東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

気になることいろいろ...(医:大和田共笑)

2022年12月19日 (月)

この写真は仙台毎年恒例光のページェントです。生まれてからずっと近くに住んでいるので、感動は薄めですがなんとなく毎年写真を撮ってしまいます。今年から仙台に来た人は、どう思うのかが気になります。ここ最近は、雪が降り始めるなど外が冷え込んできています。特に朝は、冷えて布団から出るのが辛いです...。植物たちはずっと外で過ごしているので、寒そうで心配です。中間発表も終わり、後半戦に突入してしまいました。今回は、中間発表では植物自体の観察ができなかったので、ブロッコリーとコカブについて観察していきたいと思います。

ブロッコリーの観察

11月30日(50日目)  

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12月2日(52日目)

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12月5日(55日目)

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前回の投稿からずいぶん大きくなりました。12月5日時点では、ブロッコリーの葉は一番大きいもので5cmほどです。少し前に、他の人と比べて少し成長が遅いと感じ、水のやり方を変え始めました。以前は、1日1回そこまで多くない量をあげていたのを、ここしばらくは3~4日に1回鉢の中が十分湿らせるようにしています。水やりをこのように変えたのは、他の人と比べた時に植物自体の安定感が欠けていることが一番問題だと思ったからです。以前までの私の水やりだと、上部にしか水がないため根が下まで伸びようとしなかったのではないかと思います。水やりを変えてから、茎も太くな理、水やりの時にも根がしっかり下まで張っているように感じます。ブロッコリーの葉は、濁っている緑色で、葉脈はコカブに比べるとあまりはっきりは見えません。葉の形は楕円形っぽく、ギザギザとしたシルエットをしています。内側からも小さな葉が出てきておりこれからの成長が楽しみです。上の3枚の写真を見てもらうとよく分かるのですが、50日目と55日目に比べて、52日目は元気がないように見えます。コカブもたまに同じような時があるのですが、ここまで顕著ではないので、特に心配です。

コカブの観察

11月30日(50日目)

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12月2日(52日目)

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12月5日(55日目)

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続いて、コカブの観察をしていきたいと思います。ブロッコリーよりも、比較的元気に育ってきました。水やりは、上記の方法に変更しました。ブロッコリー同様、葉や茎が丈夫になったように感じます。葉は、大きいもので7cmほどに成長し、縦長な形の葉っぱで葉脈もはっきりしています。色が、とても鮮やかで綺麗です。今後の成長に関しては、かぶは根菜なので、葉や茎がこれ以上上に伸びないのか、根がメインであることに関係なく伸びていくのかが気になるところです。

まとめ

今回の記事では、見出しの文字に色をつけたり、植物の成長何日目かを記録するなど前回の記事と変化をつけてみました。次回も少しづつ工夫を増やしていきたいです。この2種類の植物で気になることは、鉢の大きさに対してどちらも苗の数が多く、距離も近いためどう間引きするかについてです。やり方もあまりよくわかっていないので、他の受講生の投稿を参考にしてみたいと思います。また、先生の投稿にあった風、雪、気温等の対策について考えたいと思います。

コメント

医学部 大和田さん

育種の渡辺です。1ヶ月ぶりの記事ですね。ブロッコリー、カブのいずれも、12/2の写真で見る限り、萎れ気味ですね。萎凋点を超えてないので、水やりで回復しているようですが、毎日観察して、こうした萎れがないようにしてください。水やりについては、他の受講生にも書いていますが、表面が乾いてきたら、下から水が抜けるくらいに水やりをすると言うこと。また、根が伸長できる範囲は、土の体積分。なので、土が残っていれば、子葉が展開しているところの下が隠れるくらいに土を足すのがよいかと思います。同様に、他の受講生もどのタイミングでどれを間引くのかということは同じように悩んでいます。基本は小さいものから、植物全体に太陽光が当たるように。ということです。トライしてみて下さい。他の受講生の記事も参考にしながら。

今日は12/20です。ほぼ2週間前の植物体ですね。次回以降、投稿されるときの現状を報告下さい。もちろん、それ以前との比較は問題ありません。その方が理解が進むと思いますし。基本、週に1回の講義と同じペースでの投稿を期待します。それ以外については、ラボスタッフ・オガタさんが水曜日にコメント予定です。それまでお待ち下さい。


わたなべしるす



大和田さんこんにちは

 ページェントの季節になりましたね...... 規模が年々小さくなっている気がしますが、仙台の季節の風物詩としてもはや定着しました。やはり継続というのは意義があります。

 ページェントは色が単一で地味といえば地味、でもそこがいいのでしょう。近年、LEDが普及してから、その高寿命・低消費電力のためにイルミネーションのハードルが一気に下がりました。そのため沢山の街で冬のイルミネーションイベントが開かれています。そこでたいがいの街では色とりどりに飾っていますね。LEDは三元色を揃えさえすればどんな色でも作れますし、時間で色を変えることも全然容易です。そこでたぶんクリエーターの人々が考えて色の配分をしているのでしょう。しかしそういった多色使いのイルミネーションがほとんどの中、逆に仙台が単色で勝負しているのも貴重だと思います。

 私もこういったイルミネーションを見るのが好きで、先日は小岩井牧場に行ったり、山形寒河江に行ったりしています。人が照明に釣られるのは本能なのでしょうか? イカ釣り漁船のデカい照明に釣られるイカの気持ちがよく分かります。

 ああ、そういえば光といえば、理系の学生ならば知っておくべき事柄が幾つかあります。一つは輝度と明度の違いです。もう一つはウィーンの変位則、最後は黒体放射の法則ですね。それぞれをここで説明しませんが、日常生活において「使える」法則でもあります。

 あ、それともう一つだけ、紫外線の波長や区分けも知っておいたほうがいいでしょう。日焼け止め化粧品の表示のみならず、為害性とか殺菌性などにも紫外線は関わりますから。

 はてさて、記事内容に移ります。

 今回栽培する植物は冬越しが大丈夫なものばかりです。なので絶対的な凍死はありません。寒がっているのはそうなのですが、きちんと植物内部では対処しています。こう書いたのは、例年の受講生で、なぜか夜だけ室内に入れて温めたりとか(植物は夜間に高温だとかえってエネルギーを使い果たしてしまうので、ダメ)、毛布でくるむとか(植物は動物ではなく、熱を出さないので温度を保つには役に立たない)する人が出てくるからです。なぜかこういう注意をしていても、理屈を書いていても、自分の感覚優先でやってしまう人が出てくるのは不思議です。

 まあ寒くなると成長自体は衰えますので、収穫に漕ぎつけられるかどうかという意味では寒さは大敵ともいえます。栽培開始がセメスターの関係で適期よりだいぶ後ろにズレてしまうのが大元の原因ではありますが。

 気をつけるべきは寒さそのものよりも、付随する事柄です。仙台の冬の乾燥と強風に気をつけなくてはいけません。うっかり乾燥させて萎れさせてもいけませんし、強風で株が倒されたり、あるいは鉢ごと倒されたらアウトです。また、逆に頻繁に水を与えすぎて土が凍りつくと根が浮き上がってしまいます。

 列挙すればそういった注意事項になるわけですが、塩梅が難しいですね。受講生各人の栽培環境や生育状況に合わせてお話ししなくてはならないのですが...... 下手なコメントによって逆効果になってもいけないので......

 ともあれ基本は基本で守るべきですね。

 例えば水やりについて、「土がわずか乾いたのを見て、たっぷりと鉢底から水が出るのを確認できるまで与える」というのが絶対的です。最初の時間に最重要事項として教えた通りです。

 結果として水やりは5日に1回くらいなものになるでしょう。またこれを実行するためには鉢受けが必要なのも理解できると思います。こういった水やり方法でなければいけない理由は沢山あります。むろん、気付かれた通り、「鉢内部まで根を逝かせる、つまり鉢土表面だけ湿っていれば根が張るわけがない」というのが最大理由です。

 さて他の栽培ポイントとして、教授が書かれている通り、間引きの時期です。写真では混みすぎなので、3株くらいにしてはどうでしょうか。最終的には1、2株にするのですが。もちろん日光を巡っての競合を避けるためなので、それを考えながら順次進めていって下さい。基本は大きい物を残すということです。しかしそれだけではなく、今後の成長をイメージしながら、あまり近寄ったものを残さない、しかし別に均等の距離にしなければならないということはなく...... なかなか伝えにくいですね。う~ん、やってみてまた記事を上げて下さい。

 また追肥の時期でもあります。

 ただし...... 多過ぎる追肥の失敗もありますし、更にいえば水管理が不適切だと追肥で失敗しやすいものです。他受講生のやりようを調べながら慎重に与えて下さい。

 間引きと追肥はブロッコリーとコカブ共通です。生育自体はそんなに悪くないので、ここで失敗したらもったいないですね。

 さて記事内容では植物体の観察も幾つかのポイントで書かれています。よく見てると褒めてあげたいですね。葉の色だけでなく葉脈、これも植物それぞれの特徴を示すものです。

 関係ないですが、私は野菜や草花について当たり前ですが普通より詳しく、特に花関係は品種名までたいがい分かります。ところが......樹木についてはさっぱり分かりません。葉脈とかで区別できるのでしょうが......ナラとクヌギ、ブナの違いが分からないほどです。まあ、興味・関心があるか無しかの違いなんですね。

 仙台市出身ということで帰省時の心配がないのは大きなアドバンテージです。むろん旅行などで家を空けることはあるでしょうが、3日程度なら特別な注意事項はありません。充分に水をやっておく程度です。大寒波がやってきそうなら問題ですが、今のところ予報ではそこまでではなさそうです。仙台で-2℃くらいは普通です(仙台が最も寒いのは2月上旬、その時には最低温度-5℃くらいでしょうか)。

 地元の大学を選んだのは、せっかく別の土地に行って別の文化を感じるチャンスだったのに、それを逃したという意味では微妙ですね。しかし私自身のことを鑑みても地元の大学に行ってますから偉そうなことは言えません。教授は京大に行ってみたかったそうですが...... 私はむしろ筑波大や信州大に憧れていましたんですけれども。

 次記事もコンスタントに続いていくことを期待しています。

DSC_0052.JPG いや本当にカレーが飲み物だった......

ラボスタッフ・オガタ