東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

⑤ 現状報告と葉のギザギザについて ー遠隔地よりー(農:小島蒼太)

2021年11月 4日 (木)

実は、今回のこの記事は仙台ではない場所で編集しています。文化の日や学祭の休講などが重なり、運よく5日間対面授業がない状況が生まれました。そのため、現在私は「仙台から自転車で実家(静岡県三島市)まで帰るチャレンジ」を勝手にしています。(TOPの写真はその道中で撮影したものです。)

11月2日の3限終了後(14:30)に仙台をスタートし、この部分の文章は11月3日、栃木県宇都宮市で書いています。残りの距離は210kmほどですが、無理をせず2日間に分け11月5日のゴールを目指します。このように、この授業は仙台にいなくても作っていくことができるのも一つの魅力だと思います。

※私がいない間の野菜の水やりに関してはUHのユニットメンバーにお願いをしています。

今回の記事は出発前の野菜たちの様子についてまとめようと思います。

  

目次


1. 現状報告

1.1. イトウミックス

1.2. 大根 赤房

1.3. ミニ白菜 めんこい

2. 葉の形の変化について

3. まとめ


1. 現状報告

今回の観察記録・写真は11月2日, 天気:晴れ, 気温:23℃ のものです。

 

1.1. イトウミックス

IMG_8688.jpg

IMG_8690.jpg

間引きを行い、10株から6株に減らしました。日を受ける量が増えたためか、間引きをした途端に葉が大きくなりました。そのため、再び葉が重なりあうようになってしまい、窮屈に感じます。これは何株ほどにまで間引きをするべきなのでしょうか。

また、イトウミックスに関しては最初の徒長をカバーすることができず、茎頂より下の茎の部分が長く、不安定になってしまっています。

 

1.2. 大根 赤房

IMG_8687.jpg

IMG_8689.jpg

前回の記事で記した通り、間引きをして一本のみを育てることにしました。前回の記事に対する渡辺先生のコメントにあった通り、周りの土を押して徒長を改善しようと試みましたが上手くいかなかったため、鉢の底の部分の土を取り除き、その分を上から土を被せて徒長した部分が土で覆われるようにしました。その結果、今まで風がふくと倒れてしまっていた植物体が多少の風ではびくともしなくなりました。底の土を除くために一度鉢から根も含めて土ごと大根を出しているため、何か悪影響が生じていないか不安でしたが、今のところは元気に生長してくれているように見えます。

 

1.3. ミニ白菜 めんこい

IMG_8686.jpgIMG_8691.jpg

こちらも他と同様、間引きをしたところ急激に葉が大きくなり、再び窮屈になってきました。種が入っていた袋の写真を見えみると最終的には手のひらサイズになるようなので、鉢の大きさ的にも一つに絞るべきだと思うのですが、皆元気に育っているためどれを選べば良いのか悩んでしまいます。また、袋の裏の注意事項には「密植が解けると大株になる」との記述もあるため、間引きのタイミングも迷いどころです。

現在は葉が外に開くように育っていますが、せっかく白菜を育てるのならうまく結球するように育てたいものです。

  


2. 葉の形の変化について

前回の記事で観察の着眼点について考えましたが、観察を継続していると、あることに気がつきました。それは、本葉は小さいときの方がギザギザが粗く、大きくなるにつれて丸みを帯びてくるということです。

そのため、私はこれに対して葉のギザギザの数は葉が最初に作られた時に決定し、その数は葉が大きくなっても変わらないため、葉が大きくなるにつれてギザギザが目立たなくなり丸みを帯びてくるのではないかという仮説を立てました。この仮説を立証するためにこれから観察を続けていこうと思います。また、葉ごとのギザギザの数の比較も面白そうだなと感じているため、そこについても集計してみようと思います。

 


3. まとめ

今回、どの野菜たちも間引きを行いましたが、今のところそれが功を奏し、さらに元気に育っています。(間引きした野菜たちはお浸しにしていただきました。)

ここからは、育てるプロセスも間引きから次のステージへ移行します。これにより、観察対象を固定できるようになるため、観察についても葉の形の推移などのような生長の継続的な記録を用いた観察、比較を行なっていこうと思います。

 

では、明日は宇都宮から東京都多摩区まで、頑張って漕いできます!

コメント

農学部・小島さん

今日も天気がよいですが、順調に走っているでしょうか。くれぐれも車などには気をつけて下さい。dataだけ手元にあれば、どこからでも講義に参加できるというのも、この講義のお薦めポイントですね。今でこそコロナ禍で出張が少なくなりましたが、2019年までは出張先からコメントを入れることが多かったですね。出張先というよりも移動中ですね。電車などは揺れることも少ないので、とてもやりやすい環境でした。

友達に植物をお願いできるという「近所付き合い」、大事なことだと思います。いずれの植物も順調ですね。初期生育をうまくやることの大事さが分かったと思います。というか、10月が例年になく寒かったし、11月になって急に暖かくなったので、その影響もあるかと思います。月半ばまでは気温は平年並みというか、高めに推移すると思います。水管理をしっかりして下さい。「ミックス」は幼植物を食すということを設定しているので、ぼちぼち、食レポにしてもよいかと思います。ハクサイはどこかのタイミングで「間引き」ですね。間引いたあと、食べるのか、それを栽培するのか。栽培するために、水耕栽培にチャレンジした先達がいました。探してみて下さい。それであれば、場所も取らないと思います。ただ、その時は水耕溶液が必要になります。手元にないとき、こちらで用意しますので。片平にお立ち寄り下さい。

葉っぱが小さいときはギザギザですね。数の変化がないところはよく気がついたと思います。これと言うことをターゲットして、測ってグラフ化してみて下さい。


わたなべしるす