4.スプラウト~かいわれダイコン~② 15日目~18日目 収穫(宮教大:金あおい)
2018年11月 4日 (日)
先日の続きで、かいわれダイコンについて、報告します。
4種類の下敷きを用意したのは、最適な植え付け場所を見つけようと思ったからです。成長に一番よい条件はどの下敷きかを見るため、根の張り方や伸びる高さや、伸びる本数を比べてきました。初めに、脱脂綿が一番よいと予想しましたが、脱脂綿の柔らかさは根にとってストレスが小さいのではないかと考えたからです。
〇 15日目
一番高いものの長さ(水面からの高さ)・コップの高さを超えて伸びていた本数は、それぞれ以下のようになりました。
(前回と比べて±)
網 :14.5cm(+0.5cm)・27本(+3本)
脱脂綿 : 11cm(+0.4cm)・10本(+1本)
スポンジ : 8cm(+0.5cm)・ 2本(―1本)
キッチンペーパー: 13cm(+ 4cm)・ 2本(+1本)
成長したかいわれダイコンの上部のところ、2cmあたりのところで、子葉が二手に分かれて伸びていました。子葉2枚のうち、片方の子葉の背が少し高くなっていることに気が付きました。
伸びたかいわれダイコンの葉や茎の中には、一部黒く変色しているものがありました。虫によるものなのか、カビなのでしょうか。調べてみると、葉に黒い点があるのは、発芽する前に種が傷ついたとき、成長すると葉に黒い斑点が出ることがあるようです。
今回の実験では、青い網のかいわれダイコンが垂直にまっすぐに伸び、最終的には、4種類の中で、水面からの高さも、本数も一番大きい結果となりました。底までよく根が張っていました。伸びすぎてコップの高さ以上に伸びたもので折れてしまっているものもありました。そろそろ食べようと思います。
他の3種類の素材でのかいわれダイコンは、曲がったり伸びたりと、根が安定せずに伸びていました。
コップの底に敷く素材は、根が入り込める隙間が十分にあることや、水にしっかり浸っている必要があると考えます。
実験準備で、4種類の素材の高さをそろえようと、何枚も重ねてキッチンペーパーをコップの底に入れたり、スポンジを重ねたりしました。ですが、何枚も下敷きを重ねて厚くしてしまわず、根が入るスペースがあるように、次回やる際は、もう少し下敷きの厚さ、枚数を薄くしてやってみようと思います!
〇 18日目
かいわれダイコンをおいしく頂きました!!
一つは、きりたんぽと一緒に煮て、上に添えました。
もう一つは、生のまま、かつおぶしをかけて、そのものの味をいただき、またポン酢をかけて食べました。
生で食べると、ダイコンの辛い部分がぴりっと感じられ、熱を通すと、辛さはあまり感じられなくなり、さらりと食べられました。
自分で育てたかいわれダイコン。とても大事に一本一本美味しくいただきました☺
かいわれダイコンに特に多く含まれている栄養素は、βカロテン、ビタミンK、ビタミンCで、βカロテンは細胞の老化防止、ビタミンKは出血した血を止める、ビタミンCは抗酸化作用と美肌効果があるそうです。
豆苗は根の方に豆(発芽に必要なもの)が残っているので再生栽培は可能ということですが、一方、かいわれダイコンは発芽に必要なものが葉の方にあるようで、再生栽培は難しいようです。。。そのまま様子を見てみようと思います!
コメント
金さんこんにちは
今回の報告は前回のまとめになりますね。しかしまあ下敷きの違いでこれほど変化が出るとは私も予想外でした。単に水を供給するだけではなく、いろいろな要因があるんですね。こんな単純な実験でも難しいものです。結論として根の安定性に言及されています。根が下敷きを透過して伸びるのが重要であると。
ここから更に考えるべきことがいくつもあり、実験は無限に広がります。水を吸う部位、機械的ストレス、などなど。探求が尽きないところが理系の楽しさですね。
私もスーパーに行ってカイワレの確認をしました。製造会社によって異なりますが、概ね11,12cmで出荷されているようです。そしてさすがに揃いがいいですね。
さて報告では長さばかりでなく細かな形態観察もされているようです。子葉の一方が大きいということなどよく見つけられました。
食レポも二種類上げています。キリタンポというのは、セットで売られているものでしょうか。珍しいですね。栄養は調べられた通りですね。カイワレには特別な栄養素はなさそうではありますが、いかにも若さパワーと言う感じで科学的ではありませんけれども気分的に身になる感じがします。
再生栽培は、カイワレの場合成長点が子葉の上にしかありませんので難しいと思います。
種子がまだ余っていれば、今度は気楽に使って下さい。
ラボスタッフ オガタ