも女性人気のガーベラが男性人気ないとか、面白いものです。私個人的にはチューリップが好きで、毎年に近く富山県砺波市のチューリップ祭りに行きます。すっきり華やかな花ですが、なんといっても「いい季節に咲く」というのがポイント高いです。日野原さんは何がお好みでしょうか。

 さて話が植物に戻ります。

 ベランダに直射日光が入らない(冬で太陽高度が下がったからでしょうか)のは残念ですが、それでもサニーレタスは頑張っているようです。レタスは他ほど強い光を要求する作物ではありません。それと直射日光ではなくとも、曇りの日には散乱光として光が届きます。もちろん、そんな曇り空でも室内よりはよっぽど光合成に使える強い光です。

 温室チャレンジの話は面白いですね。その通り、植物は熱を出しませんので太陽光がなければ温度は上がりません。そして断熱性は皆無に等しく、太陽光のない夜間は温度が保てることはありません。ビニールを人間が着ると暖かいというのは風を防ぎ暖まった空気を逃さないという理由です。しかしながら、曇りでもちっとも温度が上がらないものでしょうか。世話をするのにいちいちビニールを取るのは面倒ですがわずかでも効果があれば面白いですね。

 ハツカダイコンは子葉が萎れ、いよいよ役割を終えようとしています。本葉は元気そうですね。ゆっくりですが順調なので、多少小さくても収穫に至れると思います。

 そうこうしているうちに展開ゼミも残りわずかです。同時に大学一年生もわずかです。楽しく過ごせたでしょうか。ちなみに、偶然知りましたが国立大学の自宅外生割合は2/3以上にもなります。もちろん東北大生は特別自宅外割合が高いのですが、国立大まとめてもそれだけ高いんですね。私立大の場合は逆に自宅外の方が圧倒的に少なく、1/3以下になっています。

 つまり、巷で揶揄される「国立大生は地味で安定志向で冒険しない人ら」というのは全くの嘘です。ポンと飛び出て違う文化圏にチャレンジしているのです。私立大の方が、見知った生活圏から踏み出すことなく、高校まで暮らしてきた地域に留まっています。そのことと、国立大は受験機会が限られていることから偏差値輪切りにならず、上から下まで極めてバラエティに富んでいると思います。そのため学内だけでもいろんな人がいますので積極的になれば本当に面白いでしょう。

ではまた、報告お待ちします。

ラボスタッフ・オガタ