東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

ミニハクサイをごっそり移植(教:井上千晴)

2017年11月15日 (水)

こんにちは。井上です。

山形のラ・フランスは香りが素晴らしいですよ!是非一度お試しください!


今回は、ミニハクサイの移植を行いましたので、それについて詳しくご報告致します。ミニハクサイ達はずっとその時を待ちわびていたはずです。

20171114005939-720143e90562782326e34646558948085a89b7d3.jpg植木鉢は見るからに窮屈です。これ以上養分を分け合って生長することは困難ですし、ミニハクサイの収穫時の姿を想像してみると、一つの鉢植えに一つの株が適切かと思われます。しかし、どの株も同じくらいの大きさで、折角ここまで育ったのに間引きをして食べてしまうのは何とも忍びない...。全てを生かしておくことはできまいかと移植をすることに決めました。欲たがりですね。

11月13日(月)18℃ 20時 移植開始

用意した容器はこれら4つです。

20171114010841-1838b422a38bb15590b122e830168727315256ba.jpg①新しくいただきました5号鉢、②スナック菓子の容器(高さ13cm、底直径5.8cm、口直径10cm:セブンプレミアム)×2、③フルーツゼリーの容器(高さ7.4cm、口直径10.5cm:tarami)です。特別に専用の鉢を買うのではなく、身の周りにあるもので代用します、比較的高さがあり、口の広いものを選びました。

今回は間引きではなく「移植」ですので、いかに根を傷つけずに移動し、新しい土でまたしっかりと根を張らせることが出来るかがポイントになります。

20171114014107-1057a87a08f87143d6e838c4fba4645705e308a2.jpg株の周りの土を指の付け根ほどの深さからざっくりと掬い取ります。

20171114014402-3e32123207bb780a18159afe218aed1dfdef78d3.jpg根をご覧いただけますでしょうか。小指のあたりに白い根が確認できます。土の外に出ているので、この先が切れてしまったものかもしれませんが、それでもしっかりと根を張っていたこと、少しでも根を残して掬い取ることが出来たことに安心しました。新しい土に軽くのせた後、茎の周りを強く押しこみ、その周りは土をたっぷりと乗せました。手がどろどろになりましたが、ミニハクサイの今後がかかっています。傷つけてしまわないように慎重に移植を進めました。

また、こちらのゼリー容器では、「水栽培」に挑戦します。

20171114014706-988cae9b79a34da5f318458dff7d4aa99006b287.jpg上の方法と同じように株を持ち上げた後、水の中で土を落とします。20171114014943-8398530148233d2a6dea0f9576a0aedcfc78bf5c.jpg根は3.5cmほどです。こうして紙の上にのせてみると、葉のわりに根が細いことに驚きます。この根は水で濡れているために中央に集まってしまいましたが、むしろこの集合体だけが、葉に栄養分を運ぶパイプであることに感心しました。

蓋の中央に丸い穴を開けて、写真のように水を入れました。こちらは横から見たものです。

20171114015449-9b3cef79f81699927f17a426436ce9f7cbfca0cd.jpg水栽培ですと失敗するかもしれませんが、その場合、土の凄さを再発見できるかと思います。できるだけ日光に当て、水を清潔に保ちたいと思います。

20171114015750-6dfd5d01cd7580ef704453a4deedbe96520fcf63.jpg以上、こちらが移植後のミニハクサイです。Aは元の鉢植え、Bは新しく移植したものです。CとDはスナック菓子の容器ですが、移植をする時に株の場所の関係上で2つの移植に質の差がついてしまったために区別をつけました。Cはごそっと移動した一方で、Dは根があまりついてきませんでした。どちらも土で固めましたが、慎重な観察が必要です。今回移植しなかった2つの株は後程いただくつもりです。このまま、育ってくれることを願うばかりです。


コマツナも元気です。

11月13日(月)18℃ 夜20時

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間引き後、追肥を何度か行い、葉は3.5cmになりました。また次回から、コマツナの様子も詳しくお伝えします。


今週末はタイタニックをみようかな。

それでは、また。失礼します。

コメント

井上さんこんにちは。

 山形のラ・フランス、丁度いい頃合いで食べると美味しいものです。西洋ナシは日本ナシと違って石細胞が入っていませんので滑らかですね。そういえば最近新潟でレクチェという西洋ナシが栽培されています。県農業担当者の間で熱いバトルがあるそうです。

 さて、ハクサイは順調に育ち、間引きを兼ねた移植栽培ですか。移植の方法がまたいいですね。手が汚れるのも厭わずよくやっていただきました。各種容器、面白いですね。ありあわせの物を使うのも家庭栽培の面白いところです。ちなみにですが植物によって一株当たり必要な土の量というものがあります。ハクサイはそれほど厳密でないというか途中経過でも食べられますので他の人もどんどん試して下さい。これがイチゴなんかでしたら一株2Lを切る土の量だと極端に生育が悪くなります。

 一応確認しますが水耕以外のものは容器の底に穴を開けたでしょうか。開ける数や大きさは、水が抜けるというよりも空気が流通できるくらいかどうかを考えて下さい。ついでに言うと底から出た水が横方向に外へ出られるというところまで考えなければなりません。

 鉢の種類が変わるとどんなことが考えられるでしょうか。外気温と鉢内温度の差、水の蒸発量、通気量、遮光性などいろいろ想像してみて下さい。また無駄な知識ですけど、お渡しした植木鉢は素焼き鉢という種類で、通常の駄温鉢よりも高温で固く焼いて作っているのもので比較的通気量が少なめです。あまり寒い季節は鉢表面の蒸発が多いと余計冷えてしまって植物に良くないのではないかという判断でそうしてあるのですよ。

 そして早急(さっきゅう)にやってほしいことがあります! 水耕栽培、水面を下げて株元1/3の部分を空中に出して下さい! 根は呼吸するものです。水田のイネなどでは根の中に特別な通気組織を自前で作ってますから水中でも平気なのです。普通の植物は根は空気中の酸素で呼吸しています。水耕栽培ではその呼吸をいかにさせながら水分を吸わせるかが勝負で、いろいろな栽培形式が試されたのです。そんなに大きくない植物では株元だけ空中に出すことで対応できます。大きい植物ではエアバブルが必要だったりします。今の小学生は昔と違いヒアシンスの水栽培を学校ですることがないのでイメージしにくいとは思いますが、そこはググって下さい。

 もう一つ、水耕栽培では植物体の保持が課題になります。土が無いとふらふらしますから。そこも工夫ですよ。

 そして、肥料ですが基本水耕栽培用の肥料を使います。一般店で手に入るものでしたらハイポネックス微粉、ハイポニカくらいしかないです。普通の土用の肥料とは微量要素(マンガンなど、調べて下さい)の有無、pHの違いがあります。より詳しく言えば水溶性か(当たり前のようですが、根からの放出物質に触れて初めて有効化されるタイプもあるのです。また、お渡しした肥料のように鉱物吸着で固形にして溶けにくいものもあります)どうか、そして中でも窒素成分が硝酸かアンモニアか、違いがあります。この辺も語り出したら切りがありません。植物が種類によりどちらを好むか、微生物でどう化学変化するか・・・

 頑張って下さい。水耕栽培用の肥料のスターターは当研究室で用意します。濃度は守って下さい。

 話は関係ないですが、タイタニックですか。それに関して、実際の沈没から数年前に、小説で、タイタンという客船が同じ場所で同じように氷山に衝突して沈んだという筋のものが出版されていたという話ですね。そしてタイタニックから数年後、今度はタイタニアンという船がその同じ日に霧の中突然現れた氷山とニアミスをしています。タイタンというのは一つ目の巨人、海の神ポセイドンを含むオリンポスの神たちと戦った者です。

 それではまた、コマツナ含めアップお待ちしています。

 ラボスタッフ・オガタ