東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

[5]各間引き後・赤茎かいわれ大根2回目開始(工:吉田朱里)

2019年11月 9日 (土)

先週日曜日、家族が学祭を見にやって来ており、父と蔵王の御釜を見に行ってきました。御釜を見に行くこと自体は過去に何度も挑戦をしていたのですが...なんと見られたのは今回が初めてでした!毎度悪天候に恵まれ頂上へ着いても雲がかかり見えないなどなど...

例年11月上旬~4月下旬にかけて大雪のため山道の通行止めがあり、今年は5日火曜からとのことでとても人が多かったです。そして寒さも...頂上の神社の日陰にあった温度計は1℃となっており風も強く、きれいな景色の一方、しんどかったです...

最近一気に気温も低くなり始め、野菜たちの寒さ対策も準備を始めなくてはと考え中です。


赤茎かいわれ大根(2回目)

11月6日夜(22時)、屋内では赤茎かいわれ大根2回目の栽培をスタートしました。

1回目の最後に述べたように今回は成長具合が見やすいようにコップに工夫を、そして種も多めに入れました。(逆に入れすぎた?とも)

ー材料(栽培場所)ー

  • 柔らかいプラスチックのコップ
  • 固い低めのコップ
  • きりのようなもの(布用の目打ち)
  • グルーガン
  • グルースティック
  • 竹串(メモリつけたもの)

まずはプラスチックの柔らかいコップの底に穴を何カ所も開け、中心に大きめに開けた穴に1㎝ごとに印をつけ、収まるように切った竹串をグルーガンで固定しました。そこにほぐしたコットンを濡らしてなるべく平らになるように、そしてメモリの位置に合わせるように入れ、そのコップを少し水を入れた高さが低めのコップに重ねて種をばらばらと入れました。前回は種がなるべく重なったりくっついたりしないように丁寧に入れましたが、今回は結構適当に蒔きました。渡辺教授の記事にも書かれていましたが、それなりに密度が必要とのことだったのでむしろくっついていたりした方が支え合いもあり良いのかと。コットンは薄めですが根っこが伸びすぎたときは底の穴から伸びてくれれば...

こんな感じに...

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前回同様発芽は早く、水をかけてから24時間と経たず発芽をしていました。(7日20時)おそらくもう少し早く発芽はしていたと見えます。最近家に帰ると寒いなと感じることが多くなっていたので意外な結果でした。前回は日光不足で黄緑色になってしまったので今回は天気予報も参考にしながらタイミング良く育てていきたいです。

今現在、日に当て始めるかもしれない一週間後付近はあっても曇りのようです。気象庁のホームページを見たところ2週間気温予報というものがあるのですね。14日くらいまでは平年より高め、15日以降は平年より低めの予報でした。1回目は今より気温が高めで5日目以降くらいで日に当て始めました。今回はそれくらいか少し遅めと見越すと予報だと雨の後晴れて気温がやや上がる頃になるかと。(今度こそきれいな緑にして食べたい!)

9日土曜(3日目弱)、午前1時半頃の時点ですでに茎が赤くなり始めていました。次回また赤茎かいわれ大根2回目の記事を出すときには一回目の写真と時間を合わせた状態で並べてみたいです。

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ハツカダイコン」と「ふあふあミックス


今回は過去の受講者も行っていた反射板を作りました。前回のコメントで若干光不足とのことだったので...

ー材料ー

  • 捨てようと思っていた段ボールの箱(✕2)
  • アルミホイル
  • 透明なテープ

まず、段ボールは一つの角を縦に切り開き、必要なサイズにカット。組み合わせ、高さを調節しテープで固定後そこにアルミホイルをまたテープで貼る。

以上です。すごく簡易的です。

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この形にしたのは後ろ、横の両サイド、計3方向を囲ってしまうとただでさえ日当たりが悪いのに余計に悪くなってしまいそうだったので...

確かに室内で作り、反射板の前に手を置いたところ少し明るくなっているのが感じられました。これで光不足が少しでも改善されることを願ってます。

栽培場所自体はベランダの角で、そこに沿うように反射板の角を合わせておいているのでおそらく風で飛ばされることはないでしょう...おそらくは...

反射板はこのくらいにして、寄せ土をして反射板を作って以降、なんだかそれぞれ以前よりも茎がしっかりとしてきたようにも感じます。特にふあふあミックスはひょろひょろですぐにでも倒れてしまいそうだったものがしっかりとまっすぐ上に向かって立っています。そんな中、ふと見つけたのですが、前回は三つ葉の報告をしましたが今回はなんと四つ葉を見つけました!クローバーではありませんがなんだかとてもうれしかったです!(形もきれいじゃないですか??)

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ハツカダイコンは3.4枚目の本葉も出始めています。そんな中、一つ、本葉がなんだか形の少し違うような...他のものと比べて葉の付け根がギザギザというか...もともとこの個体は茎も赤いところが一部擦れてとれたような感じだったので二回目の間引きでは間引いてしまうかもです。この個体以外にも一つ、ついこの間までは茎が唯一黄緑のものがあったのですが、次第に色が赤く変わってきていました。ただそれが今のところ写真のように半分だけで。普通にこの個体は興味があるので、どんな感じに大きくなっていくのか観察していきたいと思います。

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どちらも本葉が少ししっかりしてきてからも変化や発見があって観察していて楽しいです。特に茎がしっかりしてきて安定感も出てくると以前より安心して見られる気がします。次回は中間発表に向けての記事の準備や中間テストなどでやや薄い内容になってしまうかもですがまた次の日曜までには頑張ります。


前回のコメントに関して...

ハツカダイコンは横たわっていても大丈夫とのことだったのですが、渡辺教授の必読記事を読んだところ、過去のハツカダイコンを育てた受講者に小山を作るように土寄せをしている方がいることを知りました。土寄せに関しては勉強不足でした。せっかく土を多めにいただいたので、子葉の付け根の位置が高くてこれ以上は土を足せないと感じてもこの方を参考にもう少し土寄せをしてみようかとも考え中です。

肥料は余ると葉に硝酸態窒素として貯まり苦くなってしまうのは知りませんでした。今回は土を足して肥料の塊を取り出すのが困難なため少々苦いの覚悟でこのままいってみます。第二回は気をつけます。

(約2500字)

コメント

吉田さんこんにちは

 学園祭に親が来るとは、なかなか凄いと思います。実のところ私も娘の学園祭を見に毎年弘前まで行っているわけですが...... 自分の他にもそういう例があると知って安心です。何しろ皆に子離れしない、と言われているもので。

 蔵王のお釜は晴れてよかったですね。これも偶然と言うべきか、私もその前日の土曜日に行ってきたばかりです。曇っている上に大変風が強くて、観光客はあのレストハウスから出られない状況でした。台湾あたりからの観光客が多かったようですが寒さで気の毒です。レストハウスの自販機も暖かいものはみな売り切れでした。

 さて今回の内容はカイワレ二回目ですね。

 先ずは準備の凄さに圧倒されます。グルーガンは何か手芸でもされているのでしょうか。よく手芸店で売ってますね。竹クシは長さが判定しやすいようにという工夫でしょう。下敷きはコットンですか。文章の説明が分かりにくいのですが、画像を見ると分かります。

 しかし、このように工夫した意図は...... もちろん意図があって二重コップにしていると思うのですが、書く順番としては意図というかコンセプトが先ですね。おそらく水やりを簡便にしつつ、根の観察も可能にという狙いだと推測します。

 種子の密度はこれでも少ないかと思います。市販のカイワレを見ると分かる通りもっと密です。天気予報を調べたのはとても素晴らしいことです。温度と光の予測がつきますね。私はよく10日間予報を見ますが、もちろん2週間先を見るのは大事なことです。カイワレの栽培期間は低温で長くなっても2週間は越えないでしょうから適切ですね。せっかくの二重コップなので、水没したりストレスを与えないように育てましょう。種子のエネルギーを保てれば、光に当てた時、緑を作る余力が残っているものと思います。

 さて今回は他の二種について反射板という工夫をされていますね!

 これは地味に有効な手段で、光が数割増すだけでも効果があります。なぜなら植物は自分の呼吸による消費量を差し引いた見かけの光合成量で成長するわけです。そのため、数割分増せば、見かけの光合成量は非常に多くなります。

 反射板自体が光を遮らないようにという思考、そして風のことも考えています。仙台は突風の吹く日もありますのでご注意下さい。

 四つ葉については、不思議なものですね。正直私も見たことがありません。

 ハツカダイコンは若干徒長していますが、本葉は順調に出ているようです。色々な形や色の差異があるのは珍しくありません。元の遺伝子が似通ってはいても、ちょっとした環境の違いで調節を受け、発現する遺伝子が違うということもあります。

 最後に増し土のことですが株元に山のようにするのはあまりお勧めしません。水やりで形が崩れたり、またそのために水やりが少なくなったりするためです。それよりもしっかりと株元の土を下に押さえ込み、株を巻き込んで沈め、増し土する方が本来の土寄せになります。なかなか加減が難しいとは思いますがチャレンジして下さい。ハツカダイコンは添え木という手段が取りにくいですのでそれがいいです。

ではまた、変化を報告して下さい。

ラボスタッフ・オガタ