東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

こんにちは。どうぞ、(教:井上千晴)

2017年10月 9日 (月)

よろしくお願いします。初めまして、教育学部1年の井上千晴と申します。農家の娘です。お日様が大好きです。今回の展開ゼミで自分と似た関心を持った方々と共に学べる機会に恵まれ、ありがたく思っています。情報を集めて「適切な加減」を探りながら、皆さんから多くの刺激を受け、新しい発見を楽しみにこつこつ頑張ります。読んでいただける方を意識しながら、植物の「今」が伝わるような文章を目指します。


20171008234709-3502da3c8dd66ca0441873d3fd0213106fcb3afb.jpg初回の授業で一通りのものをいただきました。5号鉢、3.5号鉢、肥料、種子、発芽に必要な道具などです。一昨年の文学部の山田さんの記事に丁寧に紹介されてあります。ここから、始まります。期待でいっぱいです。植物から多くを学べるという期待です。愛情をもって育てようと思います。


今回私は、アルファルファ、ミニハクサイ(黄味小町)、コマツナ(極楽天)の3種類の植物たちと向き合います。20171009002249-f9b757988228e6371c427130740f3bcd1c950027.jpg3種類とも種はとても小さく、一番大きなミニハクサイでも約2mm以下です。大きさこそ大差はないものの、その見た目や触感はそれぞれです。アルファルファは、尖った先端を持つ平べったい薄茶色の種です。農学部の菅原ののさんが細やかな観察をしておられました。感想はほぼ彼女と同じです「白ゴマのよう」。対してミニハクサイは青紫の艶のある種です。この青色がほかの2種類と比べると異色を放っていたので調べてみると殺菌処理としてコーティング済みであるそうです。確かに種袋には「チラウム(1回)処理済」と書いてありました。(これを聞いて農学部の方などはピンときたりするのでしょうか...?)他の種袋にも同じような記載のあるものがあります。人間の手によって「育てやすい」植物になったのでしょうか。コマツナの種はまん丸です。固く、ころころと転がります。キャベツの種に似ている印象を受けました。


はじめに、ミニハクサイとコマツナを発芽させます。2種類とも発芽適温は20℃~25℃(種袋より)でしたので、並べて置きます。しかし、10月6日(金)22℃/59%~10月7日(土)21℃/69% と比較的気温の低い日が続いたからでしょうか、2日間かけてやっと発芽しました。定規と一緒に撮らなかったことを後悔しています。

こちらはミニハクサイです。一番上のものは既にハクサイの葉の色をした芽が出ています。薄い黄色の「く」の字のものが2つ重なっています。くくっ。大きさは3mmほどでした。全ての種から、白い芽を確認しました。

20171009104142-0996a0abd3c8d681d2a11dd76943505655dd8d3d.jpgこちらはコマツナです。ミニハクサイと比較できるよう、ほぼ同じ位置から撮っています。ミニハクサイの方が、はっきり発芽しているのを確認することが出来ます。コマツナの芽はミニハクサイよりも小さく1mmほど。きれいなアーチをえがいています。正直いいますと「種」からはあまり精気を感じませんでしたが、こうして水を得て発芽すると「いのち」であることを思い出させます。私の、彼らを育てたいという気持ちに、育ちたいと反応してくれているようです。20171009104510-9b9829152a3cde0f05e33e18592d6e0c8d15da34.jpg

発芽してからは、あまり日を置きすぎてはいけないことを教えていただきましたので、全ての種子の発芽を確認して植木鉢にお引越しです。濡らした土の上にそっと置き、さらに土をかぶせます。肥料も与えます。隣の種との間隔は十分か、数はちょうどいいか、植える場所は深すぎないか...。なかなかその場を離れることが出来ませんでしたが、このまま他に何もできません。それでは、

私「行ってきまーす」7時20171009001248-33fc684d57698df70091e10f797a0e1dd3f24e55.jpg私「ただいま」20時20171009001313-9a09ccda4c0070cdfecb79cc2a01c7d6db1e7ef3.jpg植えたらですね...なんと!早くも発芽してしまいました!いや、おめでたいことですので、「発芽しました!」。ご覧いただけますでしょうか。朝7時、家を出る前に種蒔きをして、夜8時に帰ってきたら小さな芽(コマツナが5/6個、ミニハクサイが6/6個)が出ていました。驚異の発芽率です(ミニハクサイは90%以上、コマツナは85%以上:種袋より)。10月8日は夜でも23.4℃という気温と、太陽が出る予感からベランダに鉢を出したことで日光を浴びたことに由るかと思われます。葉の様子などの詳しい観察は追ってご報告いたします。拡大した写真もその時まで。しっかりと、いのちを感じています。

それでは、また、お元気で。失礼します。

コメント

井上さんこんにちは。

 本当に丁寧な言葉使いですね。こちらも気合いが入ります。

 教育学部ですか。関係ないですが、私の一人娘も今年、弘前大学の教育学部に行きまして何やってんだか知りませんが楽しそうにしています。親バカで大学の入学記念アルバムまで買っちゃいました。

 さて、そちらの実家が農家ということで土などは見慣れたものだと思います。それを改めてサイエンスの目で見てゼミを進めて行きましょう。

 他の記事を参考にされているのはいいですね。どんどん良いと思ったことは取り入れましょう。種子の観察もいいですね。画像も見やすく、ここまでで一番の撮り方だと思います。一つ言えば、背景は木目ではなく単色(白でも青でも)なのが普通です。

 チラウムというのは、農学部の人間にとって種子消毒の当たり前の薬剤ですね。よく見ました。そして更に感心したのは実験の基本となる条件を押さえているというところです。よく温度を計りました。他の人にも言おうかと思っているのですが、実験の温度条件など基本ですから、是非温度計を買っていてほしいですね。

 発芽もおめでとうございます! 感動して頂いて嬉しく思います。発芽率もいいですね。ただ、肥料はまだ一ヶ月はやらなくていいですよ。今気をつけるべきは明るいところ、直射日光を数時間でも浴びられるところに置くことと、水をやり過ぎないようにすることです。今水が多すぎると根が土に入っていかずに横倒しになります。土の表面がサラッと感じたら与えて下さい。今のうちはその程度がいいです。土の色が変わる程度まで行けば乾き過ぎです。

 それではまたアップお待ちしています。

ラブスタッフ・オガタ

 追伸、遺伝の渡辺でございます。渡辺が月曜日downしている間に、研究室の栽培に詳しいスタッフがカバーしてくれているので。こちらも安心です。発芽した種子を土にうつして、もどってきた時間とその時の変化を写真にしているのは、よいことです。あとは、子葉が展開しますので、それが起きる頃には、水やりを控えること。徒長をさせないように。そのためにも、日光を当てるように。。。次の発表を楽しみにしております。


 わたなべしるす