東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業)

科学者の卵養成講座

東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業)

令和元年度 まちかどサイエンス

科学者の卵たちが見つけたちょこっとサイエンスをご紹介します。

梅 Part1 追熟編

2019.07.08自宅

宮城県宮城第一高等学校

熊倉 妃夏

梅 Part1 追熟編

今年初めて梅干し作りに挑戦しています。これから何回かに分けて、梅について気づいたことや不思議に思ったことを投稿していきたいと思います。

写真の梅は白加賀梅という品種で、買ってきた日(上)と次の日(下)の梅の色を比較したものです。皆さんは2つの写真の色の違いが分かりますか? 梅干し作りでは、梅を追熟(収穫した果実を更に完熟させること)させる必要があります。私は、一日置いておいただけでの色の変化と香り(桃のような芳醇な香り)の変化にとても驚かされました。調べてみると、果物でもメロン、キウイのように追熟するものと、パイナップル、ブドウのように追熟しないものがあるそうです。追熟する果物は果実が出来上がった時点で中の種子は成熟状態、果肉自体は成熟しないように成長をストップさせ、その後果肉に蓄えられたデンプンが分解されグルコースやフルクトース(甘みが感じられる)となり、細胞壁を繋げているペクチンが分解され果肉が柔らかくなり、芳香成分も放出されるとのことでした。これも、子孫をより確実にたくさん残すための知恵なのだそうです。