東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業)

科学者の卵養成講座

東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業)

令和2年度 まちかどサイエンス

科学者の卵たちが見つけたちょこっとサイエンスをご紹介します。

水生植物とは?

2020.10.11五戸町

八戸聖ウルスラ学院高等学校

野呂知世

水生植物とは?

 皆さんこんにちは。先日、用事があって少し外出してきて、池の上に浮いている植物を発見しました。このように水辺に生息している植物のことを水生植物と言うそうです。
 水生植物とは、元々は水中で生活していた植物が進化して陸上に上がるも、再び水辺に戻ってきた植物のことを指します。通常、植物の葉の裏側にある気孔が、水生生物の場合は葉の表側に存在します。また、完全に水中に生息している水生植物の葉には気孔がなく、水に溶けている二酸化炭素を葉から吸収する仕組みを持っています。植物全体が水に浮いている植物は、葉に空気を蓄えることができる構造を持っています。
 水生植物は、生息の仕方によって4種類に分類されています。1つ目は「沈水性植物」です。この植物は、体全体が水中に沈んでおり、私たちがよく水草と呼んでいる植物です。水の底の土に根を張り、茎や葉が水に沈んだまま成長します。2つ目は「浮葉性植物」です。浮葉性植物は沈水性植物と同じように、水底に根を張って育ちます。ただ、葉は水面上に浮かべていることが沈水性植物との違いです。3つ目は「浮遊性植物」です。浮遊という言葉の通り、根は水底に張らずに水面に浮かんでいる植物で、繁殖力の強い植物が多いそうです。4つ目は「抽水性植物」です。この植物の根は水底にあって、茎や葉、花は水上にあります。
 花については、もちろん水上で咲く植物もいますが、なんと水中で花を咲かせる植物もいます。水中で花を咲かせる植物は、雄しべの花粉が水中を漂い、水中で受粉しているそうです。そうすると、生殖の成功率も必然的に下がると思うので、自家和合性の性質を持った植物が多いのではないかと思いました。