東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

[07]ご無沙汰しております(中編)(理:植木優)

2018年10月27日 (土)

こんにちは。22日に「構造地質学演習」という授業ではじめて巡検(フィールドワーク)に行ってきました。松島の海は綺麗でした。理学部3年の植木です。

07a.jpg◎奥松島の月浜海岸にて。交差する飛行機雲がえもいわれぬ雰囲気を醸し出しています。

      


【日数=18】 10月21日(日) 15:34 晴れ 気温=25.8度 相対湿度=21%

     

このあたりは晴天が続きました。

      

07c.jpg◎ブロッコリーは16株中10株が生育しました。37.2mm程度。

     

07d.jpg◎サラダ菜は16株中13株が生育。大きさは32.4mm程度。

ここでこの記事を思い出し、複数株をこれから生育させていくならプランター栽培に切り替えて行く必要がありそう...!という結論になり、本格的に冬が到来し、ストレスを一気にためないうちに移植してやることにしました。

     

07e.jpg◎移植にあたり用意した材料。1,404円の課金です。

        

根を傷つけぬよう注意しながら、ゆっくり移動させました。水をかけてゆっくり根をほぐし、分けてやりました(サラダ菜の根から「プチプチ」と不穏な手応えを感じましたが、大丈夫でしょうか...?)。

      

07g.jpg◎51mmの茎をもつブロッコリーは、根を含めると177mmに達していた。

           

07h.jpg◎このサラダ菜は、茎も根も28mmの合計56mm。

       

07f.jpg◎新たに土を敷き詰めたプランター

  

今回導入した土は、「超圧縮園芸土」とよばれる土。プランターに土のブロックを入れ、1.5Lのペットボトルで水を与えてふやかし、ほぐすこと10数回...

この手の土は栄養に乏しいので、初回配布された肥料を用いて施肥することにしました。根元に近づけることのないよう気を遣いました。

        

07i.jpg07j.jpg◎上からブロッコリー(左から1~10番)、サラダ菜(左から11~23番)。

その後、徒長対策としてしっかり土寄せを行いました。

        

さて、ここまで育ててきた23個体に、せっかくなので各々命名してやることにしました。23個ある一連のものから名前を取ろうと小一時間考えた結果、東北新幹線の駅がちょうど23あることがわかったので、そこから命名しました。

    

【命名のルール】

  1. 駅名から漢字1文字だけを取る。ただし、ひらがなの場合は漢字変換してもよい。
  2. 1.で決めた漢字に2音の読みを当てる。その際、原則として人名訓に掲載されているものから採用し、多少強引な読みでも認めることとする。
  3. 1.で選んだ漢字および2.で選んだ読みは、他と重複させないものとする。
  4. 東京、上野、大宮の順に割り当て、1番から23番の順に命名する。

      

07k.JPG07m.JPG◎23個体全員に命名しました。頑張って覚えます。

     

後編へ続く。

コメント

植木さんこんにちは

 写真の飛行機雲、いいタイミングで撮れましたね。ネットに上げれば誰か使ってくれる感じです。

 さて報告の中編です。最初の鉢がかなり乾燥しているのが気になるところです。

 1404円の出費は大きいです。このゼミではそこまでの出費を求めているわけではないのですが(温度計、ジョウロ、鉢受けくらい)、偉いですね。画像では植物活力液なるものまで見えます。

 このプランターは底に水を貯められるタイプでしょうか。それともそのまま水が抜けるタイプでしょうか。それにより管理が変わりますので教えて下さい。それと、展開ゼミのコメントは鉢栽培を前提のことが多いですので、他の受講生へのコメントを見る際には気をつけて下さい。

 移植の仕方は、とても褒められたものではないのですが、回復可能な範囲だと思います。根をかなり切ってしまったことが一つ、元の土を失ってしまっているのが一つ、そして移植途中に乾きで痛めているのではないか、というのが一つです。植物の移植というものは、栽培上非常に奥の深いものです。植物の種類に合わせて、根を全く触らないで植え替えるパターン、半分土を崩して植えるパターン、完全に元の土を無くして植え替えるパターンと分かれます。普通の植物は根痛みしない最初のパターン、根張りがよくて敢えて根を切った方がいい植物(パンジーなど)では中間のパターン、根腐れ部分と古い土が障害になる植物(カトレアなど)では最後のパターンになります。難しいことなのです。

 さて、超圧縮土を使ったのは悪いことではないのですが、かなりクセがあります。先ずは元の土と違い過ぎて根にショックがあること、そして水管理が難しいことです。いったん乾かすと水を吸いにくいタイプです。逆に過湿にしたら水がなかなか切れません。

 せっかく地学を取られているので説明すると、この超圧縮土というのはピートモスという冷帯に繁殖するコケ植物の堆積物を圧縮したもので、水を多量に吸い込んで膨らみます。およそ5~10倍になります。逆に言えば、できた土の固形成分は一割もありません。そして鉱物部分はありません。普通の土壌というものは岩石が風化してできた二次鉱物に植物の腐植物が混ざってできるもので、固形部分が半分を占めます。残りが水と空気です。

 それだけで普通とはだいぶ違うのが分かると思います。ついでに言えば、水だけではなく肥料分の吸着(肥料分は水に溶けて存在するのではなく土壌鉱物などに吸着または置換されて存在する)も違います。特性さえ知って、合わせられれば栽培は充分できるのですが。そういったピートモスの土は幼植物の育苗にはよく使うもので、私も使ったことがありますが、実は全部最後までそれを使ったことは私にもありません。

 さて、その圧縮土のほぐし方はいいですね。肥料を入れたことについて、パッケージに元肥入りとか、あるいは肥料必要とか必ず書いてあるものなので見えましたでしょうか。それに従わなくてはなりません。尚、ピートモスはそのままでは酸性が強いものなので、必ずpH調整済みか未調整か書いてあるものです。たいていはpH調整済みなのですが。(未調整のものは特別酸性が好きなツツジ科植物のブルーベリーなどに使う)

 植えてから、23個体にネーミングというのはとても面白いですね。新幹線23駅とは、なるほどです。間引きをするとき、仙君さよなら、とかになるでしょうか。

ではまた ラボスタッフ オガタ