UVB超耐性、感受性イネ突然変異体の作出と、変異原因遺伝子の
解析を通した高等植物のUVB耐性機構に関する解析


高等植物におけるUVB耐性機構の全容を解明し、未来環境に耐性な遺伝子資源を開発するための研究手段の一つとして、突然変異体の利用があります。突然変異体は、これまで薬剤、ガンマー線等を利用して獲得されてきましたが、これら従来の方法は、選抜に多大な労力と時間を要すること、また選抜された変異体の遺伝解析・生理解析が困難であることが以前より指摘されていました。


現在我々は、日本原子力研究開発機構 高崎研究量子応用研究所と共同で、これまで種々の植物から有用な突然変異体を高頻度・効率的に選抜すると同時に、従来の方法では獲得できなかった変異体を数多く選抜することに成功しているイオンビーム(TIARA)を用いて、UVB超耐性イネ突然変異体の選抜を行っています。これまでに在来品種の中でもUVB抵抗性を示すササニシキにイオンビームを照射し、親株ササニシキよりも抵抗性を示すUVB超耐性、感受性イネ突然変異体の選抜に成功し、現在、これら変異体の変異原因遺伝子の探索を行っています。


参考資料: 放射線利用技術データベース


イオンビームは主としてDNAに欠失、ポイントミューテーション(塩基置換)、転座を引き起こすことで、変異が誘発されます。

 
ホームページ制作 フリー素材 無料WEB素材
Copyright (C) FreeTmpl001 All Rights Reserved.