東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

鍛えよ、観察眼(教:井上千晴)

2017年11月30日 (木)

こんにちは。井上です。

父母の共通の趣味である、陶器から一枚です。

みなさんの中間発表と先生からのコメントを拝見致しました。後半も弛まず頑張ります。この授業から多くを学び、最後には育てた野菜を美味しくいただけたらと思います。


11月28日(水)14℃ コマツナ

20171130140700-5cc418c556f96333c1ce8d6818d09b0a4b50b7ec.jpgコマツナの報告は久しぶりだったかと思います。葉の枚数が増えるというよりは、出てきた葉を大きくする方に養分を使っているような印象です。しっかり、大きくなりました。葉の大きさは一番大きいもので5.7cmあります。

20171130141019-215b0d74410a75fda42c5fb150758e317c92236b.jpg子葉が役割を終えようとしています。茎葉部に栄養を供給し、本葉が光合成をするのに十分に生長したら枯れ落ちるようです。コマツナの子葉はもう地面に「乗って」いますので、もうあまり養分を持っていないのかと考えます。

20171130141440-978e46cb47994fe513b5b683bf3b0a9dd0f39832.jpg葉の裏をみると葉脈の様子がよりはっきりとわかります。日の間隔をあけて追肥をしていますので、その養分を吸収できているかと思います。


こちらはミニハクサイ(同日撮影)です。20171130141824-365c8ac21e6dbbcfeb502976dba20c2dcc3ea178.jpg移植をしたもので、葉の大きさは3.4cmになりました。先生のお手本や、農学部の平澤さんのと比べると小さい気がします。このままいくと「巻かない」可能性があります。ミニハクサイの適正気温は15℃から20℃なので、気温が寒すぎることが原因かと思います。10℃を下回ると「結球しない」との情報もあります。受講生のなかに防寒装置を作られている方が多くいますね。なるべく冷気に当てないように注意しますが、私も対策を取った方がよいかもしれません。

20171130142658-46c2719e22dd567fd331c965ebc144aa80d36796.jpgこの写真は「ハクサイ」ですね!結球してくれれば嬉しいですが、一枚ずつでも美味しく食べることができます。


こちらは、ミニハクサイの水耕栽培です。20171130135346-9428508fbdb0c7f5cf75ed4f7b80d3deb9c2e445.jpg生きています。しかし、著しい成長は見られません。葉の大きさは移植した時とほとんど変わりません。それに、葉の色があまり健康的ではありません。土で育つミニハクサイと比べると、色は薄く、子葉は黄色になってしまいました。「水は温まりにくく冷めにくい、土は温まりやすく冷めやすい」ことから、水温が大分低くなってしまっているのかと思います。

20171130165449-2fe66c174b802ecc161c9d4545cd0329e36f1b7c.jpgしかし、根の生長を見ることが出来るのは(私たちにとって)水耕栽培の大きな利点です。左の写真は移植した直後ですので、細いものは切れてしまっていたのかもしれませんが、そうだとしたら再生したと言えます。


さらに、中間発表を受けて、課題になりました、「観察眼を養う」ことの第一歩を始めてみます。

①成長率による比較

移植をした11月15日と、現在11月30日にかけてどれ程成長したのかを見てみます。測定した葉は、それぞれ同じものです。

・コマツナ3.8cm→5.7cm【成長率+50%】

・ミニハクサイ(土栽培)2.9cm→3.4cm【成長率+17%】

・ミニハクサイ(水耕栽培)2.4cm→2.6cm【成長率+8%】

ミニハクサイの土栽培と水耕栽培の成長率に大きな差が出てしまいました。やはり、「水は温まりにくく冷めにくい、土は温まりやすく冷めやすい」という性質の違いからでしょうか。冬に水耕栽培はあまり適切ではなかったかもしれません。対策を考えます。

②同時栽培をしている2種について葉の特徴の比較

左がミニハクサイ、右がコマツナです。

20171130134034-0c4fbeb72c2b8db6aece39bf7440c7a4584d6078.jpgミニハクサイの方が葉脈が太く、多いこと、葉の表面には白い毛が生えていることが手ざわりからもわかります。ミニハクサイとコマツナの葉の一番の違いは触った時の「質感」だと思います。ミニハクサイはざらざら、コマツナはしっとりしています。水分を多く含んだようなその感触は滑りのいいものではありません。また、正確には測れませんが、ミニハクサイの葉の方が厚みがあると思います。今回、比較に用いた葉は、ほぼ大きさの同じものを選びました。


山形蔵王がベストシーズンを迎えようとしています。蔵王の雪はふかふかです。『雪質抜群のパウダースノーで楽しめる変化に富んだゲレンデ・コース、そして夜は幻想的な雰囲気に包まれる樹氷ライトアップ』の蔵王へスキーをしにいらしてください。既にワンゲレンデ開いています。今年も沢山のice monster(樹氷)が見られるかと思います。

それでは、また。失礼します。

コメント

教育学部・井上さん

 こんばんは、遺伝の渡辺でございます。白のお皿、ダイコンと赤カブでしょうか。とてもniceです。出張とか、出先で、アブラナ科の何かを見つけると、購入してしまうことがあります。いつだったかは、ダイコンの形をした「箸置き」を見つけて、getしました。さて、コマツナ。よい感じですね。コマツナの2枚目の写真。外側の葉っぱから内側の葉っぱにかけて、地面に対する角度を見てみて下さい。写真からだけでも葉っぱが立ち始めているのが、分かるでしょうか。コマツナをお店で買うとき、葉っぱは立っていますよね。あるいは、Google先生に画像で見てみて下さい。施肥、水管理などよい方向に行っていると思います。ぜひ、施肥を7~10日に1回やってみて下さい。子葉は、緑であれば大丈夫です。施肥を続ける事でもう少しがんばってくれると思います。黄色くならないように、がんばってみて下さい。

 ハクサイも少しずつ、真ん中の葉っぱが立ち型になっているのでは。そんなように観察してみて下さい。もし、分度器などを持っているなら、地面に対する角度を測ってみると、おもしろいと思いますよ。それから、水耕栽培。何かを使って水温を上げることができると、ずいぶん違いますね。周りから見えるままで、ビンのままで外に置いているのでしょうか。例えば、光を吸収しやすいもの、あるいは、色のものをビンの周りにということはどうでしょうか。昼間に太陽光を集めて、水温が上がれば、夜の低下でも少しは暖かいのでは。。。そこから先は、是非、工夫をしてみて下さい。もちろん、直接的に「ホッカイロ」のようなものを使うのも、もちろん、ありですが。。。

 葉っぱの比較。見た目だけでなくて、触感も使っているのはniceです。雪の季節ですね。。。渡辺は苦手です。。。寒いのと、雪は。もちろん、楽しめる方は、是非、雪のスポーツを。次の投稿を楽しみにしておりますので。


 わたなべしるす




ー 追記 ー

 水耕栽培ですが、水面をもっと下げて下さい。

 上の細かい根が空中に出て多少枯れるくらいがいいのです。具体的にはもう1~1.5cmは下げないといけません。それと温度よりも肥料の濃度はいかがでしょうか。規定量でしょうか。溶液を何Lも大量に作る場合は難しくないのですが、少量を作るのは難しいものです。おそらくキッチン計りではせいぜい0.1g単位のはずです。肥料が濃すぎると葉が萎れたり、葉先が枯れてきたりします。肥料が薄いと生育が止まります。最初は観察をこまめにしてあげて下さい。

 関係ないですが、私は5年前にたった一度だけスキーに行ったことがあります。娘は得意なので、その付き合いのためですね。

 ところが、シーズン中のため、スキーウェアのレンタルが切れていて、私はいつものスーツ姿でスキーをしました。おそらく、そんな人物は日本中でも自分一人かな、と思いながら。まるでスーツ会社の宣伝CMみたいですね。そしてスキーの方はリフト乗り場まで辿り着けずに終わりました。乗り場のところって雪が少し盛り上がってるんですね。

 ラボスタッフ・オガタ