第3回 春くん(キャベツ)のお引っ越しと大ちゃん(かいわれ大根)の生長記録(文:坂谷日向)
2018年10月16日 (火)
みなさん、こんばんは。文学部1年の坂谷です。
つい先ほどぶりですね。...といいつつも、私は記事を書くのに数時間かかってしまうので、書いているうちに1週間ぶりなんてことになりかねません。(実際1週間ぶりですね...。)冗談ではなく、1つ前の記事は休憩等を抜いても3時間ちょいかかりました。なんてことだ。必要最低限の時間で記事がアップロードできるようになるのも目標の1つです。
さて、今回は前回の宣言通り、春くん(キャベツ)のお引っ越し(鉢植えへの移動)をメインに、後半は大ちゃん(かいわれ大根)の生長記録の記事を書いていこうと思います。実はかなり生長していてさらに先の記事も書けるのですが、1回の情報量があまり多くてもいけないと思ったので、それはまた次の記事にしたいと思います。遅くとも3日後には更新したいです。でないと、本当に筆が追いつかなくなるので...。
★本日の内容★
1.春くん(キャベツ)のお引っ越し(鉢植えへの移動)と発芽
2.大ちゃん(かいわれ大根)の生長記録
1.春くん(キャベツ)のお引っ越し(鉢植えへの移動)と発芽
前回の記事で6日の17時半に発芽したことはお知らせしました。しかし、この時の私は「夜に土作って、明日の朝移動すればいいや」と思っていました。なんと甘っちょろい! ケーキの上の砂糖菓子よりも甘い考えでした。野菜の生長速度を完全になめきっていたのです。そのままシャーレに放置して過ごすこと、3時間半。少しでも知識をつけておこうと過去の先輩の記事を読みあさっていたら、シャーレに種まきをする時点で移動先の鉢の準備を整えていないといけない、とのコメントが。(すみません。リンクをつけようと思ったのですが、探しきれませんでした。サイト内に検索機能があれば...。いえ、他力本願はいけませんね。次回からはきちんとメモしていこうと思います。)
とにかく大急ぎで、頂いた5号鉢の底にネットを敷き、土を敷き詰めました。初回の講義でオガタさんにアドバイス頂いた通り、鉢の上の方を1cm程度残しました。
上からペットボトル(100均で購入したペットボトルに取り付けるだけで如雨露にも水差しにもなるキャップ付き)で水をかけ、2015年度の竹本さんの記事を参考に直接手で触って湿っているかを確認しました。表面だけ湿っていてもいけないと思ったので、人差し指の根元まで土に突き刺して、底の方まで湿っているか確認しました。
そしていよいよ種子の移動です。人差し指で深さ1cm程度の穴を開け、ピンセットで種子をつまんで穴の中へ入れました。キャベツは好光性らしいのでもっと浅めに埋めようと思ったのですが、前回の記事でオガタさんに「キャベツは好光性だが、最初に発芽が決定されればいいだけ」というアドバイスを頂いたため、少し悩んだ末1cmの深さにしました。後ほど見つけたこちらのサイトによると、直径の3倍の深さに植えるとちょうどいい模様。ちなみに春くんの場合は種子の直径が2mmだったので、2mm×3で6mmの深さに植えれば良かったようです。少し深かったかもしれません...。
気をつけるべきことは多々ありますが、特に「水のやり過ぎに注意」「温度を確認すること」「最後まで」の3点は常に頭の片隅に置いておきたいと思います。
この日植えたのは11粒の中でもよく生長していた4粒だけでしたが、せっかく発芽した他の7粒を捨ててしまうのはもったいなかったので、翌日7日に100均で以下のものを追加し、残りも鉢植えに移動しました。
①防虫ネット、②鉢底石、③6号鉢(プラスチック製)、④鉢受け皿(プラスチック製)、⑤元肥入り培養土です。⑤のパッケージ裏の説明に従い、①の底に防虫ネット(およそ10cm四方にカット)を敷き、その上に鉢底石を高さ3cm程度になるまで敷き詰めました。その上から培養土を入れ、鉢の上の方を1cm残しました。それから水をたっぷりかけたのですが、ここで問題が。説明には鉢の下から水が流れてくるほど水をかけるとありましたが、そのようにしても土の表面しか濡れず下の方は乾いたままでした。指を突っ込んで確認して良かったです。少しずつ水をかけながら土をほじくり返すこと数分、ようやく全体に水が行き届いたようでした。
7つの種子のうち1つを落としてしまい、残りの6つを植えました。1日経っただけで根がずいぶん伸び、ろ紙に絡みついていたものもあったので無理せずにろ紙ごと植えました。
左から6日21時のもの、7日8時半のもの、7日22時のものです。6日21時の時点では3mmだった芽が、ほぼ丸一日たった7日22時には1cm程度まで生長していました。また、先端にはふわふわした綿のようなものがついていました。カビかと思いましたが、現在はどの苗も順調に育っているのでどうやら根の1部だったようです。よく分からないまま移動した私も私ですが、とりあえずは無事に育って良かったです。
翌8日はあまり変化はありませんでしたが、9日の朝(10時頃)にはいくつかの芽がでていました。 学校から帰ってくる(21時半)頃には全ての芽が出ていました。
毎朝起きたら水をやり、帰ってきてあまりにも乾燥していたら少しだけ水をやるようにしています。先輩方も水の調整にはずいぶんと苦労されているので、私も毎日様子を見ながら気をつけていきたいと思います。また、以前室外気温を測ったときに直射日光があたるところは50℃以上と非常に高くなることが分かったため、日陰に置くようにしています。しかし一切日光に当てないのもいかがなものかと思い、大学でレタスを育てた経験のある兄に相談したところ、「朝に1時間程度当てれば良い」とのことだったので、なるべく朝に日光を当てるようにしようと思います。今日の午後に確認したところ、私の部屋は西向きのため夕方にも日光がたっぷり当たるようなので、ひとまず日光に関しては大丈夫そうです。
ところでレタスとキャベツは見た目がとても似ていますが、調べてみたところレタスはキク科アキノノゲシ属チシャ種で、キャベツはアブラナ科アブラナ属でした(旬の食材百科より)。そもそも科からして違うんですね。驚きました。
順調に育っているようで良かったと思っていた矢先、ある重大な問題に気がついてしまいました。
これは2回目の移動に使った100均の土なのですが、なんと「元肥入」の文字が。最初に移動した方の土は初回の講義で頂いたまま肥料もなにも足さずに移動してしまいました。タキイ種苗さんの家庭菜園野菜栽培マニュアルのキャベツの欄によると、やはり元肥が必要なよう。そこで、東京農業大学に通っていらっしゃった父のご友人にお訊きしたところ、「まだ苗が小さいので大きめのスプーンなどをくさび状に差し込んで抜きあげ、抜きとった後の土と肥料を混ぜ合わせる。そこに穴を開け、抜き取った芽をそのまま差し込むというのが無難な方法だ」というアドバイスを頂きました。次回の記事はその作業の様子を報告します。
2.大ちゃん(かいわれ大根)の生長記録
前回の記事で6日17時半の時点で、パフ以外のかいわれ大根の種子が全て発芽したことはお知らせしました。今回はその翌日7日~9日にかけての様子を記事にします。9日~今日にかけては、春くんのほうと進度を合わせるため、次回に回すこととします。
①スポンジ、②キッチンペーパー、③コットン、④綿、⑤ぬいぐるみ、⑥ざるです。いずれも根が伸びてきているのが分かります。2枚目はザルから出ている根の様子です(22時頃)。まだ1.5cm程度でした。
そして気にしていたパフも発芽を確認しました。まだほんのちょっとしか芽が出ていませんが、少し安心しました。
8日(10時半頃)の様子はこちら。 ①スポンジ、②ぬいぐるみ、③コットン、④綿、⑤キッチンペーパー(ザルの画像は取り忘れました...)で、どれも同じくらい生長していました。コットンのものを参考にすると、底からは9cm弱、コットンの上部からは6cm弱ほどまで伸びていました。また、種子の中身部分が葉に生長したようでした。詳しい観察は次回載せます。例によって茎と葉の色を、こちらのサイトで調べてみたところ、茎は卯の花色が、葉の部分は黄支子(きくちなし)がそれぞれ最も近い色のようでした。種子の中身の時は花葉色だったのですが黄支子はそれよりも少し黄色みが強い色でなぜ色の変化が起きるのか不思議でした。とはいえ、そんなに大きな色の違いではないので、誤差という方が正しいかもしれません。
パフの方の種子の芽は約5mmで、前日と対して変化はありませんでした。
①ぬいぐるみ、②キッチンペーパー、③コットン、④スポンジ、⑤綿で、2枚目はザルの様子です。1番生長している(底からの高さを基準に考えたとき)のは綿(13cm)でしたが、綿自体が他のものより膨らんでいるので素材の上からの高さを基準に考えたときは、コットン(8.5cm)でした。ザルの方は茎の方が4.5cm、根の方が9.5cmでした。また、透明コップとザルを比べたときに、ザルの方が横にも伸びているのが面白いと感じました。
●今日の画像●
今回の記事の最初に使った画像は、ホットケーキのドラえもんです。緑の部分は抹茶ラテ、目やひげ、口は小枝、鼻は魚肉ソーセージ、目の白い部分はチーズで作りました。実はホットケーキの1枚目は焦がしたので、画像のホットケーキは2代目です。まだまだIHに慣れません。次回は赤い瞳がチャームポイント、妖怪のお父さんに挑戦します。お楽しみに!
★次回予告★
・春くん(キャベツ)の移動(2回目)と生長記録
・大ちゃんの生長記録と葉の観察
最後までご覧くださり、ありがとうございました。
コメント
坂谷さんこんにちは
今回も凄い情報量だと思います。展開ゼミにこうまでしてもうらうとは、予想外でした。
さて最初のドラえモンは上手です。うまく勘所を捉えていて、そう見えます。次回作の妖怪のお父さんというのは全く想像つきませんが頑張って下さい。IHは鍋の一部だけ加熱されますから難しそうですね。
ちなみにですが私は最近バナナケーキを作ってまして、どこまで材料を減らせるかに挑戦しています。バナナ、卵、牛乳、バター、砂糖、小麦粉から別立てビスキュイで作れば完璧ではありますが、そこからが減らせるかです。結論としてバナナ、砂糖、ホットケーキミックスで最小限可能でした。スプーン一つでバナナを潰し、簡単に液状になります。スプーンのまま混ぜて電子レンジでOKです。まあ、蒸しパンに近いですので卵は入れた方がいいのですが。
さて、植物の話も盛りだくさんですね。
先ず、鉢に移すのは早めでよかったです。観察が細かいから適期にできました。割と遅めになってしまう人が多いようなので、そこは上手にできました。植え付けの深さ、ちょっと深過ぎな気がしますが、きちんと生えてきてくれて一安心です。種が隠れるかな、という程度で本当は充分です。
土の湿り具合を手で確かめるのはいいことですね。土はいったん乾くと水を弾いてしまい、乾いたところが残ってしまうことがあります。逆に言えば湿った状態なら、鉢から水が出るくらい水やりをすればだいたい充分でしょう。具体的にどのくらいの量なのか、一度試してみればいいと思います。
種を播くのが皆さんけっこう一度に多めです。失敗を考えたらそれでいいのですが、確かに捨てるのはもったいないことです。そこでグッズを買ってきて別の鉢植えも作るとはとても偉いですね。しかも用具はきれいに整えました。鉢受けの大きさもちょうどいいでしょう。ただ一つ、100均のプラ鉢はコストカットのために薄く作られています。透かして見ると、光が少し通ります。あんまり通るタイプでしたらホイルで巻くなどすればベターかもしれません。根は光から逃げますので。
鉢底石の様子もいいですね。土の量も適切です。100均の土はさすがに最良というわけではないのですが、その中でも良質のものを買われたと思います。園芸的な目ではピートモスが入ってるな、と見えますがそこまで考えなくとも結構です。大きな100均の店では、観葉植物用とか鉢花用とか数種類売っていると思うのですが、一般的なものを選んだのでしょうか。
さて植物の方は根の根毛を観察されていますね。そこが水などを吸収する部分です。太い根は水を吸ったりしません。その根毛は根の先端から少しだけ元のところにあり、逆に元過ぎるところにはありません。
鉢に植える本数と散らし具合はいいですね。4本は少なめではありますが、発芽に成功していればいいでしょう。そしてこの散らし具合は成長した時の様子を想像した産物なのでしょうか。いいことです。
水やりについて、毎朝と言うのはこの時期にしては多いですね。充分に土を湿らせればそんなに頻繁でなくてもいいはずです。しかし、画像ではずいぶん乾燥しているように見えます。一度思いっきり水を与えて下さい。
置き場所の条件があまり具体的に分からないのですが、50℃以上とは、コンクリートの直上なのでしょうか。しかしながら、光は充分に当てて下さい。温度よりも光不足で失敗する人の方が圧倒的に多いですから。大学でレタスを育てる(?)お兄さんの意見は間違っていません。自分で調べた通りレタスはキク科であり、光量は多い程良いのですが、最少限の光量はそう多くありません。そのため人工照明の植物工場などにも応用される野菜です。キャベツなどはそれより多くの光量が必要です。
昼間全部光に当たっている必要はないのですが、具体的に何分の一くらいなのか見ておいて下さい。
そして、肥料についてです。実はお渡しした土は配合培養土であり、元肥も加えられています。だいたい一ヶ月分は肥料が効いています。それは説明不足でした。そのため、今肥料をやる必要はありません。しかし、その肥料のやり方は面白いですね。根を痛めないで行うのはけっこう難易度高いです。量にもよりますが、お渡しした肥料を今少しばかり追加してもかまいません。キャベツは野菜の中では肥料を要求する方だからです。
ちなみにですが生育途中で肥料を与えることを「追肥」といい、最初の「元肥」の反対語です。具体的なやり方は、10日に一度程度、お渡しした肥料であれば一つまみ(粒で言えば10粒ほど)ずつ、三か所、鉢の縁に近いところの土に少し潜る程度に与えればいいのです。植物を抜く必要はないですし、深くに埋める必要もありません。植物の株元に与えることもありません。植物の根は意外に張っていくものですし、先ほど言った根毛の部分は根の先端近くにしかなく、株元にはないからです。逆に言えば根は成長し続けなくては根毛が維持できないので意味がなく、健全に成長させ続けなくてはなりません。よく鉢花で大きい鉢に植え替えしますが、それは鉢に根がいっぱいになると成長できず、根はあっても根毛がないという状態になって養分を吸えないからです。
肥料を与えたら、水は充分に与えなくてはいけません。お渡しした肥料は多過ぎても即植物にダメージのこないタイプではありますが、確実に浸透圧を高めますので充分な水がないと根を痛めます。
盛りだくさんで話をしましたが、今後の管理に重要な部分であり、他にも間引きなどポイントがますので順次やっていきましょう。
スプラウトの実験も面白いですね。
全体播いた密度も適切ですし、水管理、遮光も良いと思います。下敷きの違いも興味深いものです。普通の科学実験では「変えたい条件」「変えてはならない条件」を先ず考え、そして材料を選び開始します。この場合は材料が先行していますね。まあ、ラフな当たりをつける実験ではこれでもいいと思います。今後の差が楽しみですね。
提示の仕方がとても分かりやすくて助かります。
ではまた ラボスタッフ オガタ