東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

お久しぶりです。豆苗。(農:平岩愛彩)

2016年12月29日 (木)

 お久しぶりです。農学部の平岩愛彩です。12月に入り、部活、バイト、部活...と目まぐるしく日々は過ぎていき、気が付けば私は風邪をひいてしましました。今年のクリスマスは一人寂しくゲホゲホ言いながら家で大人しくしていました。そんなこんなで久しぶりの投稿となってしまい、野菜たちの様子も随分と変わりました。そこで今回はまず豆苗から、紹介していきたいと思います。

 

 20161229.hiraiwa1 これが、現在の豆苗です(12/27 13:05撮影)。大きいもので30㎝以上。ですが、20日前で既に25㎝程度だったので、思っていたよりも伸びなかったなぁというのが私の感想です。あ、豆苗ですが、実は収穫するのを止めました。食べたい、という気持ちはありましたが、それ以上にこの先どのように生長していくのか見たいという気持ちが強かったからです。食レポは他の受講生の方々の記事を参考にするとして、私は気の済むまで育ててみることにしました。

 そのまま生長を見つつ、水は根が全て浸るまで2日に1度ペースで与えました。たまに忘れてしまってくたっとさせてしまった時もありましたが、慌てて水をあげると次の日には回復していました。また、背丈が大きくなるにつれて真っ直ぐではなく好き放題に多方面に伸びるようになりました。なので、割り箸を2膳用意し、1膳はそのまま1本ずつ端に差して、もう1膳はつなげて長くしてから差して計3本の支柱を作ってみました。巻き付くことを期待しましたが、豆苗たちにどうやらその気はないらしく、現在支柱のことは無視して伸びています。また、前回の投稿で載せた写真と比べてみると、現在のほうが圧倒的に密度が高いことが分かります。豆苗密度が高いというか...。林が森になった感じです。種子の数は変わっていないはずなのにどうしてでしょうか。前回はまだ芽を出していない種子があったのでしょうか。

 では、根も見てみましょう(12/27 13:08撮影)。

20161229.hiraiwa2上の写真にある通り、根の厚さは約3㎝。20日前と比べると、倍近くの厚さになりました。水をいれていても明らかに入れる量が多くなって、また2日もすれば入れた水はだいたいなくなっているのでよく吸っているなぁと感じています(蒸発ももちろんありますが)。根がどんどん伸びているので、根に埋もれてしまった種子もあります。どこから見てもぎっしり詰まっているという感じです。また、ただ自由奔放にそれぞれが根を伸ばしているのではなくて、みんなでぐるぐると輪を作るように伸ばしているように見えました。

20161229.hiraiwa3種子周辺をアップにして写真を撮ってみました。種子一つに対して2方向に茎と根が生えているのは変わりません。種子のすぐ近くから葉が生えているのが気になります。また、コマツナや吹立菜だったら種子は跡形もなく消えてしまうのですが、豆苗では相変わらず存在感を示しています。1㎝程の種子の中に30㎝もの体と何㎝かわからない根を生やし、それらを維持、生長させるだけの栄養も入っているなんてどうなっているのでしょう。今肥料は入れていないので根から得られる養分はほとんどないとして、光合成と種子の養分、どれくらいの割合で成り立っているのでしょう。今暗闇で育てたら栄養源がなくなるので枯れてしまうのでしょうか。

201612294何となく見ていて種子が小さくなった気がしたので、実際に測ってみました。測れる限りで測って、だいたい5~7㎜程度でした。栽培開始時が大きいもので10㎜、小さいもので7㎜だったので、若干小さくなったことが分かります。やはりこれだけ生長させたのですから中身が減って萎んでしまうのも納得です。それにしても、水だけでよくここまで生長したなぁと感心してしまします。私も光合成ができたらいいのに。

 次に上からの写真(12/27 13:06撮影)です。

20161229.hiraiwa5のサムネイル画像

水やりを忘れてしまったこともあり、枯れかけている葉っぱもありますね...。気になるのは葉の色が黄色くなっている部分があることです。何かの病気か、ただの水分不足か...。ちょっと心配です。支柱効果が得られなかったので、いろんな方面に伸びているのが上から見るとわかると思います。上から見ても豆苗密度が高くなったと感じますね。また、前々から気になっていた細いつるですが、今はこんな感じになっています(12/27 13:07撮影)。

20161229.hiraiwa6

これも伸びました。どの豆苗にも生えています。また、先端だけでなく上から2番目の対になっている葉の間から生えているものもあります。ここで気が付いたことが。コマツナや吹立菜は古い葉の上にどんどん新しい葉が生えてくる、つまり新しく生えてくる葉ほど根から離れていきます。しかし豆苗は根、というか種子から新しく生えてきていて伸びれば伸びるほど古い葉が根から離れていっています。つまり、根に近い方が新しいものなのです。こんなこと、今まで気にしたことがありませんでした。ちょっとした発見です。

20161229.hiraiwa7現在、大きいもので葉の縦の長さは1.7㎝(12/27 13:12撮影)。この古い葉も大きくなるのか、どこまで豆苗は伸びるのか注目してこのまま生長させていこうと思います。

 今、私は実家に帰省しており、帰省前に撮った写真とメモを元に記事を書いています。一番最初に載せた写真は実家で母がやっているカフェのケーキです。帰省中約一週間、野菜たちのお世話は農学部の内野さんにお願いしました。皆さんは年末をいかがお過ごしでしょうか。最近書けなかった分、この年末年始にあとコマツナと吹立菜の記事も書こうと思っています。

 それでは今回はこの辺で失礼致します。

2016.12.29 豆苗51日目(撮影時49日目)

コメント

農学部・平岩さんへ

 遺伝の渡辺でございます。実家に帰省されたのですね。大学1年生なので、帰るとほっとするのではないでしょうか。渡辺くらいになるとというか、いつくらいからだったか忘れましたが、仙台にもどると、ほっとするようになったような。。。院生だったか、助手になった頃でしたが。。。おいしそうなケーキですね。

 前置きが長くなりました。豆苗を使って、おもしろいチャレンジをしていますね。渡辺は生物は詳しくないのですが、農作物のことなら、少しはわかるのですが。。。今の栽培条件。つまり、水を与えている、光を与えていると言うことだと思います。記事の途中に書いてあったように、種子は、確実に小さくなって、栄養がなくなってきています。植物が生長するには、根っこから、ミネラルなどの栄養分を吸収する必要があります。主要必須元素と微量必須元素があります。今は、まだ、それなりに、種子から補給できているのかも知れないですが、そのうち足りなくなります。ミネラル、つまり、金属イオンですが、それらの移動の仕方によって、古い葉っぱで黄化してくる、新しい葉っぱから黄化してくるなど、違いがあったような。。。昔、植物栄養学の時間になったはずなのですが。。。Co, Mo, Cuなどが微量必須元素で、N2, PO4, Kなどが、主要必須元素です。リンはリン酸としてカウントするのが、吸収する時に、リンでなくて、リン酸として、吸収するからだったような。。。

 で、本題はこのまま、継続するのはありだと思いますが、そのためには、液体肥料のようなものを追加しないと、難しくなると思います。気温が低いので、大丈夫な側面はありますが、カビなどが生えてくる危険性も高まります。栄養分がrichになるので。。。その当たりを考えながら、この後の行く末を観察したり、食したり、あるいは、追肥をしたりしてみて下さい。


 わたなべしるす