東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

2*発芽はしたけれど...徒長!(農:岡田和花)

2017年10月16日 (月)

こんにちは。言い訳をします。パソコンの調子が悪く、毎週日曜にアップしようと思っていたのが早速遅れてしまいました。パソコンのアップデート先延ばしにすればよかった...。
あと大変な?ご報告です。前回、ミニニンジンの種を10まいたと報告しましたが、真ん中の種が二つ密着していたようで全部で11粒でした(一番上の写真参照)。細かくて見落としてた...。


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さて、報告が遅くなりましたが茎ブロッコリーが無事にすべて発芽しました。10/7にシャーレにまいて、10/9に発芽です。朝だったのですが気温は19℃で前回調べた発芽適温の10~15℃より少し高めでした。

早速その日のうちに前々からよく土に水を含ませておいた植木鉢(3.5号)に植え替えて、湿らす程度に水をかけました。植木鉢は窓際にセット。寒くなっていくのも考えて下に段ボールと新聞紙、水受けにトレー(スーパーのお肉のパックを取っておいてよく洗ったもの)を敷きました。

また、前回のコメントにシャーレの水が少ないのでは?というお言葉をいただいたのでので、ミニニンジンのシャーレに水を足しました。

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翌日10日の朝、茎ブロッコリーの様子を見てみると、たくさんの根毛が出ていました。一瞬カビ生えたか!?やらかしたか!?と思いましたが、毛のような細かいものがすべて主根から出てきていたのであぁ、根毛...と安心。一日でこんなに変わるものなのですね。

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翌日11日朝、茎ブロッコリーに子葉が!発芽してから子葉展開まで思ったより早かったです。


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一方ミニニンジンは茎ブロッコリーの根毛の日、10日に初めて全11粒のうち2粒から根が出ていました。茎ブロッコリーが種を割るように根が出ていたのに対し、ミニニンジンは種からにょろっと生えてくるような感じで根が出てきていたので、見落としそうでした。上の画像のようにとても見にくい!気が付いてよかった。発芽していたものは茎ブロッコリーと同じように植木鉢(5号)に植え替えました。またこの日もその次の日も続けてミニニンジンは発芽し、11粒中8粒が無事に発芽しました。

残っているミニニンジンの種はなぜ発芽しないのでしょうか。ほかの種と環境はほとんどすべて同じなのに...。発芽しないで残っている種は、発芽した種よりも丸みがあるような気がします。発芽した種のが細長い形というかなんというか。もう発芽してしまったものなので確実な比較はできませんが...。とはいえ、ミニニンジンの種袋に書いてあった発芽率は75%以上とのことでしたので、まぁ文句はないです。


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そして12日、ミニニンジンの芽が観察されました。5mmほどでしたが緑色。まだ葉が分かれてなくてぱっと見は単子葉類のようです。

(写真の上の水平線は間違って挿入しました。消し方がわからなかったです...。)

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そして14日に最初の芽が2cmほどになり、双葉が観察されました。茎ブロッコリーとは違い細長くシュッとしています。


二種類とも、天気も悪く湿度が高かったので発芽して鉢に移植してからは水やりは一回もしていません。双葉も出たし、土の表面もずっとしっとりしているし。

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で、茎ブロッコリーなのですが...。
双葉が出てからぐんぐん伸びて、今は5cmほどの高さに。気が付いたら思っていたより徒長してしまっています。この原因として考えられるのが
①水のやりすぎ
②日照不足
なのですが...。
①は微妙です。水をやってないとはいえ土が湿った状態が続いています。乾燥のため外に出したほうがいいのでしょうか。でも天気悪いし、不意を突かれて雨に降られると嫌ですね。
一番は②ではないかなと...。ほんとに天気が悪い!日中でも電気をつけないと部屋が暗く感じるほどです。明るさ確保はどうするか未定なのですが天気に期待しているだけでは不足しそう...。他の方の徒長関連の記事(例1)(例2)(例3)(ホームページのSEARCH機能からだと探しやすかったです。)やそのコメントを参考にとりあえず早急に土寄せをする予定です。また、ミニニンジンも子葉が開き始めてから気が付きましたが徒長しているようです。こちらも同時に。

そういえば、間引いたら茎ブロッコリーは食べれるのでしょうか。ブロッコリースプラウトはあれど、種にあれだけ農薬がついていると少し抵抗感がありますし、100均で新しい鉢を購入して、土寄せついでに移植して育てるつもりです。というか渡邉さんの記事を見るに、ほんとに早く土寄せしないと...。

いろいろなことがどんどん起こるのでもう少し更新頻度があげられたらいいと思いました。頑張ろう...。

二回目の更新はこのくらいで。

コメント

岡田さんこんにちは。

 きちんと準備されていますね。鉢受けやら防寒やら、考えてそろえたようで感心します。

 画像も見せたいものを上手に拡大していて、見えやすくて助かります。ただ、少し惜しい点としては透明のスケールですので視認性に劣りますね。背景に紙を置くなどすれば解決すると思います。それと、学術的な画像というものは見せたいことを明確にするのです。具体的には生長を見せるのなら真横、葉の広がりを見せるなら真上から、というのが基本になります。そして、スケールは厳密に平行に添えます。

 さて、ブロッコリーはきちんと発芽していますが、他の人もそうかもしれませんが覆土がないですね。根毛は乾燥に大変に弱いので見える状態になるのは栽培的には疑問なのです。覆土はこの場合3mm程度かな、と思います。

 ニンジンは発芽してきてよかったですね。時期的に発芽適温でもあり、上手に発芽させました。いくつか発芽しないのは、これも自然の摂理だと思って下さい。単に種子が未熟だとか死んでいる可能性もありますが、水や温度があっても容易に発芽しないタイプだったのかもしれません。植物の生存戦略上、ばらつきがあるのが必然ですから。

 数日天気が悪かったこともあって他の人と同様にやや徒長しています。もし直射日光がとれる場所があるなら屋外に出して下さい。今は温度より日光が重要です。人間は確かに寒く感じる(夏の気温に体が慣れている)季節ですが、これらの植物はまだまだ屋外で大丈夫です。もしスペースがない、あるいは風で鉢が落ちるのなら室内です。そこでどう光を補強するかは各人腕の見せ所です。

 土寄せについて、これは対症療法であって、大事なことではありますがそれだけで対処はできません。ニンジンはブロッコリーと違い、生長点は割と地際に近いです。土寄せする際はこの生長点を土で隠してしまうと極端に生育が悪くなります。そこだけ気をつけて下さい。

 水やりは気をつけておられるようです。そんなに植物は小さいうちは水を吸いませんので、数日に一回で充分です。肥料も一ヶ月は与えないで下さい。

 間引いた(何か可哀想でしたら「卒業」とでも言いましょうか)ものはもちろん食べられます。しかし、種子消毒の薬がコーティングされているのは、確かにダメですね。種まきから3週間程度で薬は分解されると思いますが。

 植え替えするなら、慎重にやりましょう。意外に根は下に長く伸びていますよ。他の人で鉢を倒してる人がいて、根を観察しているようですから参考にして下さい。

 それでは、愛知県から来られたということで仙台の秋の風物(芋煮会など)を楽しんで下さい。

 ラボスタッフ・オガタ