カイワレ大根実食!(経:林瑞紀)
2021年10月28日 (木)

こんにちは!
最初の写真は10月20日に川内北キャンパスで撮った虹の写真です。多くの人が携帯で何か撮っているな~と思ったら虹が出ていました。久しぶりに見たので嬉しかったです。
今回もよろしくお願いします!
目次
1.カイワレ大根実食
2.カイワレ大根の種の観察②
3.最後に
1.カイワレ大根実食
【10月18日 (栽培13日目) 8:00 気温:15℃ 湿度:79% 天気:晴れ】
左の画像が種を水につけたカイワレ大根で右の画像が種を水につけなかったカイワレ大根です。
市販のカイワレ大根は13cmほどありました。非常に密集していて葉もきれいな深緑でつやがあります。
次は根を観察してみました。左が種を水につけたカイワレ大根で右が種を水につけなかったカイワレ大根で下が市販のカイワレ大根です。
私が育てたカイワレ大根は根がコットンを突き抜けることなく、コットンとコップの隙間から根を伸ばしていることがわかります。一方で市販のカイワレ大根は非常に多くの根が下まで伸びていて、下に敷いてあったスポンジを突き抜けています。
次に葉の観察をしました。並びは先ほどと同じです。大きさはどれも縦が約0.7cm、横1.2cmと大きな差はありませんでした。市販のカイワレ大根は外側に反り返るようなふくらみがあります。
お皿に並べました。左から種を水につけたカイワレ大根、種を水につけなかったカイワレ大根、市販のカイワレ大根となっています。並べて気づいたのですが、市販のカイワレ大根は茎が黄緑色になっています。これは日光に当てた時間なのでしょうか。次カイワレ大根を育てるときに茎が黄緑色になる理由を見つけようと思います。
そのまま食べてみると私が育てたカイワレ大根は、種を水につけていてもつけていなくても味に違いはありませんでした。しかし、市販のカイワレ大根と比べてみると明らかに味が違いました!私が育てたものはとても辛かったのに対し、市販のものは全く辛さがなく、甘みを感じました。
調べてみるとカイワレ大根の辛み成分の原因は「イソチオシアネート」と呼ばれる物質によるものでした。野菜の細胞が壊されたときにイソチオシアネートはできるのだそうです。私が育てたカイワレ大根が辛かった理由は、2、3日収穫が遅れ、外での刺激を多く受けたことだと思います。次は収穫時期に気をつけます。
イソチオシアネートの多い野菜といえばコレ!効果的な食べ方も紹介! (na-harmony.com)
最後はカイワレ大根をアボカドと一緒に生ハムで巻いて食べました。おいしかったです!
2.カイワレ大根の種の観察②
カイワレ大根の種を水につけた時、種が横方向にあまり大きくならず、縦方向に大きくなったことに疑問を抱きました。そこで渡辺先生から種皮をのぞいてみると良いというアドバイスをいただいたので実際にやってみました。
まず種皮をむきました。
左が水に7時間つけた種で右が水につけなかった種です。水につけたほうは皮が非常にむきやすかったのに対し、水につけなかったほうは全く皮がむけず、少し傷つけてしまいました。
次に胚軸を観察しました。水につけたほうの胚軸は大部分が外に出ていました。これが種を水につけると縦方向に大きくなる1つの原因だと思います。
次は割ってみました。割ってみると4つにわけることができました。触ると、水につけたほうはふやけて柔らかくなっていました。水につけなかったほうはピーナッツのように固かったです。
ちなみに24時間水につけたものもあります。24時間水につけたものは1回で種皮をむくことができました。より水分を含んでいてぷっくりしています。
最後に「水につけると縦方向に大きくなるのは乾燥している状態から水を吸収してもとに戻ったから」と考察しました。種は乾燥していてよく見るとしわのようなものが見えます。カイワレ大根の葉は丸みを帯びていて、種には下の右の図のように入っていました。よって水を吸収したことで元の丸みを帯びた葉のようになったから縦方向に大きくなったと結論付けました。
もしかしたら細胞分裂も関係あるかもしれませんが、それは顕微鏡でのぞいてみないとわかりません。
そして、「カイワレ大根は種を水につけたほうが発芽しやすい」という理由は
①種皮が柔らかくなるから
②吸水した水をタンパク質に合成し、代謝を行うから
ということも観察したり調べたりした結果、わかりました。
3.最後に
次カイワレ大根を育てるときは
①カイワレ大根を密集させる
②根が張りやすい素材のものを下に敷く
③収穫時期を見極める
ということに気をつけたいと思います。
次は黒キャベツとコカブの生長について報告します!ありがとうございました!
コメント
経済学部・林さん
雨降りの朝に晴れ間が見えたとき、虹がありましたね。渡辺も見ました。カイワレダイコンの地上部を観察するのはよくありますが、地下部の根っこを観察しているのはよいことです。地下部は通常、土の中ですが、この場合は見ることができます。根っこの重要性を認識できたのではないでしょうか。
辛さの違いですか。栽培条件によりますね。あとは使った品種の違いにもよるかもしれません。写真を見ると、根っこというか茎の太さが違いますね。林さんが栽培した方が生長があまりよくない。あるいはストレスを受けている。ということはあるかも知れないですね。ストレスを受けると、辛み成分は増える方向だと思いますので。種子が残っていれば、細かな報告は別としても、たくさんの種子を一度に栽培したら販売しているものと同じようになるのかと言うことを実験してみてはどうでしょうか。
種子の形を不思議に思い、乾燥したものと水分を吸わせたもので比較したのはとてもよい工夫です。水を吸わない方が、いわゆる、対象区というか、controlとも言いますが、比較するためのものですね。吸水の影響を理解するにはniceです。上手に葉っぱがたたまれて種子の中にしまわれ、水を吸うことでどのように拡がり、発芽するのかを理解できたのであればよい学習だったと思います。また、こうした疑問を感じたら、解剖をする、測定するなどの実験をしてみて下さい。
わたなべしるす