お久しぶりです 経過と反省、そしてこれから......(文:恵利一花)
2022年11月12日 (土)

オガタさん、渡辺先生、コメントありがとうございました。
確かに、関西での「来ない」にはかなりのバリエーションがあり、「こーへん」「けーへん」「きーひん」の他に、「来ん(こん)」もよく聞く気がします。
あらためて考えてみると面白いもので、例えば京都では「行かない」は「行かへん」、「行けない」は「行けへん」ですが、大阪で「行けへん」は「行かない」を意味します。じゃあ「行けない」時は何と言うのかというと、「行かれへん」ですね。
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あまりに投稿が遅くなってしまい、「いつの話してんねん!」という感じですが、
反省は後に回して、とにかく現在までの経過を書いていこうと思います。
経過報告
【コカブ】
前回の投稿では、2つのタネを植木鉢に植えたところまでを書いた。
今回は、かなり前の話ではあるが、その続きから。
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14日に根が出てきたため、植木鉢へ植え替え。その4日後、18日に芽が出る。
10月21日(タネ植えから1週間、発芽から3日)
少々見づらいのでアップに......
きれいな双葉が、土から顔をのぞかせている。イメージしたまんまの双子葉植物の子葉、といった感じである。
しかし、今までに小学校などで育てたことのあるヒマワリやマリーゴールドの子葉とは、まったく形が異なっている。本葉だけでなく子葉にも、種によって違いがあるのだろう。
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前回、タネはたくさん植えておいて、後から間引きをするのがいいとアドバイスをいただいたため、タネを5個追加することにした。
翌日の朝には早くも根が
初回のタネと同じ条件にしたつもりだったが、初回に比べて根が出てくるのが非常に早かった。
考えられる環境の違いとしては、「初回は、シャーレにタネを入れて水をやってから、アルミホイルで覆うまでに1時間ほど時間がかかり(調べていたため)、その間ライトの光を浴びていた。追加分はその過程がスムーズで、ほとんど光は浴びなかった」ことくらいであろうか。
「嫌光性」というくらいだから、そんな短時間の光にも影響を受けてしまうのかもしれない。
翌日の朝にはニョキッと根を出していた5つのタネを、迅速に植木鉢へ。
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しかし......
1週間待っても、この5つのタネは芽を出さなかった。
10月27日の様子がこちらである。
今育っている2つは、植木鉢に移してから4日後には芽を出していたが、そのわきから新しい芽が出てくる気配はなく......
結果からいうと、この文章を執筆している今日(11月12日)に至るまで芽は出ていない。そしておそらく今後も、その芽を拝むことはないのだろう。
初回分の2つは何の問題もなく発芽しただけに、困惑は大きかった。原因については、後ほどまとめて考察したいと思う。なんせあまりに、分からないこととと後悔が多いのである。ごめんなさい、小さきものたち......。
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気を取り直して、順調に育っている2つの様子を詳しく見てみる。
上の写真(10月27日、発芽から9日)から分かるように、高さは1㎝ほど。もう少し寄って撮った写真がこちら。
輪郭がギザギザとしていて、私たちの良く知っているカブの葉の形に近い。
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11月8日(発芽から3週間)
本葉が育ってきた2株は、このような感じ。高さは2センチを超えるほどになった。
下の葉と重ならない方向に交互に生えてくるのは
日光にあたる面積を増やすためだろうか
(植物の成長を表したい時に、"どの部分を測ればいいのか"が分からず迷っている。カブは特に、上に上にと伸びていく植物ではないので。今の成長の仕方を見ていると、1枚の葉の大きさであるとか、枚数、横への広がりを比較に使った方が適切な気する)
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そして、本日11月12日(発芽から25日)の様子
中央の部分(何と呼べばいいのか。茎?)から、次の葉が生え始めている。
子葉も初めての本葉も、2枚の対がが同時に生えてくる形だったが、これってずっとそうなんだっけ?と小学生時代の記憶をたどっている。次の葉が成長するのが楽しみだ。
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現在の懸念点は、
- カブは根がメイン(人間にとっては)の野菜だが、土の下のものの成長をどのように見ればいいのだろうか。
- 結局2株だけが残る形になってしまったが、今からでも追加を試みた方がいいのだろうか。
- だいぶ育ってきたので、世話の方向性も変わりそう。
など。
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【イタリアンパセリ】
前回の投稿では、「コカブとは異なり、なかなか根が出てこず......」というところまでを書いていた。
今回はその続きから。
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10月18日(タネをシャーレに入れて水をやり始めてから、1週間)
ようやく根が出た。
斜めからの写真にしたが、これでも見えない)
シャーレに入れてから1週間、いつ見ても何の変哲もなかったため、正直もうだめかと思っていた。
部屋の中で水に浸すというシンプルな過程だけで、何かヘマをすることがあるだろうか。ちゃんと明るいところに置いているし......と思い悩んでいたが、1週間後にふと見ると、透明の根がタネを割ってのぞいていた。そういえば、と思いタネの袋の裏の説明書きを読むと、「発芽には2週間ほどかかる」との表記。もともと、発芽までにある程度の時間を要する植物だったようだ。不安がる前に、説明書きははじめにちゃんと読んでおくべきである。
そして植木鉢へ。
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しかし、待てども待てども、芽が出ず。
安心もつかの間。そして追加のコカブと同様に、現在までその子葉を拝むことはできていない。
いまだショックから立ち直れていないが、考察や反省は次回の投稿(中間発表)に向けてまとめたいと思っている。
そして、反省......
プレビューを開いた際、この記事の日付表示が「10月24日」になっていることに気が付きました。
初回編集日が10月24日。つまり3週間近くも、この編集画面を開いては完成までたどり着けずに閉じて、を繰り返していたということになります。冒頭の「関西弁は~」の文章も、3週間前に書いたもの。来年度以降にこの授業を受ける人たちが、この記事を読むのだと思うとお恥ずかしい限りです。
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確かに、この1か月は忙しかった。何度徹夜したか分からないし、自室は、テレビを呼べそうな立派なゴミ屋敷になってしまった(これは別に忙しさのせいではないかもしれない)。しかし、このくらいの短い文章を書いて投稿する時間も無かったかと聞かれれば、それは否。
すべての非は、私の「コツコツと」を面倒くさがる悪癖にあります。
夜を徹して大きなことをやり遂げるのは得意なのですが、このひと月は、夜を徹してやらなければならない案件があまりに多かった。そのため、1日に一度しか徹夜はできない中で、この文章の執筆にあてる「一夜」を今に至るまで見つけられなかった。言い方を変えれば、他の課題やタスクと違って「〆切が無いこと」に甘えていたということでもあります。
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とりあえずは、数日後の中間発表。
そしてその後も、日記感覚でいいから、コンスタントに記事を投稿し続けること!
この場を借りて決意表明をさせていただきます(先生方に言質を"とってもらう"ことで、それが自分の中で〆切となるため)。
後回しに後回しに、とすることで書くことがどんどんと増えていき、投稿のハードルもどんどんと上がっていくのだということは、今回で痛いほど身に沁みました。現在の、履修を放棄したと捉えられても仕方のない投稿回数を挽回するには、相応の努力が必要。
あとはそれに加えて、当たり前ですが、こまめに投稿した方が、的確なアドバイスがもらえる。この植物を育てたいという気持ちがあるのなら、どう考えても、一人で悩むよりずっといい。それがこの授業形態のいいところなんだから......。
などの反省を踏まえ、3週間分の負債をとりあえずゼロにできたことで心を一新、身を引き締めて頑張っていきたい所存です。
コメント
文学部 恵利さん
育種の渡辺です。1ヶ月ぶりの投稿。渡辺は愛媛・今治ですが、「なかなか来んのー」。というような気がします。記事にも書いてあったように、定期的に問題化していることを記事にすることでこちらから返事をできます。また、どうしても「先送り」しがちでありありますが、それをどやって〆切前に早め早めに投稿するか、そんな習慣を身につける、残りの受講期間にして下さい。
カブは2つなのはこれを大事にすることですね。追加の播種は今からではかなり難しいと思います。地下部を監査するために、先達もいろいろとみています。そんなことを参考にして下さい。葉っぱの生長の様子を観察するのも楽しいものです。
中間発表ができる期間は決まっています。その期間にしっかりまとめて下さい。また、中間発表までにまだ時間があります。しっかり普段の記事をuploadして下さい。
わたなべ 拝
恵利さんこんにちは
いやあ、関西言葉の話は面白いですね! というか、その文章の書き方がとてもスムースで興味を惹かれるもので、大変上手です。
言葉といえば仏検を受けられるのでしょうか。
仏語はかなり特殊な言語で、何しろ母音がめちゃくちゃに多いですので発音が面倒そうです。こんなに母音の数が多いのは他に英語くらいではないでしょうか。ちなみにですが、世界的に考えると、母音の数が5あるいは7くらいが大勢を占めます。中にはアラビア語の3つ、アブハジア語に至っては2つだけです。日本語はその意味でとてもメジャーな部類ですね。ま、もちろん子音に関してはチェコ語の「ジュ」の例を出すまでもなく、日本語は極端に少なく、簡単な部類に入ります。
こんな話をすると長くなってしまうのですが、一般的に英語が世界的に「普通」だと思われがちなんですが、実際はかなり特殊な言語です。先の母音の話の他にも、英語には「格変化」「性別」がほとんど失われています。これは欧米言語の中では極めて珍しいものです。その点で他の話者からすれば学びやすいといえばそうなんですが...... 情報量としては少なくなってしまいます。そこでどうなっているか。英語では「語順」なるものが情報量を補っています。だから語順に厳しいんですね。実は欧米の他の言語では語順に厳しくありません。そういえば他に格変化を失っている言語といえばブルガリア語があるんですが、こちらは「後置詞」でそれを補っていたりします。
ちなみにそれと関連して言うのですが、「欧米では主語をきちんと言うので主張がはっきりしている」とかまことしやかに言われがちですが、実は嘘です。主語を省略できる言語の方がはるかに多くなっています。
まあ、文学部であれば学年が上がれば、そういったことも習うのでしょう。いや、ソシュール言語学とかのもっと高尚なものも...... 言語は面白いです。父を「ママ」、母を「デダ」というグルジア語はご愛敬として、受動態が存在しないハンガリー語なんかも凄いですね。
もう少し余談を続けると日本語は「四拍子」の言語ですね。俳句や短歌、休符を入れるとみな四拍子です。(現代短歌の「崩し」はあたかもシンコペーションのようなものでしょうか。もう一つ言うと、日本語の歌の曲は、一拍目から歌詞が来る「強起」が多いという音楽学的な特徴がありますね)
そして日本語ではこの拍の間に音素が2つ入るわけです。当たり前のようですがここが特徴です。日本語は他の言語よりも音素の種類が少なく、その分、脳の処理能力に余裕があります。そこで、一拍に二の音素を入れ込むことによって情報処理を早めています。これは何かに似ていますね! そう、「命令を単純化、命令長さを固定した」RISCコンピューターではないでしょうか! これの意味を知らなければ誰かに聞いて下さい。コンピューター処理の中でも先進的なものです。あえて細かいところを無視して言いますが、今、普通のインテルパソコンに比べてアップルシリコンパソコンが性能優位を獲得しつつありますが、それは根っこにこの先進性があるためです。
私が何を言いたいのか。それは学問を横断すると面白いことが見えてくる、ことです。一例として、「言語学」、「音楽」、「情報処理学」を横断すれば上記のようなことを考えることもできるでしょう(更には「医学」のウェルニッケ中枢とかウェーバーの法則なんかを加味すればもっと面白いかもしれません)。学生さんには是非「広く、いくつもの学問」を知ってほしいと思います。この展開ゼミが学部横断なのもそこに意味があり、むしろ文系の人に受講してもらうは嬉しいですね。
さてここでようやく記事の内容に入ります(今さら感が強い)。
コカブの播種は順当ですね。根が出るまでの時間の違い、子葉が出るか出ないか、その原因は確定できません。可能性として吸水・根が出るフェイズの最適温度、子葉を伸ばす最適温度の違いがあるのだと想像しますが、分かりません。まあ、恵利さんが「嫌光性」に着目して考察していること自体は素晴らしいと思います。
植物の成長と計測法、ここの着眼点もいいものです。実は正解はありません。農業的には、葉の数、背丈、幾つかの指標があり、それは作物ごとに最適なものを選んでいます。最も正確なのは重量かもしれませんが、それは引っこ抜いて計測したら可能かもしれませんが事実上不可能です。おまけに言うと同じ作物でも生育温度などの条件が違うと形態を変えることも多く、よってこの指標が正確、というものは存在しません。むろん一般的に多く使われるものは存在しますが(キュウリやメロンは「葉の数」、イネは「背丈」とか)。
むしろ農業的には指標として「積算温度」なんかが使われます。これは日照や水などの条件がほぼ適正であることを前提として、生育に対する最大要因である温度で生育を表します。例えば積算温度〇〇度で一回目の追肥、などと表記します。
コカブの生育環境について、日照はそこそこ良さそうです。水やりも画像を見る限り良さそうです。ただし、具体的なところは分かりませんので、おおよその日照時間や水やり間隔を教えて下さい。
さて質問に対する答えなんですが、コカブの本葉の生え方は「対生」ですね。こういったことは植物種ごとに生存戦略の最適解が選ばれています。
コカブの食用部分、つまり土の下は計測できません。葉がしっかり育てば、いずれそこもできてくる生育フェイズに入るでしょう。また、株数は二株で行って下さい。間引き株を食べる楽しみは無くなってしまいますが。追加してこれから播いても......難しいと思います。
イタリアンパセリは発芽が遅いですね。他にもニンジンなどセリ科野菜は、総じて初期生育が遅いものです。しかしまあこれほど遅いとは私も知りませんでした。こうなれば「水を切らさず」「子葉が見えるまでは敢えて室外ではなく温かい室内に置いて」、発芽を促進するべきでしょうか。頑張りましょう。
最後に投稿間隔...... う~ん、徹夜何回もしている方になかなかせっつき難いですね。
本当、若い時には無理ができるものだと分かってはいるのですが、もはや徹夜不可能な年齢の者からすれば凄いの一言です。
ラボスタッフ・オガタ