東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

第2回 順調に生長 避けられぬ徒長(教:日野原柚葉)

2019年10月16日 (水)

初回の投稿から時間が空いてしまいました。長文を書くというよりも、記事のコンテンツを考えてまとまりのある記事を書くことが難しいですね。文章力も大事ですが企画力も同じくらい大事だと分かりました。

さて、画像は前回紹介したサメのぬいぐるみです。前回はIKEAシャークを知っている前提で書いてしまいました。反省です。みなさんの想像とは違ったでしょうか?最近は野菜の大きさを測っているので、サメの大きさも測ってみたところ90㎝ありました。中綿がしっかり詰まっていてエラやヒレ、歯なども再現されています。値段は確か3,000円弱だったと思います。この大きさでこの値段はかなりコスパがいいですね。

それでは本題に移りたいと思います。前回はシャーレで発芽したところまで報告しました。今回は鉢に植え替えるにあたり買ったものの紹介と、生長の様子、さらに過去の記事を読んで恐れていた徒長、最後に今後の課題について書いていきたいと思います。


買い出し

メインで育てる野菜を2ついただいたために鉢が足りず、また過去の記事を読むと受け皿等も必要とあったため、そうしたものを買いに行くためにホームセンターに行きました。

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① 6号鉢

② 6号受け皿

③ ④ 5号受け皿

⑤ 花と野菜の培養土5L

⑥ ペットボトルキャップ(ペットボトルに取り付けてじょうろにできるもの)

⑦ 霧吹き

⑧ 観察用ノート

以上が新たに買い足したものです。①~⑤まではホームセンターで、⑥~⑧は100均のSeriaで買いました。植木鉢や受け皿も100均で買った方が安いのかと思っていましたが、鉢は高いと言っても140円程度で、受け皿は100円以下だったことが意外でした。初回の授業で土はホームセンターで買った方が良いと伺ったので、どう違うのかと疑問に思い比べてみると、触った感じは(袋の上からですが)100均の土はすかすかで軽くて、ホームセンターの方がしっとりしていました。原料は具体的に何が入っていたのかは忘れてしまったのですが、100均の方は3、4種類で構成されていたのに対して、ホームセンターの方は8種類の原料で構成されていました。


鉢へ植え替え

10月5日(土)

6号鉢にはつか大根を、5号鉢にサニーレタスを植え替え、3.5号鉢には浅漬けミックスを直まきしました。

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はつか大根

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10月8日(火)

7つ発芽しました。大きさは1.3㎝ほどで、子葉はまだ開いていませんでした。葉は黄緑色で、茎は薄い赤色をしていました。子葉の様子を観察すると、2枚の葉が合わさってさらにそれが半分にたたまれていたことが分かりました。こんな風に子葉が種に収まっていたんだと気づいておもしろかったです。

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10月13日(日)

全体的に準用に生長し、葉、茎ともに色が濃くなりました。しかし、週末の台風もあり日光に当たる時間が少なかったためか、徒長しているようにみえます。そこで過去の記事を参考に土寄せを行ってみました。地上部の高さは土寄せ前は5㎝ほど、土寄せ後は3㎝ほどになりました。


サニーレタス

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10月8日(火)

8つ発芽しました。大きさは1.5㎝ほどで、こちらも同様に子葉は開いていませんでした。葉の色は黄緑で、茎は透き通った白色でした。全ての芽が斜めっているのですが、これは太陽の光が当たる方向と関係あるのでしょうか?

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10月13日(日)

こちらも子葉が開きましたが、なんだか葉がしなっとしていて、茎もひょろっとしていて頼りない感じがします。なのではつか大根同様に土を足し、芽を安定させました。地上部の高さは3㎝から2㎝ほどになりました。


浅漬けミックス

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10月13日(日)

メインのはつか大根とサニーレタスばかり気にかけていて浅漬けミックスの写真を撮るのを忘れていました。播種から8日後、すっかり生長し茎が絡まってしまっています。鉢いっぱいにわさわさと生長したらかわいいと思って、たくさん種をまいたのが仇となりました。そこで間引きを行いました。せっかく発芽した芽にハサミを入れるのは心苦しかったのですが、大体半分くらいの数に減らしました。鉢が小さいためかそれでもまだ混み合って見えます。もう少し生長したらまた間引く必要があるかと思います。


今後の課題

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育て始めてから10日ほど経ちましたが、日照不足が大きな課題です。東向きの部屋のということに加え、ベランダのフェンスが高いため直射日光に当てるのが難しいです。日が当たるように鉢の場所を調整してもせいぜい3時間、1限があって鉢を移動できないときは1時間程度しか日に当てることが出来ません。昼から夕方にかけて日が当たる西側玄関の通路に置いてみたところ、思った通りマンションから注意されてしまいました。これから長時間日に当てる方法を探していきたいと思います。


コメントへの返信

さらっと流しましたが、群馬県は富岡市出身でした。先日の台風では市内で土砂崩れが起こるなどしましたが、幸い実家にも親戚にも被害がなかったので安心しました。おっしゃるとおり高崎には電車で通学していました。電車で40分、さらにそこから自転車だったので合計で1時間ほどかかりました。今振り返るとよく毎日通っていたなあと思います。上毛かるた、よくご存じですね。有名な「鶴舞う形の群馬県」ではなく、「ち」の読み札がでてきて驚きました。群馬県に縁があるのでしょうか。。。。?

コメント

日野原さんこんにちは

 冒頭のサメ画像、なるほどこういうのがあったような気がします。90cmとはデカいですね! メジャーが細く見えます。家に一つくらいあってもいい気がします。デカいのはなんとなく心が安らぎますね! 水族館で同じようなもの(色違い)を売ってたかな、と思いますが値段的にはイケアシャークがさすがお得のようです。

 どうでもいい話ですが、そういう形を見ると思い出すエピソードがあります。うちの子が幼稚園の頃、仙台七夕の屋台でイルカのバルーンを買って喜ばせたところ、家に入る直前で子供がバルーンから手を放して飛んで行ってしまいました。子供がとてもさみしそうだったため、次の日の仕事帰りに夜九時ギリギリ(七夕の屋台は九時まで)で同じイルカのバルーン(1500円)を買い、子供に「イルカさんが帰ってきたよ!」と渡したものです。

 うちの子は幼稚園時代の記憶はほぼ無いのですが、そのエピソードだけはなぜか憶えてくれてるようで、高くつきましたがパパと子の絆の一環になりました。

 さて話は変わって、群馬県富岡市は有名なところです。私は群馬に住んだことはありませんが、高崎に就職した大学の先輩がいたので、年一回は高崎に泊りがけで行ってましたね。群馬は案外と花の名所があり、代表的な館林のツツジの他にもいろいろあります。

 群馬は近年「お前はまだグンマを知らない」という大ヒットコミックで知れ渡り、それは映画化(間宮祥太郎主演)もされました。コミックも尖っていて大変面白いのですが映画は更にまとまりがよく、イチオシお勧めです。コミックでは上毛カルタの存在感がやたらめったら大きく、「草津よいとこ薬の温泉」などを自然と憶えます。

 高校時通学に一時間というのは、首都圏の人からすれば「近い」と言われかねません(まあ、私自身は高校時代、塩釜市から仙台二高までの一時間二十分に耐えられず、仙台での一人暮らしを選びましたが)。そして日野原さんは今、大学の近くにお住まいなんでしょうね。東北大は非常に地元率が低く、当然学生の一人暮らし率が高いので、楽しいと思います。これが首都圏の大学ならば一人暮らしは案外少なく、例えば日本女子大データでは8割以上が自宅通いだそうです。

 さて話が植物に行く前にもう一つ、当研究室のマスコさんがコメントを書かれていますよ。「見せる」記事にするのはどうすればいいか、その基本的考え方と、併せてソフトを使ってのテクニックなどですね。受講生は「見えた」ものを時系列的に並べていくことが多く、それも一つのやり方ではありますが、見ている方はいっぺんに見るわけです。ポイントだけでもいいと思います。その方が、作業的なものが減って楽になります。

 今回の内容について、先ずは買ったものでしょうか。きれいなプレゼンです。しかも品目が多く、かなりお金がかかったのではないでしょうか。それを度外視すれば、鉢や用土はやはり100均でない方がいいですね。怪しい用土(pHや保水力がなんかおかしい)でないほうが安心です。鉢受けや温度計などに関しては、100均でも充分かな、と思います。

 鉢は今回3つ、しかもやや大型の6号鉢(土の容積が5号鉢の1.5倍)を含んでいて期待が持てます。

 徒長について心配されているようですが、この写真で見る限り、それほどの徒長ではないようです。しかし心配して早めに対処をされているのはいいことですね。土寄せは徒長に対する対症療法として有効です。標準的には、胚軸の伸びが止まり、本葉が展開してから考えますが、遅いより早いほうがいいです。土を足すと水やりのためのスペースが少なくなるのは当たり前なので、ゆっくり水をやりましょう。もう少し大きくなってから、また土寄せを考える時には株元を指で沈める動作が必要になるかと思いますが、その時に相談して下さい。

 レタスの芽が傾いているのは高校生物で習う植物ホルモンのオーキシン局在による屈曲反応で、面白いものでしょう。

 浅漬けミックスの間引き、とても適切に行っています。おそらくもう一度間引き、8株くらいにしたら、後は収穫しながら数を減らすような塩梅になるかと思います。

 最後日照について、直射日光に一日一時間は厳しい条件ではありますが、栽培は可能だと思います。通路側?にしなくともいいですよ。選ばれた種類はどれもそれほどの強光を必要とはしません。まあ、これから日の傾斜がきつくなりますので、余計に時間が減ってくるかもしれないのですが...... 当研究室で植えている同じ植物も、見てみると直射日光に一時間も当たっていません。毎日鉢を移動するのも大変ですから、ベターな置き場所を調べて、置きっぱなしでいいと思います。

 それと仙台の早春の強風(たぶんグンマほどでない)に倒されないところ、エアコンの室外機の風に当たらないところを選んで下さい。

ではまた、記事お待ちします

ラボスタッフ・オガタ