東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

[11] ロマネスコの葉(農:菅原のの)

2017年12月31日 (日)

目次

1.ロマネスコの生長(12/18~12/30)

2.ロマネスコの葉

こんにちは。大晦日ですね、この記事で2017年の書き納めです。今回はロマネスコの生長の様子をお伝えします。毎日見ていて気づくことは小さいことかもしれませんが、写真を見比べてみると確実に大きく生長しているので面白いです。


1.ロマネスコの生長(12/18~12/30)

はじめに全体的な生長についてです。葉の数も多くなっているのですが、新しい葉の大きさがどんどん大きくなっています。元から一番大きかった葉の大きさに追いつきそうです。

12月18日(月) 9:30

きちんと開いている葉の数は5枚で、それぞれの大きさは葉が出てきた順から①7.3cm、②5.9cm、③6.5cm、④5.7cm、⑤3.8cmとなっています。株全体の大きさは15cmほどとなっています。

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12月27日(水) 12:30

きちんと開いている葉の数は5枚で、6枚目もまだ閉じかけていますがほとんど開いています。それぞれの大きさは葉が出てきた順から①7.5cm、②5.9cm、③7.2cm、④6.9cm、⑤5.4cmとなっています。③の葉に関しては、ほとんど①の葉と遜色ない大きさとなりました。株全体の大きさも15cm定規で測ることができないほど大きくなっています。

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12月30日(土) 13:00

きちんと開いている葉の数は6枚で、それぞれの大きさは葉が出てきた順から①7.7cm、②5.9cm、③7.6cm、④7.4cm、⑤5.6cm、⑥4.0cmとなっています。葉の出方が、それぞれの方向に出ていています。他の葉と重ならないように新しい葉がうまく出てきていることが確認できます。また、株全体の大きさがより大きくなっているようです。これは、葉の生長が上へだけでなく、横へも大きくなっているように感じました。これも、葉同士が重ならない工夫なのだと思います。

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ここからは、先端の生長点の部分についてお伝えしていこうと思います。新しい小さい葉がどんどん出てきています。

12月21日(木) 10:00

切れ込みが入ってしまった⑤の葉の大きさは4.6cmです。新しい葉がさらに2枚見えるようになってきました。新しい小さい葉が、きちんと折りたたまれている様子が確認できます。

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12月28日(木) 9:30

一週間後の様子の写真の様子です。切れ込みが入ってしまった⑤の葉の大きさは5.4cmとなりました。新しい葉はさらに小さいものが1枚見えはじめ、3枚見えるようになりました。新しい葉がどんどん出てきています。ロマネスコの可食部もここから出てくるのだと思うのですが、どれくらい葉が出てきたら可食部ができはじめるのか、待ち遠しいです。ゆっくり、待ちたいと思います。

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2.ロマネスコの葉 

12月19日(火) 9:30

以前茎が折れかけてしまい、茎を補強した部分の葉の写真です。他の葉が生長して大きくなっているなか、この葉だけは生長が止まっています。茎が折れかけている、という理由だけでなく、追肥による肥料がうまくできていないのではないかと思いました。以前の記事でも報告した老化葉のように自分の大きさの成長のために栄養を使えない状況にこのロマネスコが置かれているのではないかと感じます。現在、新しい葉がさらに分化しているようなので、成長点でエネルギーを必要としている時期なのだということなのでしょうか。とにかく今は、窒素肥料と水の管理をしっかりしていこうと思います。

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2017年、お世話になりました。うまくいかないことうまくいったこと両方ありますが受講生の皆さんの記事や先生方のコメントから学び、やる気をもらい、なんとか頑張ってきました。2017年はもう終わりですが、2018年になってからも野菜たちには生長してもらい収穫し、最終的にはきちんとおいしくいただきたいと思います。おいしくいただく、これが目標です。次の記事では、ロマネスコの成長のグラフとその考察について記事にしたいと考えています。最終発表の記事もぎりぎりにならないように頑張ります。2018年もどうぞ宜しくお願いいたします。

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コメント

菅原さんこんにちは。

 晴れた景色で気持ちがいいですね。現在(1/1)、仙台は天気も良く、非常に暖かい日になりました。教授は神社に行ったようですが結構な人混みだったらしいです。私は夕方まで待ってから娘と行ってこようかと思ってます(娘はまだずっと寝ている)

 さてロマネスコ、いい具合に成長しています。ゆっくりですが厳寒期にこれほどとは御の字ではないでしょうか。計測は葉ごとにされ、日数も細かいものです。計測点だけではなく株全体に目を向けているのもいいことです。その形態の変化も見ておいて下さい。できれば一定日数ごとに株全体の写真があれば、変化が分かりやすいでしょう。

 折れかけた葉柄に添え木をして固定したその後、おお、うまく保っていますね。植物は維管束にダメージを受けても、残されたところが頑張ってカバーして、水や養分の供給をします。葉の色が緑に保たれていますので葉の役目を保っていて良いですね。成長が止まっているというのも仕方がないことです。そもそも下の葉はさほど大きくならず、後輩(上の葉)に道を譲るものです。全然関係ないですが人間の体も、血管が多少やられても他から血液供給がカバーされるので、組織は壊死したりしません。ところが動脈がネットワークを形成せず(終末動脈という)、血管のダメージがストレートにその先の組織を壊死させてしまう厄介な器官も存在します。それが脳と心臓です。だから心筋梗塞・脳梗塞という重大な病気が存在するのです。

 さて、折れた葉のことはさておいて、肥培管理をしっかりするのは気構えとして大切ですので頑張って下さい。ロマネスコ、正直収穫まで長いものですが、美味しく食べられるまで管理しましょう。

 計測をグラフ化してプレゼンとのことなので期待してお待ちします。

 ラボスタッフ・オガタ


農学部・菅原さん

 あけましておめでとうございます。遺伝の渡辺でございます。残り少ない展開ゼミですが、がんばって下さい。そうなんですね。植物は基本、動かないというか、小さく動いているけど、気がつかないというか。それを日付けをおいて比べると、生長の跡が見られますね。大事なことです。その気づきが。さて、ロマネスコ、よい感じで生育していますね。渡辺がコメントしているのは、1月1日ですが、テレビを見ていて、ロマネスコを添え物野菜に使っているを見て、違った意味で感動でした。で、どの写真も土が乾燥しているのが、少し気になりましたね。乾燥のタイミングで、写真であればよいのですが、そうでないとしたら、もう少し水やりのタイミングが短くてもよいのでは。あわせて、施肥はどうでしょうか。

 折れてしまった葉っぱは、場合によってはつながるのですが、寒さでうまくいかなかったのでしょうか。もう少し観察してみましょう。最終報告のところでの収穫は難しいかも知れないですが、2月には葉っぱの中心部に花蕾が見えてくると思いますので。あとは、ラボスタッフのオガタくんのコメントも参考にして下さい。では、今年もがんばって下さい。投稿も楽しみにしておりますので。


 わたなべしるす