東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

待ちわびた収穫(理:山田和輝)

2021年12月27日 (月)

こんにちは。

また、雪が降りましたね。静岡県というのは冬に乾燥するので雪というものにほとんど触れることがありません。だから、日常生活で雪が降っていると、なんだか趣があるなあという風に感じます。寒いですが、雪は少し気分が上がってしまいます。逆に雪国の方々は雪が降ると嫌な気持ちになるというのを聞いています。

今年の3月頃には雪が嫌いになっていないと良いですが。。。

 

さて、今回は、早めの収穫となった経緯についてまずは簡単に説明し、
その後、収穫、実食という流れでいこうと思います。


本日の内容


経緯
収穫
実食


<経緯>


私ごとではありますが、冬休みの期間に1週間ほど静岡に帰省をします。
1週間水をあげなければ植物は枯れてしまうと思いました。そこで、友人に水やりを頼もうとしたところ、
友人全員帰省するとのことだったので、水やりをしてくれる人がいません。
仙台から静岡まで植物を移動させようと思ったのですが、幾つかリスクがあります。私は、単純に落としたりぶつけて土がグチャグチャになる程度の問題だと思っていたのですが、沼澤さんの記事をよんでさらにリスクがあることがわかりました。それを読んだところ、気温差、など、障壁が多いことに気づきました。そこで、ある程度育ってきた野菜たちを収穫して、仙台に戻ってきた際に、種が余っているかいわれ大根を育てようと思いました。

<収穫>

収穫したのは、ハクサイ、ミックス、ダイコンです。

まずはハクサイから収穫の様子を紹介したいと思います。

IMG_0071.jpg

IMG_0075.jpg

まず気づいてることは、根がそこまで張っていないということです。ハクサイは葉野菜なので根を広げるというよりは葉を広げるために、あえて根にはエネルギーを使わないのでしょうか。また、これは後ほど紹介する野菜とも共通することですが、根が下に行くほど密度が大きくなっているということです。

 

続いて、ミックスです。

IMG_0070.jpgIMG_0076.jpgミックスは、根が土全体に張っていました。茎や葉を見る限り、根はひょろひょろ何のかなと思っていましたが、かなり強く果て散ることがわかります。葉に関しては丸みを帯びている写真の左側と、ギザギザしている写真の右側の2種類が見られました。

 

最後にダイコンです。

IMG_0069.jpgIMG_0074.jpgだいこんは一番根が張っていました。これは私たちが想像するダイコンが主根で、そのイメージからいってもうなずけます。

ここまで土全体に根が広まっているにもかかわらず、主根がそこまで太くないということが驚きでした。葉と比べるとアンバランスな気がします。これは鉢が小さいからなのかなあと思いました。また、複数個体を育てていたので土の中での空間的な競争もあってこのサイズなのかなあと思いました。

 

<実食>

IMG_0077.jpg

どの野菜も本来の味をできるだけ味わえるように、おひたしにしました。

まず、調理前の野菜ですが、どれも青臭さがかなりしました。正直食べたいと思わないほどでした。

まず、お湯に野菜をいれたあとで、少量の醤油と鰹節をのせました。

匂いがかなりひどかったので、あまりのりきではなく、。恐る恐る食べてみると、、、

全くくさくない!!!

癖という癖がほぼなくおいしく食べることが出来ました。

(ハクサイ)

ハクサイに関しては、店で売っている物よりも遙かにおいしかったです、くっさもなく、シャキシャキとした食感、少しの甘みがあり、とてもおいしかったです。

(ミックス)

これに関しても臭みは全くありませんでした。しかし、ちょい辛ミックスということで少し辛みを期待していたのですが、そのような風味は一切感じることは出来ませんでした。

(ダイコン)

ダイコンに関しては、少し苦みを感じました。また、葉の裏がざらざらしていて、そして一番シャキシャキしていました。

それを考えたとしてもおいしく食べることが出来ました。

  

私は野菜はあまり好きな方ではないし、こつこつを育てるのも得意な方ではないので、収穫までいったことに感動しています。

このような気持ちもあっておいしく感じれたのかなとも思います。

この量の野菜を生産するのにかなり苦労した私ですが、いつも食べている野菜には、この苦労をしている方々がいることも改めて感じました。まだ、この講義は終わっていないですが、野菜だけでなく、いろいろな考え方も得ることが出来たなと思います。

今後もただ野菜を育てるだけでなく、様々なことを考えながら記事を書いていきたいです。

コメント

理学部・山田さん

この4, 5日で3-4cmの降雪が3回でしょうか。比較的地温が下がってないので、太陽光が当たるととけるようですが、それでも野菜にかかった雪は除雪を急ぐのがよいかと。で、休みの間に水やりをしてくれる方がいなかった、というのは残念でしたね。一方で今年は自動で水やりをする道具を数名の受講生が使っていましたが、それを利用することは十分に検討されたでしょうか。実験をするとき、様々なことを検討することが大事で、もちろん、検討したように、植木ばちが割れたり、環境が変わったり。1ついえることは、若いときはチャレンジすることだと思います。失敗は成功のもと、ということもある訳なので。

ハクサイの根張りがいまいちなのは、少し水やりが多かったのだと思います。水が少し控えるくらいが根張りがよくなります。水を求めて根っこは伸びるので。ミックスの方が水やりが控え気味ではなかったでしょうか。是非、検証してみて下さい。ダイコンの水やりが適切だったのでしょう。よく根が伸びています。根は下に向かって伸びるので、根張りがよければ、下の方が根っこがたくさんになります。主根の観察もよいのですが、側根との関係を見ると、これだけの根っこがどのように植木鉢の中で展開していたのかを理解できたのでしょう。

新年からは新しい実験が始まるとか。楽しみにしております。


わたなべしるす