東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

[17日目]カイワレダイコンの収穫報告(文:山田佳歩)

2015年10月26日 (月)

こんばんは。文学部一年の山田佳歩です。前回の投稿から、随分と時間があいてしまいました。今後また気を引き締めて、更新していけたらと思います!

昨日の仙台は風が強く、寒い一日でした。一方で今日は天気が良く、太陽の光が温かく肌に感じられます。我が家の植物も風の様子を見つつ、ベランダに出しています。

今回はカイワレダイコンの収穫について報告をしていきます。


10月20日 カイワレダイコン 室内温度:19℃ 室内湿度:55%

20151026143535-066cee97237c6a842378b59dd8f2de884ed0e5f7.jpg10月16日~18日まで所用で家を空けておりました。特にカイワレダイコンはコップの底の脱脂綿が乾燥しやすいため、知人宅で見てもらうことにしました。19日に受け取りに行き、その後は自宅で様子を見ていたのですが、前回の報告とは明らかな違いが見受けられました。

  • 浮いた種のみならず、沈んだ種のカイワレダイコンもわずかに曲がっている
  • 葉が完全に黄色くなってしまったものが見られる
  • 本葉がわずかに出てきたものが見られる
  • 数日経っていたが、カイワレダイコンの茎の長さの伸びがほぼなかった

受け取った時は元気そうだったカイワレダイコンが、家に帰ったらなんだか元気がないような様子に見えて...もしや「徒長をぎりぎりまで行い、葉の緑化開始を延ばすべきだったのでは?」「収穫のタイミングを逃してしまったのでは?」「徒長させることに意識が寄ってしまい、日光不足になっていたのでは?」という考えに至りました。植物の繊細さ、その一方で徒長を意図的にさせたり、土が乾燥するまで水遣りを控えたりする植物に対する厳しさ(?)、両者のバランスの難しさを実感します。ひとまず、2~3日太陽に当ててから収穫することにしました。


10月22日 カイワレダイコン 室内温度:20℃ 室内湿度:60%

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[収穫]

  • 10/22 ハサミで根元を切り、収穫。
  • ①(沈んだ種、10/9、12:00播種)は、茎の向きが斜めになっているものが多かった。長さは平均しておおよそ7.3cmであった。
  • ②(沈んだ種、10/9、20:00播種)は、茎の向きはほぼ垂直であった。長さは平均しておおよそ5.5cmであった。→①よりそれぞれの長さが揃っており、茎が真っすぐしていたが、長さが短い。
  • ③(浮いた種、10/9、20:00播種)は、茎の向きは斜めになっているものと垂直のものが見られた。長さは平均しておおよそ7.6cmであった。→①②と比べ、カイワレダイコンの長さが異様に長いものと異様に短いものがあり、長さにばらつきが見られた。

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  • 上図のように、先端が二つに割れ、本葉が出始めようとしているものが①②③のそれぞれに見られた。本数としては①>②>③の順に多かった。→前回の記事にいただいたコメントを読み、やはりもう少し早めに収穫すべきだったと思った。

10月26日 カイワレダイコン 室内温度:20℃ 室内湿度:55%

[試食]

10/26、収穫したカイワレダイコンと、市販のカイワレダイコンとの比較もかねて調理・試食を行いました。クックパッドのこちらのレシピを参考に、カイワレダイコンとエリンギの豚肉巻を作りました。

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  • 市販のカイワレダイコンは、根元から切ったときの長さが8.5cmであった。すべての長さが揃っており、すべてが垂直に生えていた。

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  • 市販のカイワレダイコンはシャキシャキしており、みずみずしさが感じられる。カイワレダイコン独特の苦みや辛みがある。
  • ①②③のカイワレダイコンは硬さがあまりなかった。苦みや辛みが市販のものほど強くは感じられなかった。三つの中で最も強く感じられたのは②のカイワレダイコンであった。
  • 硬さがあまりなかったため、火を通した料理にしたところ、①②③のカイワレダイコンと、市販のカイワレダイコンの食感に大きな差異は見られなかった。一方で苦みや辛みなどの味は、どうしても市販のものに劣ると感じた。

今回、カイワレダイコンの収穫においていくつか反省点が挙げられました。自分の中で一番後悔しているのは「収穫のタイミングを逃したのではないか」ということです。同時に、栽培・収穫の難しさを痛感しました。ただ育てるだけでなく、最終的に「食べる」ことにゴールを掲げたため、野菜の味や見た目など細かい部分にまで気を使わねばならないのだと分かりました。味もよく・見た目もよく(すべてが同じ大きさで揃っている、色形がよい)野菜を育てることは並大抵のことではないと感じます。

続いてはハツカダイコンの収穫を目指し、頑張っていきたいと思います。カイワレダイコンさん(?)には、お疲れさまでしたという気持ちと、ありがとうという感謝でいっぱいです!

コメント

文学部・山田さん

遺伝の渡辺でございます。ベランダの写真を見る限り、植木鉢のハツカダイコンは順調のようですね。

本題のカイワレダイコン。家を空けるとき、友だちに見てもらったのは、niceですね。少し残念だったのは、預けている間の写真があればよかったですね。もちろん、友だちに頼むのは、難しいかもしれないですが。預ける前と戻ったとき、どこがどの様に変わったのか、記述していますが、途中で何が起きたのかがわかれば、その原因もわかったのかもしれないですね。.もし、次回、そんなことがあれば、是非、注意してみて下さい。もちろん、他の受講生の方も。

コップの写真を見る限りは、よい感じになっていると思いますが。収穫のタイミングも、葉っぱが緑のうちに収穫しているので、おいしく食べることができたのではと思います。もちろん、一部、黄色の葉っぱがあったとあるので、その処理区は少し遅かった可能性がありますね。

種子の状態と生長具合の関係は、よく考えていますね。1つ、かんがえられるのは、沈んでいる種は中にある、子葉の元というか、展開して、子葉になるときのエネルギーがたくさんあるというか、ある基準以上というか。なので、そろっている可能性はあるような気がしました。浮いているのは、子葉になるときのエネルギーがばらつきがある可能性があるので、大きい、小さいのがあったのではと。どうでしょうか。そんな風に、色々考えてみて下さい。

はい、書かれてあるように、少しだけ、収穫が遅かったかもしれないですが、初めてであれば、まずまずだと思います。というか、市販のものであれば、本葉はないかもしれないですね。その当たりを栽培前に、少し調べておけば。と思いました。あと、柔らかいというのが、市販のカイワレと比べてとありました。これは、少し太陽光が少なかったからかもしれないですね。ちょっと、徒長しすぎ。でも、よく学んでいると思います。というか、考えているというか。

食べ物に対する感謝を持つことができたのも大きいのではないでしょうか。次のハツカダイコンを楽しみにしております。

わたなべしるす

旧展開ゼミ