東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業))

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2017.08.16

第3回講義の補足資料


みなさん。寒く短い夏休みも終わりがけになってきましたが、体調は大丈夫でしょうか。

7月22日(土)に開催された第3回講義での、中村教博教授による「磁石、隕石と原始惑星系円盤」に関係して、下記の質問についての参考資料が先生より提供されましたのでお知らせします。


最初は、太陽活動と黒点についてです。
太陽活動(黒点と磁場)の予測研究についての最新の研究が京大のグループで行われていましたので、下記のサイトを紹介しておきます。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2017/170707_2.html
このサイトの中で、資料のpdfファイルが紹介されているので、HPからダウンロード出来ます。
資料の中で紹介されているように、太陽表面から大量のプラズマが噴出する爆発現象の一つであるフィラメント噴出に関する研究で、地上からの観測で太陽表面のプラズマの上下動を精度よく観測できたという成果です。

 

また、地球の核の流れ場について「なぜ自転と反対方向なのか」という質問がありました。地球核内部の流体現象について、理解しにくい点があると思いますが、参考として数研出版から出ている資料ファイルがありましたのでお知らせします。下記からダウンロード出来るようですので、ご参考下さい。

https://www.chart.co.jp/subject/rika/scnet/28/Sc28-4.pdf
書いている内容をすぐ理解するのは難しいかもしれませんが、自分でも調べてみて下さい。


このなかで、あれ?と思うのは、「ダイナモ」と「コリオリ力(りょく)」でしょうか。
「ダイナモ」は、例えば永久磁石と電池を使ってモータを作る実験をしたことがあればなんとなく理解できるでしょう。


「コリオリ力(こりおりりょくです。蚊じゃないよ。)」は高校では習わないと思いますが、大学の物理ですぐに出てくるキーワードです。地球が自転しているので、その上に生活している私達が感じる見かけの力です。


地球内部の核の中でも高気圧渦と低気圧渦がぐるぐる回転しているようですね。
よく、台風は北半球では反時計回りの渦になるという話が天気予報で解説されてますが、その原因がコリオリ力です。台風のように低気圧渦は反時計回りですが、高気圧の周りにも渦ができて、これは時計回りです。実は、今年の夏、東北地方で雨や寒い日が多いのは東北の東側に高気圧が停滞しているためです。この高気圧のまわりに時計回りの流れが生じ、高気圧の南側を回ってくる風が親潮など寒流の寒い湿った空気を仙台や東北沿岸に流れ込ませるため、長い雨が続いているという状況です。(「やませ」と呼んだりしますね。)


では、低気圧渦は台風のように渦度を増して発達することがありますが、高気圧渦はなぜ地表では台風のように発達しないのでしょうか?これは難しいかも。

(安藤記す)

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