東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

成長してきました(医:宗形美咲)

2022年10月24日 (月)

こんにちは、医学部保健学科の宗形美咲です。朝夕によく冷え込むようになってきて、布団から出るのが非常に憂鬱な今日この頃です。何も予定がない日は一日中ベッドの上でゴロゴロしているのが至福のひとときですね。ちなみに上の写真は私がたくさん持っているぬいぐるみの中で一番かわいいと思う二匹です。

さて、私がだらだらと生活している間も植物は生長していました。こんなに寒いというのに、植物の力には驚かされます。

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 10月14日、前回のレポートを書いた後に、芽を鉢植えに移しました。私はここで大きなミスに気づくことになります。レポートでの指摘にもあったように、自分の勘違いでカブとサニーレタスの種子を同じペトリ皿に入れてしまっていました。中に入っているろ紙半分に分ける印をつけて種子を両脇にわけて置くことで差別化、また種子の形も色も全く違っていたのでちゃんと分かると思っていたのですが。ペトリ皿の中にかなり水を入れていたので種子が浮いてしまったこと少しの力で移動してしまうようになっており、種を置いた時配置とかなり変わってしまっていました。その時点で成長を観察してみると、はじめに種子の中から根っこが出てきてある程度伸びると続いて双葉だと思われる小さな葉っぱが出てきていました。次に観察すると根や葉っぱが入っていた種子の殻?のようなものがぽろっと取れて、そのになると根っこもペトリ皿にしっかり張り付いていました。やはり種子のつるつるの表面は根や双葉を収納し、さらに水を感知して発芽を開始させる働きがあるのだと考察することができました。しかし、豆苗はかなり上に成長した今も種子の殻が落ちおらず、子葉が出た後も茎がまだまだ種子から出てきています。このことには種子の大きさなどに関係があるのでしょうか。話を戻して、種子の殻が外れてしまっていることから、植物の見分けがつかなくなってしまい、芽の選択に非常に困りました。幸いすべての種子の殻が完全に外れてしまっているわけではなく、加えて子葉の形が少し違っていたので何とか芽の数の間違いなどなく鉢植えに移動させることができました。しかし、移動を間違ってしまい異なる植物を同じ鉢植えにうえてしまったとなると正しい植物の観察ではなくなってしまうので、絶対にやってはいけない身をもって学ぶことができました。

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 ちなみにこの時点で植物の長さはカブが0.5センチ、サニーレタスも0.5センチ、豆苗が上に伸びているところが1.5センチといった感じでした。これからの成長本当に楽しみです。もうペトリ皿ではないのだから、どこまでも芽を張ることができるぞ!

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 10月23 鉢植えに移してから九日経つと、鉢植えに適応したのかしっかり成長していました。豆苗はこの間に大きく成長し、葉っぱもたくさん茂らせていましたはじめはまだ開いていない双葉?のようなものが伸びているようでしたが、それらが開くと同時に下のほうからもたくさんの葉が出てきて開いていきました。また、根っこもティッシュの奥まで入り込んでいたくさん枝分かれをしており、しっかり根を張れているようでした。この時点で高さは高いもので十三センチほど、(写真のピントぼやけていました)かなりすくすくと成長できているようです。植えてから二週間弱経っているのでそろそろ収穫したほうがいいのか。調べると15~20センチほどでの収穫がベストとあったので、もう少し待ってみたいと思います。カブとサニーレタスもしっかり成長しています。どちらも双葉の間から二枚の小さな葉が出てきていました。この時で2.5センチほど、サニーレタスは2.0センチほどとなっており、確実に成長できているようです。どちらも感覚を開けて成長しているので間引きはいらないと思うので、次のステップはおそらく追肥です。タイミングを正確に調べてゆっくりやっていきたいと思います。

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 今回の観察はここまでにしたいと思います。豆苗の成長思った以上に速く、目を離すことができない状況ですが、収穫を楽しみにしながら観察を続けていきます。来週も頑張ってレポート書きます!

コメント

宗形さんこんにちは

DSC_1214.JPG これはイービーンズのおっぺしゃんにあったもので、麺無しのラーメンとは、どこの太陽神かと思いますね!

 さて記事では先ずゴロゴロダラダラの話ですが、学生時代はそれがいい、というかそういう時間が必要です。私も娘が学生時代には「ゴロゴロする時間も大事だからバイトはするな。代わりに仕送り無制限」と言ってやったものです。

 報告の植物を見てみますと、おおむね順調のようです。レタスとコカブの株が混ざってしまったかもしれないのは......若干の痛手ですね。しかし、さすがに子葉の形は違いますから本当に間違ってしまうことは少ないでしょう。子葉から本葉が出てくれば完全に見分けがつきますので、その時点で間引きすればいいと思います。

 種子の殻についての話ですが、確かに植物種によっては殻が残りやすいものもありますね。単なる殻の硬さによるものなのか、保護といった意味があるのかは分かりません。ともあれ、観察してそういった「気付き」「疑問」を持つことは素晴らしいと思います。

 記事の書き方について全受講生に言うのですが、「日照・温度などの栽培条件」を明示して、「播種からの日数」を添付し、「植物種ごと」に書いて下さい。そして植物の大きさだけではなく、土の乾きやすさやなんかを書けばいっそういいですね。そうすれば日記調ではなく実験の書き方に似てきます。もちろん仮説や検証、グラフ化をする本式の実験ではありませんが、そのテイストに近付けるという意味です。そして次年度以降の受講生の参考になります(この記事は次年以降もずっと残ります)。

 さて個別に見てみますと、レタスやコカブの移動は時期を逃さずにやれたようです。まあ鉢の土の量は適切、湿り具合もいいでしょう。ただしこれ以降は水のやり過ぎに注意し、土の表面がわずか乾いたら水をやる、つまり5日ごとぐらいにして下さい。常にこのくらい湿っていると少しの日照不足でもたちまち徒長します。

 そしていったん徒長したらリカバーが大変です。今の時期はとにかく屋外に置いて日照を確保して下さい。理想的には日中4時間は直射日光に当てるべきです。

 間引きは確かにもう少し後ですね。追肥もまだ先であり、土には肥料分がまだ残っています。

 トウミョウについて、遮光はしなかったのでしょうか? スプラウトというよりはしっかり成長しているように見えます。スプラウトは最初の数日完全に遮光し、収穫前だけ光を当てて緑にしたら収穫するものです。まあ、カイワレと違ってトウミョウは伸びがいいので、ラフでも収穫できるようになりますが...... ただしこの状態で大きくなってしまうと繊維分が増え、スプラウトとしては味が悪くなります。葉ががっちりする前、今直ぐにでも収穫して、食べてしまった方がいいですね。料理方法、そして食レポはお任せします。

 そして、カイワレなどでしたら一度収穫すればもう「芽がない」ですのでそれっきりです。しかしトウミョウに限っていえば「収穫しても下の方に芽が残っている」ので、またそこから芽が出て二度目の収穫ができます。そういう理由があるのです。記事中にもあるように葉が下にもある、必然的に芽も下にあります。

 さあ、できれば二回目の収穫までいきましょう。そのためには種子や水を腐らせてはいけません。写真で見るより水を減らし気味にして、しかも一度洗い流した方がいいですね。根が充分張っていますから洗う時に種子が取れることはないと思います。

 さあ、次記事もお待ちします。

ラボスタッフ・オガタ