東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

報告3(ルッコラの1日目~13日目まですなわちしおれ始めるまで;869文字)(文:鈴木亮祐)

2018年10月20日 (土)

今回は、ルッコラの10月8日(栽培1日目)~20日(13日目)までの観察結果と感想を載せたいと思います。

①ルッコラの観察結果

10月8日の午後1時に植え始めました。

9日(2日目)の午前6時30分に発芽を確認しました。しかし発芽しているものの数は、ハツカダイコンよりも少なかったです。同日の午後5時に全ての種子が発芽しているのを確認しました。IMG_0369.JPG10日(3日目)の午前6時45分に緑の葉が出ているのを確認しました。IMG_0372.JPG同日の午後8時22分にルッコラが上に向かって伸びているのを確認しました。予想外のスピードでした。

11日(4日目)午後8時34分時点で、2cm前後に伸びていました。IMG_0383.JPG13日(6日目)の午前8時47分時点では3cm前後に伸びているのを確認しました。IMG_0389.JPGその日から18日(11日目)までは問題なく成長していたのですが、19日(12日目)になって異変が見られました。葉の色が緑から黄色になり、しおれている葉が確認されました。また、キッチンペーパーの上に、黒い塊が見られました。おそらくカビだと思われます。これのせいでしおれているのではと思い、除去しました。IMG_0405.JPGなお、この時のルッコラの長さは、4~5cmでした。最初の日に配布された資料にあった種袋の印刷を見ると、5~6cmほどに伸びたら光を当てて緑化させると書いていたので、そろそろ光を当てるべきではないかと思い、光が当たる場所に出しました。IMG_0406.JPG20日(13日目)の午後3時23分に観察しましたが、回復していませんでした。IMG_0412.JPG

②感想

ルッコラは、ハツカダイコンとは違い1日で大きく変化するということがなかったため、記事の内容が薄くなってしまったかもしれないと思います。しかし、19日になって突然しおれだしたので、このまま枯れてしまわないか大変心配です。中には曲がってしまい、葉が下を向いているものもあるため、今後の様子に注意して観察したいと思います。また、14日まで何の支えがなくとも上に向かって真っすぐに伸びていることが不思議でした。細胞壁によって支えられているためそのようになるのかと思いました。次回はハツカダイコンの観察結果を載せようと思います。

コメント

文学部・鈴木さん

 育種の渡辺でございます。写真を拡大して、見たいところを見せているのは、niceです。物差しがない写真もありますね。それらにもあれば、よかったと思います。2週間で、葉っぱが生長している長さを記録しているので、グラフ化してみてはどうでしょうか。過去にもグラフ化している受講生もいましたので。過去記事から、同じようなことをやっている受講生の記事を探して、自主学習を行うように。

 しおれている葉っぱがあるということは、途中で水を枯らしていませんか。また、葉っぱが黄色くなっていると言うことは、光を当てるのが、十分でなかったのでしょうか。徒長をして、生長して、十分な長さになったら、今度は、遮光しないで、十分な光を当てて下さい。それが、スプラウトを栽培するための方法ですから。スプラウトで水を枯らしてしますのは、致命的ですから。その当たり、スプラウトについて、調べてみて下さい。


 わたなべしるす

ー 追記 ー

 スプラウトについて詳しい報告ありがとうございます。

 実はこの異変について、判断が難しいのです。スプラウトで途中枯れるというのは非常なレアケースです。普通に考えれば、途中一回水不足になったのでしょう。比較的根の短い個体が枯れてしまったものと思われます。根が下まで伸びているものがなんとか水を確保できた、ということです。その可能性がほぼ全てですね。

 ただし見る限り水の不足した画像はなさそうですし、水が少ないとむしろカビなどは生えにくいものですからよく分かりません。

 逆に完全に水没した期間があり、根が酸素不足でダメージを受け、結果水を吸えなくて枯死した可能性もありますが分かりません。

 他、遮光が充分でなかったことが見て取れます。小さい段階で緑ですから。中途半端な弱光で育てると最もエネルギー的に消耗します(完全遮光だと葉緑体を作ったりしない分だけまだ無駄が少ない)ので、その可能性もあります。

 まだ種子が残っているなら、細かく気をつけながらまたトライして下さい。尚、完全に枯死したものでなければ、食べる分には支障ありません。

ではまた ラボスタッフ オガタ