東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業)

科学者の卵養成講座

東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業)

令和元年度 まちかどサイエンス

科学者の卵たちが見つけたちょこっとサイエンスをご紹介します。

「色彩変化」

2019.08.19家の近く

秋田県立能代高等学校

中村 響

「色彩変化」

カエルを見つけました。カエルは見つける場所によって色が違っています。どのような変化が起こっているのでしょう?
以下、アマガエルを例として記載します。カエルの皮膚は、3層構造になっていて、上から黄色素胞、虹色素胞、黒色素胞と呼ばれています。普段緑色をしているのは虹色素胞が、緑色の光のみを反射しているからです。黄色や黒色への変化は、目で感知した光の明るさ具合を脳下垂体中葉に伝え、メラニン色素刺激ホルモンを分泌して色素胞中の顆粒を分散、凝集させることで行われます。
また、中枢神経から分泌されるメラトニンというホルモンも色彩変化に携わる様ですが、その作用は明確には分かっていないそうです。
さて、色彩変化と言ったら、カエルだけでなくカメレオンも有名ですよね。カエルはホルモン分泌による色彩変化をしますが、カメレオンは神経伝達によって色を変えるそうです。
そのため、色が変化する早さも異なります。
ホルモンは血液中を流れて受容体に到達するため、神経伝達よりも時間がかかってしまうそうです。
カエルの変化は日常的に見ますし、カメレオンの変化はテレビなどでたまに見かけます。しかし、両者の変化の早さについて気にしたことがなかったので、調べてみて大変興味深かったです。生物の多様性を感じました。