東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

報告2(ハツカダイコンの発芽~鉢への植え替え;1132文字)(文:鈴木亮祐)

2018年10月13日 (土)

今回は、栽培1日目から4日目(10月11日)までのハツカダイコンの観察結果の報告とここまでの感想を載せたいと思います。ルッコラの観察結果の報告を載せない理由は二つあります。1つ目は、ルッコラの観察結果まで載せるとあまりに長くなり、写真の数もとても多くなってしまうからです。二つ目は、ルッコラはハツカダイコンに比べ、変化が大きくなくもう少し待ってからのほうが、報告する内容量が釣り合うと考えたからです。文字に対しての写真の比率が大きくなっていますが、ご容赦ください。

ハツカダイコン

8日の午後1時に栽培を開始し、9日の午前6時半に最初の発芽を確認しました。IMG_0367.JPGそして同日の午後5時に全ての種子が発芽しているのを確認しました。IMG_0368.JPGなお、この写真は同日午後9時24分にとったものです。5時に見たときは、写真を撮るのを忘れてしまいました。申し訳ないことです。

10日(栽培開始から3日目)の午前7時に根の一部が赤くなっているものが2、3本見られました。IMG_0370.JPG同日8時には、赤くなっている根が全体の80パーセント程になるまでに増えました。また、黄色かった部分が、緑色に変わりましたIMG_0373.JPGそしてこの日に鉢受け用の皿を買い、ハツカダイコンを鉢に植えました。ちなみにルッコラは、台所にある扉付きの調理器具入れがあったので、その奥に入れておくことにしました。そこは使っていない場所であるため、めったに光が当たらないことから適した場所だと考えてそうしました。IMG_0374.JPGこの上から土をかけて植えました。水を与えると土が一部流れてしまうため、水のあげ方やハツカダイコンの植え方に工夫が必要だと思いました。

11日(4日目)午前9時13分に土から葉が出現しました。この時の室温は24,5度でした。IMG_0377.JPG同日午後8時30分には、葉が増えて一つ一つの大きさが大きくなっていました。IMG_0382.JPGこの時間の室温は、24,1度でした。この日までは、室温には大きな変動はありませんでした。IMG_0379.JPG感想
今回はハツカダイコンの変化が激しくその観察だけで記事1つができてしまいました。特に発芽を確認したときは、種を濾紙に蒔いてから僅か17時間30分で発芽しているとは思わなかったため、とても驚きました。確認したのがその時間であるということは、本当に発芽したのはそのさらに前の夜中であったと考えられるため、植物の成長の速さには驚かされます。おそらく、私の部屋の環境が植物の生育に適した環境であったからということも理由の一つではないかと思いました。ハツカダイコンは今もすくすく成長しているため、
この講義の間に何回か栽培して、温度によってどれほどの差が出るのか観察出来たらいいなと思います。光と水を適度に与えて枯らさないように頑張ります。次はルッコラの観察についての報告を載せたいと思います。

コメント

鈴木さんこんにちは

 とても丁寧な報告ですね。画像もきれいで分かりやすいものです。

 先ずはハツカダイコンの初期成育に成功していますね。この時間でここまでということは、温度・水条件が適切であったということです。次第にろ紙が乾いてきているように見えますが、水を継ぎ足すまえに移植出来て良かったと思います。タイミングとしては逆にやや遅めでしょうか。ろ紙の上で成長させるということではなく、芽出しを確実にするという意味ですから根が1cmも伸びれば充分です。置き過ぎると鉢に植える時に困ります。

 しかし今回はそのおかげで少なくない知見を得られました。赤くなったことによく気が付きました。そこは根ではなく、子葉の下の部分で胚軸というところです。分類上茎に当たります。光によって反応して、葉緑体と、植物によってはアントシアニンの赤紫がつくものです。ちなみにその色の付き具合は品種を見分けるのに役に立ちやすいところで、農家はそこの異常で品種の混入を見分けて間引きの重要な指標にしたりします。

 もう一つ憶えておいても損はないのが、植物によって、苗床をつくり植え替えした方がいい植物と、最初に播いたところから植え替えない方がいい植物とがあります。トマトやスイカなどは前者で、ダイコンやハクサイは後者です。展開ゼミでは発芽で失敗する受講生が大変多いのでしっかり発芽させたいことと、発芽の様子を観察させるという目的で芽出しを別のところでさせています。しかしそこである程度育てて苗を作る、ということではありません。

 鉢へ植えた様子もいいですね。もう根が長いので、やむを得ず横になっています。なんとも言えませんが、たまたまハツカダイコンでしたので多少形的に真円にはならない可能性があります。生育には問題ありません。土の量は少しばかり多く、水やりには充分なスペースがありますが徒長した場合の土寄せスペースが少ないかもしれませんね。しっかり光に当てて徒長を防ぎましょう。置き場所ですが外に出せる人は外に、やむを得ず室内になってしまう人は窓辺の直射日光が当たるところにしましょう。次回はその光環境についても教えて下さい。

 ではまた、ラボスタッフ オガタ