東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

レッドキャベツスプラウトリベンジ(12日間)(ラボスタッフ鈴木)

2015年11月27日 (金)

こんにちは、ラボスタッフ増子です。

先日は、中間報告お疲れさまでした!私も楽しく拝見させてもらいました。また、私のコメント等、参考になったと回答くださった皆様、本当にありがとうございました。お役に立てて何よりです。片平キャンパスの片隅から、皆さまと皆さまの野菜の幸せを祈ります。

さて、今日はレッドキャベツスプラウトについて書きたいと思います。先日報告したレッドキャベツスプラウトは、

腐ってしまいました。

大きく出すと気持ち悪いので、小さめ画像で。

研究室で育てていたのですが、土日のうちに学校に放置しておいたのが良くありませんでしたし、水が多めのため、種子が窒息してしまったのも良くありませんでした。悲しい。とんでもなくひどい匂いが漂い、それをラボメンバーに嗅がせようとしたら拒否されました。やっぱり家でやらないと忘れるわと思い、種子を持って帰ってリベンジすることにしました。これは、そのリベンジ12日間の記録です。

11/14

前の日に給水させたものを、湿らせた滅菌ガーゼの上に重ならないように配置しました。ガーゼだと、種子が空気にも接するし、ガーゼの目を根が突き抜けて伸びることが出来るかな、と思ったためです。室温が20~25度程度、水は1日2回(忘れて1回だった日もある)交換することにしました。上にはサランラップをふんわりかけてあります。容器はタッパーを利用しました。給水により、少し種皮が破れているのが見えます。今回は水やりを忘れるのが怖いので、発芽するまでは、机のすみ(薄暗い)に置いておきました。



11/15

発芽が始まり、少し窮屈になりました。隣に新しい滅菌ガーゼを置いて、箸で混んでいるところから種子を逃がしました。まだ根が張ってないので、水の取り換えの際に種子が流れないように注意しました。種子を水に浸らせないということにだいぶ気をつかいました。前回のように腐らせたくはありません。



11/16

綿のような根毛がたくさん見えてきました。レッドキャベツスプラウトの特徴である、アントシアニンの蓄積が強く見られました。そして、薄暗くても日のあたるところに置いているため、子葉が少し緑色でした。だいぶ混んできて、重なりあう種子も出てきたため、それをさらに右側に逃がしました。また、このあたりの時点から、発芽していない、もしくは、発芽しても成長の見込みのない種子(オレンジ印のようなやつ)を箸でつまんで捨てるようにしました。発芽しなかった種子はカビの原因になる、と書いてあったサイトがあったからです(野菜栽培どっとこむスプラウトの育て方)。



11/17

根がガーゼの下に張りはじめ(オレンジ印)、水をやってもだいぶ動かないものも出てきて楽になってきました。だいぶ窮屈そうになった部分からは、箸で隣に移動させていますが、根毛がひっついてやりづらくなってきました。机の隅はうすく日があたるため、胚軸(茎)の伸びが悪いので(そりゃそうだ)、このあたりから、キャビネットの中に入れて、完全に暗室で育てるようにしました。子葉が完全に外に出て、種皮が取れてきたため、水交換の際についでに捨てたりしました。



11/19

少し写真がボケてしまった。暗い場所に置くと、確実にひょろひょろしてきました。スプラウトっぽくなってきましたね。心なしか、密度のうすい右側のほうが伸びが良い気がします。左側はまだ食べるには短いので、もう少し放置することに。そして、やはりキャビネットの中に置くと忘れてしまうようです。日が時々あたるキッチンの隅に置くことにしました。水交換を忘れると、やはり調子が良くない様子。完全に暗室ではありませんが、忘れて腐るよりはいいので、日ごろ目に入る場所に置きました。

横からみた様子。すいません、この写真は左右逆ですね。左が密度低い方、右が高い方になってます、すいません。密度低い方が伸びています。かなり全体にヒタヒタ濡れているため、フタ(サランラップ)をあけて、乾燥させてやることにしました。根は完全に張っているため、水をやっても流れません。しかし、勢いよくやると折れてしまったりするので、気を付けました。



11/24

水は交換していたものの、連休の間ほっといておりました。知らない間に大きくなり、密度の高い方と低い方の差もなくなってきました。日がテキトーにあたるキッチンの隅はちょうどよいようです。そろそろ食べねばなりません。少し水やりを強くやってしまったのか、折れたスプラウトが出ました。強度が低い。右の密度が少ない方でも、心配した倒れもあまりないようです。



11/26

折れた部分からダメになりそうだったので、全部収穫することにしました。

密度の高い左側。

長さの差は、やはり大きくありますが、おおむね良く出来たと思います。お互い支えあってまっすぐ生きています。


根張りも良いですね。ガーゼの利点は根が下に抜けること。少し根が褐変してきていたため、今日収穫して良かったですね。


密度の薄い右側。

長さの差はやはりあります。ちょっと伸ばしすぎた部分もあり、反り返っています。伸ばしすぎたものは、アントシアニンが薄くなっているものがあります。

こちらも根が褐変している部分がありました。そして、水交換の際にガーゼの下に回ってしまった種子がくっついています。こういうのが腐敗の原因になるんだろうな、気を付けないと。

切り取った様子。密度高い方が多く収穫できました。密度低い方も高い方も、集めてみると最終的にはあまり変わらない長さ、色、ですね。尚、よく洗った後に試食しましたが、密度高い方と低い方、食味の違いはあまり感じられませんでした。以前、市販のレッドキャベツスプラウトを購入したことがありますが、そのときと味も変わらない気がしました。

残ったスプラウトはスタッフがおいしく頂きました。感想は、「生!!!」 とのこと。そりゃそうだ。

今回は12日目に収穫しましたが10日前後(11/24前後)で収穫しても良かったと思っています。食べようと思って数日間は放置していたため。そう考えると、1週間強程度の育成日数がかかる、という感じですね。β-カロテン、ビタミンC、Eも豊富で、比較的クセもなかったため、子供にも食べやすいのかもしれません。また育ててみたいです。

以上、レッドキャベツスプラウトの報告でした。次はハクサイとキャベツの報告をします。


マスコ

コメント

ラボスタッフ・増子さん

遺伝の渡辺でございます。細かなコメントであったり、投稿、ありがとうございます。様々な案件をくぐり抜けているので、helpのコメント、助かります。

時系列でほぼ、同じ場所の写真なので、他の受講生にも参考になるのではないでしょうか。目で追うと、生長がそれぞれわかると思います。こんな様に写真を真上から撮るというのも1つのideaですね。niceです。

11月といえども、今年は暖冬なのと、なによりも、部屋の中は暖かいですので。なので、目に見えるところにおくのは、大事です。研究室では、洋なしを見えるところにおいています。追熟させるために。目に見えるところに。下手に見えないと。食べる時機を逸するので。その意味でも大事ですね。見えるところにおくというのは。

小さな子どもさんが食べても、くせがなければ、受け付けるのでは。


次のハクサイを楽しみにしております。

わたなべしるす

旧展開ゼミ